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ロシア海軍の原子力水中無人機ポセイドン搭載特殊用途原子力潜水艦ハバロフスクはカムチャツカへ配備される?

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『イズベスチヤ』より
2021年3月21日19時57分配信
【自由な潜航:特殊潜水艦はカムチャツカへ行くかもしれない】

新たな特殊用途原子力潜水艦は核魚雷「ポセイドン」を搭載する。

潜水艦「ハバロフスク」は駐留場所を探している。
国防省は既に、配置する艦隊と核「ポセイドン」搭載艦の為に必要な地上インフラストラクチュアについて取り組んでいる。
カムチャツカ半島ヴィリュチンスクは、今年進水しなければならない潜水艦の為の駐留所としての可能性が検討されている。
太平洋の大深度は、操艦及び隠密展開の最大の自由を保障すると専門家は説明した。
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[極東の基地]
現在、特殊用途潜水艦「ハバロフスク」の配置の問題が検討されている。
情勢に精通している軍当局の情報提供者は、駐屯の可能性の選択肢の1つはカムチャツカであると『イズベスチヤ』へ話した。
そこにはロシア太平洋艦隊の一部が居る。
しかしながら、『イズベスチヤ』の対談者によると、最終的な決定は未だ採択されていない。

太平洋艦隊潜水部隊司令官ウラジーミル・ドミトリエフ中将は、間もなく艦隊は、世界に同じものが無いものを含む最新戦闘ユニットを受け取ると言った。
彼によると、それは、既に知られているプロジェクト「ボレイ」ロケット艦及びプロジェクト「ヤーセン-M」に属するものでは無い。

ロシア連邦海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将は、2021年末までに、新プロジェクト原子力潜水艦の駐留の為に必要な全てのインフラストラクチュアの建設を完了するつもりであると言った。

『イズベスチヤ』は既に、現在、水中無人機「ポセイドン」の保管、整備、使用準備の為の地上施設の作成は完了すると報じている。
作業は来年の終了が計画されている。

太平洋の大深度は、既に沿岸ゾーンにも出現しており、潜水艦の艦長に操艦の為の最大限の可能性を与えると元潜水艦艦長フセヴォロド・フムイロフ少将は『イズベスチヤ』へ話した。
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「任務に応じ、潜水艦は様々な深度へ入ります:敵艦を聴く場合、それは1つとして表示され、気付かれないように入らなければならない場合は別です」
専門家は説明した。
「これに加え、最大限の隠密性が水文気象条件と海上のうねりにより達成されます。
従いまして、艦長は状況を解決する為に先行の決定を下します。
違いは、例えばバレンツ海は海底まで約100メートルですが、太平洋の水路は、潜水艦の全ての能力の使用を可能にします」


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[潜水艦「ハバロフスク」]
特殊用途潜水艦「ハバロフスク」
は、ゼロから建造された最初の「ポセイドン」搭載艦である。
この潜水艦プロジェクト09851として『北方機械製造事業』で2014年に起工された。
メディアの報道では、それは既に高い段階の準備が整っており、2021年に進水しなければならない。

潜水艦の正確な特性は公表されていない。
それは、その寸法と乗組員数が水中巡洋艦に相当する事が知られている。
全長は100メートル以上になり、幅は約12メートル。
潜航状態での最大排水量は少なくとも10000トンになる。
「ハバロフスク」は、自動水中ロボット「ポセイドン」の為の6基の発射装置を配置すると伝えられている。
自衛の為に数基の魚雷発射管を搭載している可能性が有る。

今、他の「ポセイドン」搭載艦の建造が完了する。
それは潜水艦K-329「ベルゴロド」である。
沈没した「クルスク」と同型の多目的水中巡洋艦の建造は1992年から始まったが、その後、一時中止された。
2012年末、水中ロボット使用の為に適合した新プロジェクト09852として建造が再開された。

