ロシア海軍バルト艦隊の大型揚陸艦カリーニングラードとコロリョーフはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った
- カテゴリ:地中海情勢(2021年)

『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2021年3月26日14時24分配信
【ロシア連邦海軍の2隻の大型揚陸艦はジブラルタルを経由して地中海へ入った】
ロンドン、3月26日、インタファクス
バルト艦隊の2隻の大型揚陸艦「カリーニングラード」と「コロリョーフ」は、同時にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った。
ブリテンのソーシャルネットワークの観察者は伝え、然るべき写真を公開した。
一方、3月20日には、バルト艦隊の3隻の大型揚陸艦~「ミンスク」、「カリーニングラード」、「コロリョーフ」、更にコルベット「ボイキー」がラ・マンシュ海峡を大西洋へ通過したと伝えられた。
残りの艦が何処に居るのかは未だ知られていない。
ブリテンの情報筋によると、ロシア艦がバルト海から出航し、デンマーク海峡を通過した際、スコットランドのロジーマス航空基地から発進した王立海軍の哨戒対潜航空機P-8Aポセイドンが追跡した。

バルト艦隊のプロジェクト775大型揚陸艦「カリーニングラード」(102、1984年12月9日就役)は、2013年以降、度々地中海東部へ派遣され、黒海沿岸からシリアのタルトゥース港へ各種貨物を輸送する任務、いわゆる「シリア・エクスプレス」に従事しました。

1回目は2012年12月27日に出航し、2013年8月8日に帰投しました。
[大型揚陸艦カリーニングラードはバルチースク基地へ戻った]
2回目は2013年12月24日に出航し、2014年12月2日に帰投しました。
その後、オーバーホールが行なわれました。
この時、57mm砲と対地攻撃用ロケット砲の射撃を一括して管制する汎用射撃管制システムMR-123-02/3「バギラ」が搭載されました。



その後はバルト海で行動していました。
2020年3月下旬にコルベット「ボイキー」、大型揚陸艦「ミンスク」と共に北海へ進出しました。

プロジェクト775M大型揚陸艦「コロリョーフ」(130、1992年1月5日就役)は、これまでに2回地中海東部へ派遣され、黒海沿岸とシリアを往航する貨物輸送任務(シリア・エクスプレス)に就いています。
1回目:2015年5月20日にバルチースクを出航、2016年1月23日に帰投。
計10回のシリアへの輸送任務を遂行。
[ロシア海軍バルト艦隊の大型揚陸艦コロリョーフは地中海任務(シリア・エクスプレス)を終えて母港バルチースクへ戻った]
2回目:2016年11月頃に出航、2017年5月7日に帰投。
計5回のシリアへの輸送任務を遂行。
[ロシア海軍バルト艦隊の大型揚陸艦コロリョーフはシリア沖から母港バルチースクへ帰投した]
2019年8月のロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加しました。
2020年2月下旬から3月中旬までコルベット「ストイーキー」と共に北海へ進出しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"と大型揚陸艦コロリョーフは遠距離航海を終えてバルチースクへ帰投した]
2021年3月下旬、この2隻の大型揚陸艦に加え、同型の揚陸艦「ミンスク」とコルベット「ボイキー」の計4隻はバルト海を出て北海へ進出し、更にラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過して大西洋へ出ました。
[ロシア海軍バルト艦隊の大型揚陸艦3隻とコルベット"ボイキー"はラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過して大西洋へ出た]
その後、「カリーニングラード」と「コロリョーフ」は3月26日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
おそらく、この2隻は数年ぶりの『シリア・エクスプレス』へ従事する事になるでしょう。
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