ロシア海軍黒海艦隊の為の新たな中型海洋給油船ワシーリー・ニキーチンが起工された

『統合造船業営団』公式サイトより
2021年3月26日配信
【『ネヴァ川造船・修理工場』で国防省の為の給油船のキールが起工された】
『ネヴァ川造船・修理工場』(『統合造船業営団』へ加入)で、プロジェクト23130中型海洋給油船(工場番号902)の起工が行なわれた。
プロジェクト23130中型海洋給油船3隻から成るシリーズの最初の船は、2020年12月にロシア連邦国防省と締結した計画の枠組みで建造される。
キールの起工式典には、ロシア連邦国防省の国家防衛発注保障部門、ロシア海上船舶運航登録庁、設計局『特殊船設計』の代表が参加した。
新たな船は、ロシア連邦領内では類似するものが無いプロジェクト23130中型海洋給油船の2隻目となる。
プロジェクト23130中型海洋給油船の主な用途は、艦隊の為の様々な液体貨物の受け入れ、貯蔵、輸送及び移送である:重油、ディーゼル燃料(経由)、エンジンオイル、航空機用灯油、真水。
更に、様々な機材、用具、食料を含む乾燥貨物を移送できる。
給油補給船は、他の船へ係留する事無く液体貨物を移送し、受け入れ、更には貨物横断輸送システムの助力により、海上で乾燥貨物を受け入れ、貯蔵、輸送及び移送が可能である。
給油船の機能は、距離50~100メートルで進む3隻の船へ同時に舷側或いは縦列方法で燃料を供給できる。
非北極圏海域における船の自立航行には制限が無い。
それは氷の増幅カテゴリー「Arc4」に対応しており、夏~秋には0.8メートル、冬~春には0.6メートルの厚さの年間の様々な北極圏の氷で自立航行能力を持つ。

『ネヴァ川造船・修理工場』公式サイトより
【中型給油船プロジェクト23130】
ロシア海軍の為の新たな中型海洋給油船・プロジェクト23130は、2013年5月に建造所を決める為の入札の公募が発表されました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)が建造される]
その結果、サンクトペテルブルク近郊のシュリッセリブルク市に在る『ネヴァ川造船・修理工場』で建造される事になり、2013年11月に建造契約が締結され、2014年2月末にはプレートカットが始まりました。

[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)プロジェクト23130のプレートカットが始まる]
プロジェクト23130中型給油船の1番船「アカデミック・パシン」は、2014年4月26日に『ネヴァ川造船・修理工場』で起工されました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは起工された]
2年後の2016年5月26日に進水しました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは進水した]
2020年1月21日にロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入されました。
[新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
『MarineTraffic.com』より
【アカデミック・パシン】
1982年9月末に就役したプロジェクトREF-675中型海洋給油船「ヴャジマ」以来、実に38年ぶりの新造給油船となりました。

2020年8月~12月には初の地中海への遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の中型海洋給油船アカデミック・パシンは地中海遠征を終えて母港ムルマンスクへ帰投した]
プロジェクト23130の2番船以降の建造計画は具体化されていませんでしたが、2020年12月には3隻の建造契約が締結されました。
(つまり、「アカデミック・パシン」を含めれば合計4隻)
[ロシア海軍の為に4隻のアカデミック・パシン型給油船(補給艦)が建造される]
そして2021年3月26日、プロジェクト23130の2番船「ワシーリー・ニキーチン」が起工されました。


「ワシーリー・ニキーチン」の就役時期は明らかにされていませんが、配備先は黒海艦隊となるようです。
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