ロシア海軍の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドの洋上試験は2021年9月に完了する
- カテゴリ:ロシア海軍の特務原潜

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2021年4月5日3時19分配信
【情報筋は「ポセイドン」搭載艦の試験が何時完了するのか話した】
モスクワ、4月5日-ロシア通信社ノーボスチ
海洋無人機「ポセイドン」を搭載する実験原子力潜水艦「ベルゴロド」(プロジェクト09852)の試験は今年9月に完了する。
現在、潜水艦は係留試験を行なっており、原子炉を始動している。
『ロシア通信社ノーボスチ』は防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。
2019年4月、セヴェロドヴィンスク工場『セヴマシュ』で、潜水艦の公式進水式典が開催された。
「ベルゴロドは原子炉を始動しています。
係留試験が行なわれています。
その後、工場試験と国家試験が有ります。
9月には、潜水艦は全ての試験サイクルを完了します」
対談者は話した。
多目的原子力潜水艦「ベルゴロド」は、無人機「ポセイドン」の為の実験潜水艦である。
プロジェクト949A「アンテイ」(「クルスク」の同型)に属している潜水艦は、「ポセイドン」システムの為に特別に改造された。
「ポセイドン」の作業は、ロシア大統領ウラジーミル・プーチンが2018年の連邦教書演説で初めて発表した。
彼によると、このような無人機は通常もしくは核弾頭を装備し、航空母艦グループや沿岸の防衛施設やインフラストラクチュアを含む広い範囲の目標を撃破できる。

プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII)原子力水中巡洋艦K-329「ベルゴロド」は、1992年7月24日にセヴェロドヴィンスク市の生産合同『北方機械製造事業』(セヴマシュ)で起工されましたが、2006年に完成度80パーセント程度で建造工事は凍結されました。
[オスカーII型原潜最終艦、建造中止?]
[未完のオスカーII型原潜ベルゴロド]
[オスカーII級原潜「ベルゴロド」の建造は停止される]
その後、「ベルゴロド」は特殊用途原潜へ改造されることになりました。
[オスカーII級原潜「ベルゴロド」は特殊作戦母艦として完成する]
[オスカーII級原潜「ベルゴロド」は完成する]

2012年12月20日、「ベルゴロド」は、原子力調査潜水艦プロジェクト09582として、『セヴマシュ』で改めて「起工」されました。
[調査原潜プロジェクト09852は起工された]

当初、「ベルゴロド」は、2018年末までにロシア海軍へ引き渡される予定でしたが、その後、引き渡しは延期され、2018年末までの進水予定も実現しませんでした。
[原子力科学調査潜水艦ベルゴロドは2018年にロシア海軍へ引き渡される]
[ロシア海軍の為の原子力科学調査潜水艦ベルゴロドは2018年末までに進水する]
「ベルゴロド」は、無人潜水艇「クラヴェシン-2」などの有人或いは無人の各種潜水艇を搭載します。
[ロシア海軍の新型無人潜水艇クラヴェシン-2の試験はクリミア半島のフェオドシヤで行なわれている]
この他、現在開発中の大洋多目的システム「ポセイドン」(深海原子力無人機)の搭載母艦としての役割も果たします。
[大洋多目的システム「ポセイドン」]

更には「原子力深海ステーション」、即ち深海調査用の小型特務原子力潜水艦も搭載できます。
[ロシア海軍の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは深海調査用小型原子力潜水艦を搭載する]
2019年4月23日、「ベルゴロド」は『セヴマシュ』で進水しました。
[ロシア海軍の為の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは進水した]
「ベルゴロド」は、2020年にロシア海軍への引き渡しが予定されていました。
[特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは2020年6月に洋上試験を開始し、同年9月にロシア海軍へ引き渡される]
しかし、コロナウイルス流行による遅延(『セヴマシュ』でも感染者が出た)などの理由により、2020年中に洋上試験を開始する事すら実現できず、引き渡しは2021年に延期される事になりました
[セヴェロドヴィンスク造船所で建造されている特殊用途原子力潜水艦ベルゴロド、原子力水中巡洋艦カザンとノヴォシビルスク、戦略用途原子力水中巡洋艦クニャージ・オレグは2021年にロシア海軍へ就役する]
「ベルゴロド」の航行試験は、白海の解氷が予想される2021年5月以降に始まります。
[ロシア海軍の為の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは洋上試験の準備を進めている]
[ロシア海軍の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドの洋上試験は2021年5月に始まる]
「ベルゴロド」の洋上試験(工場航行試験と国家試験)は、2021年9月の完了が予定されています。
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