ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は再びギリシャのピレウス港を訪れた

『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年3月24日10時25分配信
【フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」は備蓄補充の為にピレウスへ入った】
ロシアのフリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」は、非公式訪問の為にギリシャのピレウス港へ到着した。
3月24日・水曜日にロシア連邦国防省広報サービスが発表したように、ギリシャ及びロシア連邦大使館の高位の代表が艦を訪れる。
乗組員は食料の備蓄を補充する。
軍当局の通知によると、フリゲートは3月26日・金曜日までピレウス港へ滞在する。
その後、「アドミラル・フロータ・カサトノフ」は、その最初の遠距離航海計画に沿って地中海での任務遂行を続ける。
「アドミラル・フロータ・カサトノフ」は2020年12月30日にセヴェロモルスクから出航した事が想い起こされる。
2月14日、フリゲートはジブラルタル海峡を通過して地中海へ進んだ。
現在、艦は15000海里以上を走破し、アルジェリア、ギリシャ、トルコ、キプロス、シリアの港を訪れた。
[『Mil.Press FLOT』参照]
「アドミラル・フロータ・カサトノフ」は、プロジェクト22350フリゲートの最初の生産艦である。
それは『北方造船所』で2009年11月に起工され、2014年12月に進水した。
艦は2018年12月21日に工場航行試験へ出発した。
国家試験はバルト艦隊及び北方艦隊で9ヶ月間続き、2020年6月6日に完了した。
プロジェクト22350フリゲートの満載排水量は5400トン、全長-135メートル、幅-16メートル。
艦は29ノットの速力を発揮する。
自立行動期間-30日、航続距離-4500海里、乗組員-170名。
兵装-高精度遠距離有翼ミサイル「カリブル」、130mm砲A-192、高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」、対潜兵器複合体「パケート」、ミサイル-砲システム「パラシ」
艦上にはヘリコプターKa-27PLが駐留する。
1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の2番艦「アドミラル-フロータ・カサトノフ」は、サンクトペテルブルクの『北方造船所』で2009年11月26日に起工され、2014年12月12日に進水し、2020年7月15日にロシア海軍へ納入されました。
[プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフはロシア海軍へ納入された]
正式な就役式典となる聖アンドレイ旗初掲揚式典は、サンクトペテルブルクのネヴァ川泊地に停泊中の「アドミラル・カサトノフ」で7月21日に開催されました。
[プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフはロシア海軍へ就役した]
ロシア海軍へ就役した「アドミラル・カサトノフ」は、7月26日の『ロシア海軍の日』にサンクトペテルブルクのネヴァ川で行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
その後もバルト海に留まっていましたが、2002年9月に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ回航される事になりました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクへ向かっている]
9月15日、「アドミラル・カサトノフ」はセヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]
その後、「アドミラル・カサトノフ」は白海へ移動し、9月29日には有翼ミサイル「カリブル」(対地攻撃型)を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で巡航ミサイル"カリブル"を地上へ発射した]
10月2日に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海からセヴェロモルスクへ帰投した]
「アドミラル・カサトノフ」は各種演習や乗組員の錬成訓練を行なう為、10月15日にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で演習を行なう]
数日後に帰投した後、今度は対潜演習を行なう為、10月20日にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で対潜演習を行なう]
バレンツ海で対潜演習を行なった後、10月24日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で対潜演習を行なった後に帰投した]
この時、新型対潜ミサイル「オトヴェート」の発射試験も行なわれました。
[ロシア海軍の新型対潜ミサイル"オトヴェート"の試験は完了した]
11月7日、バレンツ海と白海で戦闘訓練を行なう為に出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海と白海で戦闘訓練を行なう]
バレンツ海での戦闘訓練の後、11月11日に白海沿岸のセヴェロドヴィンスク(白海海軍基地)へ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はセヴェロドヴィンスクへ到着した]
翌11月12日、「アドミラル・カサトノフ」は白海で有翼ミサイル「カリブル」をチジャ射爆場の地上目標へ発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で巡航ミサイル"カリブル"を地上目標へ発射した]
11月14日に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海と白海での演習を終えてセヴェロモルスクへ帰投した]
12月初頭には「アドミラル・カサトノフ」乗組員へ新型コロナウイルスのワクチン接種が行なわれました。

2020年12月30日、「アドミラル・カサトノフ」はセヴェロモルスクから出航し、遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は遠距離航海へ出発した]
出航後、バレンツ海で救助曳船「ニコライ・チケル」(1989年4月12日就役)と合流しました。
『Marine Traffic』より
【曳船「ニコライ・チケル」】
「アドミラル・カサトノフ」と「ニコライ・チケル」は2021年の新年をノルウェー海で迎え、その後にラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過、1月11日にはビスケー湾を抜けて大西洋上へ出ました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は大西洋へ出た]

