fc2ブログ

ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海のクレタ島沖でアメリカ海軍の原子力空母ドワイト・D・アイゼンハワーを追跡している

21-0328d.jpg
『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2021年3月27日13時21分配信
【ロシアのフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は地中海でアメリカ合衆国海軍の航空母艦「ドワイト・アイゼンハワー」を追跡している】
ロンドン、3月27日、インタファクス

ロシア連邦黒海艦隊ロケットフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、東地中海原子力航空母艦「ドワイト・アイゼンハワー」率いるアメリカ合衆国海軍空母打撃群の行動を追跡している。
『ツイッター』で、OSINT-1によるヨーロッパ衛星「コペルニクス」からの艦の所在地の写真が公表された。

3月26日の写真によると、有翼ミサイル「カリブル」を装備するロシアフリゲートは、ギリシャクレタ島の南西海域を移動中の空母打撃群を追跡している。

グループには、航空母艦に加え、ロケット巡洋艦「モントレー」、駆逐艦「ミッチャー」「トーマス・ハドナー」、更には補給船「アークティック」が加わっている。

「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、有翼ミサイル「カリブル」を装備する海上ゾーンフリゲート・プロジェクト11356のトップである。
このシリーズ艦は約4000トンの排水量を有しており、速力は30ノット、自立行動期間30日。
フリゲートは更に、自衛ミサイル複合体「シチーリ-1」、口径100mmのA-190砲、高射砲、噴射推進爆撃装置、魚雷で武装し、艦上ヘリコプターKa-27或いはKa-31を搭載できる。

2016年及び2017年、艦はシリアテロリストグループISIL(ロシア連邦では非合法のテロ組織)への有翼ミサイル「カリブル」発射を行なった。



プロジェクト11356Rフリゲート1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494、2016年3月11日就役)は、2020年12月下旬にセヴァストーポリを出航、12月24日にボスポラス海峡を南下し、地中海東部へ向かいました。

[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海東部(シリア沖)へ行く]

2021年1月11日に地中海東部で対空戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海東部で対空戦闘訓練を行なった]

2021年1月下旬にはシリアタルトゥース港で乗組員の各種訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークはシリアのタルトゥース港で乗組員の錬成訓練を行なった]

18-1127h.jpg
18-1127i.jpg
その後、プロジェクト22160哨戒艦の2番艦「ドミトリー・ロガチョフ」(375、2019年6月11日就役)及びプロジェクト22870救助曳船SB-739(2017年3月7日就役)と合流した「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、パキスタン主催の多国籍海軍演習『AMAN-2021』へ参加する為、スエズ運河を通過して紅海、アデン湾、アラビア海を抜け、2月11日にはパキスタンカラチ港へ到着しました。

[パキスタン沖で実施される国際海軍演習『AMAN-2021』へ参加するロシア海軍黒海艦隊の艦船はカラチ港へ到着した]

2月12日、カラチ港多国籍海軍演習『AMAN-2021』の開会式が開催されました。

[ロシア海軍黒海艦隊が参加するパキスタン主催の多国籍海軍演習『AMAN-2021』が始まった]

2月13日、パキスタン海軍参謀総長フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」を視察しました。

[パキスタン海軍参謀総長はロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"を視察した]

2月15日、ロシア海軍を含め、演習へ参加する艦船はカラチ港から出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊が参加するパキスタン主催の多国籍海軍演習『AMAN-2021』の海上フェーズが始まった]

パキスタン沖(アラビア海)での洋上演習は2月16日に終了しました。

[ロシア海軍黒海艦隊が参加するパキスタン主催の多国籍海軍演習『AMAN-2021』は終了した]

そして2月28日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」スーダンポートスーダン港を訪れました。
20-1112h.jpg
20-1112i.jpg
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はスーダンを訪問した]


その後の動向は明らかにされていませんが、3月初頭には地中海へ入り、現在も地中海東部で行動中です。
21-0318b.jpg
クレタ島付近には、以前からアメリカ海軍原子力空母「ドワイト・D・アイゼンハワー」を中核とする機動部隊が展開しており、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、この部隊を追跡しています。
CVN69.jpg


現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「スタールイ・オスコル」
2020年12月下旬から地中海東部に滞在
潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」2021年3月中旬から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」:2021年3月中旬から地中海東部に滞在
哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」:2021年3月中旬から地中海東部に滞在
小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」2021年3月初頭から地中海東部に滞在
対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」2021年2月中旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「イマン」:2021年3月上旬から地中海東部に滞在
海洋曳船「セルゲイ・バルク」:2021年3月下旬より地中海東部に滞在
救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムール」:2021年3月中旬から地中海東部に滞在
対水中工作艇「クルサント・キロヴェツ」:2020年10月中旬から地中海東部に滞在

[北方艦隊]
フリゲート「アドミラル・カサトノフ」
2021年1月末から地中海東部に滞在
救助曳船「ニコライ・チケル」:2021年1月末から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「ヴャジマ」2021年2月中旬から地中海東部に滞在

[バルト艦隊]
工作船PM-82
2020年12月下旬から地中海東部に滞在
関連記事
スポンサーサイト