双方の特殊用途潜水艦の主兵装は、特別なロボット魚雷「ポセイドン」である。
自身の核動力装置のお陰により、それは事実上無限の航行距離を有する。
各々は強力な熱核弾を搭載する。
このような装置は、大規模核戦争の場合の敵艦戦隊及び沿岸目標に対し、反撃不能の報復打撃の為に使用できる。

[蜂の巣]
ヴィリュチンスク
に配置される原子力潜水艦と、高度の活発さ故、カムチャツカの基地は冷戦時代にアメリカ合衆国から「蜂の巣」のニックネームを得た。
今、極東では唯一の駐屯場所である。
ウラジオストク海域には、ディーゼル潜水艦のみが配置されている。

カムチャツカには、同時に2個原子力潜水艦師団が駐留している。
第25(師団)には3隻の戦略用途水中巡洋艦が加入している。
この内の2隻は、ミサイル「ブラヴァー」を持つ最新のプロジェクト955「ボレイ」潜水艦を表している~「アレクサンドル・ネフスキー」「ウラジーミル・モノマーフ」
これらは2013年~2014年に建造された。
今年の夏の公式計画によると、そこには改善プロジェクトとして建造された「クニャージ・オレグ」が参加しなければならない。

第10潜水艦師団は9隻の魚雷及び有翼ミサイル多目的潜水艦の合同である。
そこには、最新のプロジェクト885M「ヤーセン-M」が増強される。
その最初は、今年末までに太平洋艦隊へ受け入れられる「ノヴォシビルスク」である。

2000年代、ヴィリュチンスクで、新たな潜水艦インフラストラクチュアを作成し、軍人及び家族の為の生活条件を向上させる大規模プログラムが開始された。

遠隔都市には、連邦予算の資金により、軍人の家族の余暇の為のウォーターパーク、スケートリンク、商業娯楽センターを持つスポーツ-建造増進複合体「オケアーン」が建設された。
新たな住宅団地が建設されている。

駐留インフラストラクチュアの作成は、新たな機材の受領と同調している。
新たな潜水艦の為の桟橋の建設は事実上完了している。
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更に、潜水艦へミサイルを積載する為の複合体や核兵器及び通常兵器の保管の為の耐震兵器庫が建造されたと報じられた。
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プロジェクト09851特殊用途原子力潜水艦「ハバロフスク」は、2014年7月27日にセヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』で起工されました。
[原子力潜水艦ハバロフスクはロシア海軍の日に起工された]
[秘密のプロジェクト09851特務原潜ハバロフスク]
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「ハバロフスク」の詳細や具体的なスペック(艦の大きさなど)は、一切公表されていませんが、無人小型潜水艇を搭載するようです。
[ロシア海軍の為の特務原潜ハバロフスクの3Dモデルが作成された]

2018年5月下旬には船体の水圧試験(強度試験)が始まりました。
[ロシア海軍のプロジェクト09851特殊用途原子力潜水艦ハバロフスクの船体の水圧試験が始まった]

「ハバロフスク」は、原子力水中無人機(大洋多目的システム)「ポセイドン」の搭載母艦としての機能も有しており、合計6基の「ポセイドン」を搭載します。

[]大洋多目的システム「ポセイドン」

「ハバロフスク」の進水時期はこれまでに何度も延期されており、今の所は2021年春~夏頃に予定されています。
[ロシア海軍の原子力水中無人機ポセイドン搭載特殊用途原子力潜水艦ハバロフスクは2021年春~夏に進水する]


なお、2019年4月23日には、「ポセイドン」搭載原潜「ベルゴロド」が進水しています。

[ロシア海軍の為の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは進水した]
航行試験は2021年5月以降に始まります。
[ロシア海軍の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドの洋上試験は2021年5月に始まる]

「ベルゴロド」北方艦隊へ配備されるので(乗組員は北方艦隊から集められている)、「ハバロフスク」は、今回の記事の通り、太平洋艦隊へ配備される可能性が高いでしょう。
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