1月14日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]
1月15日にバルト艦隊の中型海洋給油船「コラ」から洋上給油を受けました。
[ロシア海軍バルト艦隊の中型海洋給油船コラは地中海で北方艦隊のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"への洋上給油を行なった]
1月18日にアルジェリアのアルジェ港へ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はアルジェリアのアルジェ港を訪れた]


1月20日にアルジェ港を出航し、地中海東部へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はアルジェリアを去った]
1月22日から地中海中部(マルタ海峡付近)で演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は地中海中部で演習を開始した]
1月26日、「ニコライ・チケル」は地中海東部のキプロス島南部のリマソール港を訪れました。

[ロシア海軍北方艦隊の大洋救助曳船ニコライ・チケルはキプロスのリマソール港を訪れた]
1月27日、「アドミラル・カサトノフ」は地中海東部で対空戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は地中海東部で対空戦闘訓練を行なった]
1月28日、「ニコライ・チケル」はリマソール港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大洋救助曳船ニコライ・チケルはキプロスのリマソール港を去った]


その後、「ニコライ・チケル」と「アドミラル・カサトノフ」は合流し、2月3日にはギリシャのピレウス港を訪れました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はギリシャのピレウス港を訪れた]
2月5日にピレウス港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はギリシャを去った]
そして、地中海東部で行動中の「アドミラル・カサトノフ」と「ニコライ・チケル」へ、北方艦隊のプロジェクトREF-675中型海洋給油船「ヴャジマ」(1982年9月29日就役)が合流する事になり、2月初頭にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の中型海洋給油船ヴャジマは地中海東部でフリゲート"アドミラル・カサトノフ"と合流する]
『Marine Traffic』より
【給油船「ヴャジマ」】
一方、「アドミラル・カサトノフ」と「ニコライ・チケル」は、2月16日にエジプトのアレクサンドリア港を訪れました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はエジプトのアレクサンドリア港を訪問した]
最近は世界的なコロナウイルス流行の為、外国港を訪れても乗組員の市内旅行は行なわれていませんでしたが、今回のアレクサンドリア訪問では、久しぶりに市内旅行が実施されました。
「アドミラル・カサトノフ」と「ニコライ・チケル」は、2月18日午後にアレクサンドリア港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はエジプトのアレクサンドリア港を去った]
その後、「アドミラル・カサトノフ」はエーゲ海へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はエーゲ海に居る]

一方、「ヴャジマ」と「ニコライ・チケル」は、3月2日にキプロス島南部のリマソール港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の中型海洋給油船ヴャジマと救助曳船ニコライ・チケルはキプロスのリマソール港へ寄港した]
同じ3月2日、「アドミラル・カサトノフ」は、マルマリス近郊のトルコ海軍基地アクザス・カラーガチへ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はトルコ海軍基地を訪れた]


「アドミラル・カサトノフ」は3月4日にアクサズ・カラーガチから出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はトルコのアクサズ海軍基地を去った]
翌3月5日、「ヴャジマ」と「ニコライ・チケル」もリマソール港から出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の中型海洋給油船ヴャジマと救助曳船ニコライ・チケルはキプロスのリマソール港を去った]
3月8日、今度は「アドミラル・カサトノフ」がリマソール港へ寄港し、3月10日に出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はキプロスのリマソール港へ寄港した]
その後、「アドミラル・カサトノフ」は西へ向かい、3月17日にはクレタ島南東海域で行動していました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はクレタ島沖に居る]
3月22日に給油船「ヴャジマ」から洋上給油を受けました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はクレタ島沖で洋上給油を受けた]
3月24日に再びギリシャのピレウス港へ寄港しました。
「アドミラル・カサトノフ」は3月26日まで同港に滞在します。
現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。
[黒海艦隊]
潜水艦「スタールイ・オスコル」:2020年12月下旬から地中海東部に滞在
潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」:2021年3月中旬から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」:2021年3月中旬から地中海東部に滞在
哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」:2021年3月中旬から地中海東部に滞在
小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」:2021年3月初頭から地中海東部に滞在
対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」:2021年2月中旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「イマン」:2021年3月上旬から地中海東部に滞在
海洋曳船「セルゲイ・バルク」:2021年3月下旬より地中海東部に滞在

救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムール」:2021年3月中旬から地中海東部に滞在
対水中工作艇「クルサント・キロヴェツ」:2020年10月中旬から地中海東部に滞在
[北方艦隊]
フリゲート「アドミラル・カサトノフ」:2021年1月末から地中海東部に滞在
救助曳船「ニコライ・チケル」:2021年1月末から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「ヴャジマ」:2021年2月中旬から地中海東部に滞在
[バルト艦隊]
工作船PM-82:2020年12月下旬から地中海東部に滞在
- 関連記事
-
- ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は地中海中央部で潜水艦捜索演習を行なった
- ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はギリシャを去った
- ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は再びギリシャのピレウス港を訪れた
- ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はクレタ島沖で洋上給油を受けた
- ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はクレタ島沖に居る
スポンサーサイト