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ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦ムィティシとソヴィェツクはバルト海で砲撃訓練を行なった

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2021年3月15日17時55分配信
【バルト艦隊の艦は訓練の枠組みで仮想敵空中攻撃手段を破壊した】

バルト艦隊小型ロケット艦「ソヴィェツク」及び「ムィティシ」の乗組員は、仮想敵空中攻撃手段を模した標的への砲射撃を行なった。

戦闘訓練計画活動の枠組みで乗組員は、様々な高度及び方向から進行してくる「敵」空中攻撃手段の攻撃を撃退する訓練を実施し、砲射撃を行なった。

射撃支援の為に特殊発光標的が関わり、艦の乗組員は、艦載複合体AK-176MA及びAK-630Mからの実地射撃を行なった。

空中目標への射撃実施後、小型ロケット艦の乗組員は、30mm砲複合体を使用する浮遊機雷の破壊の任務へ取り組んだ。

これに加え、出航の枠組みで特殊ミサイル-砲戦闘部門は、ミサイルの電子発射実行を伴う海上目標及び沿岸目標への有翼ミサイル打撃へ取り組んだ。



プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦は、ロシア海軍の現用のプロジェクト12341「オヴォード」小型ロケット艦(ナヌチュカ級)及びプロジェクト12411「モルニヤ」ロケット艇(タランタル級)の後継となる新世代の小型ロケット艦です。

プロジェクト12341小型ロケット艦(「イネイ」)
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プロジェクト12411ロケット艇(R-239)
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元々は「オヴォード」「モルニヤ」の後継としてプロジェクト12300「スコルピオン」ロケット艇(満載排水量465トン)が建造される筈だったのですが、2001年6月5日に起工された1番艇は工事中止となりました。
[ロシア新型ミサイル艇プロジェクト12300「スコルピオン」]

その後、『アルマーズ』設計局「スコルピオン」の拡大発展型(満載排水量800トン)を設計し、それに小改正を加えたのがプロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦として建造される事になりました。

プロジェクト12300「スコルピオン」ロケット艇(拡大発展型)
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プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦
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プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦の1番艦「ムィティシ」(567)は、サンクトペテルブルク近郊の『ペラ』造船所で2015年12月24日に起工され、2017年7月29日に進水し、2018年12月17日にロシア海軍へ引き渡され、、バルト艦隊へ編入されました。
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[プロジェクト22800カラクルト小型ロケット艦1番艦ウラガーン改めムィティシはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]

プロジェクト22800の2番艦「ソヴィェツク」(577)も2015年12月24日に『ペラ』造船所で起工され、2017年11月24日に進水し、2019年10月12日にロシア海軍へ引き渡され、バルト艦隊へ編入されました。
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[カラクルト級小型ロケット艦2番艦ソヴィェツクはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]

2020年8月上旬には2隻揃ってロシア海軍演習『大洋の盾-2020』へ参加し、北海へ進出してミサイル模擬発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新鋭水上戦闘艦6隻は北海でミサイル発射訓練を行なった]

2021年3月15日に2隻揃って出航し、バルト海で砲撃訓練を行ないました。


なお、今回の訓練には参加していませんが、プロジェクト22800小型ロケット艦の3番艦「オジンツォボ」(584、2020年11月21日就役)もバルト艦隊へ配備されています。
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[カラクルト級小型ロケット艦3番艦オジンツォボはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]

将来的には、バルト艦隊へ6隻のプロジェクト22800小型ロケット艦が配備されます。
[ロシア海軍バルト艦隊へ6隻のカラクルト級小型ロケット艦が配備される]
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