fc2ブログ

ロシア海軍の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは太平洋艦隊へ配備される?

21-0406d.jpg
『タス通信』より
2021年4月6日9時32分配信
【潜水艦「ベルゴロド」は太平洋で勤務に就く】
モスクワ、4月6日/タス通信

プロジェクト09852特殊用途原子力潜水艦「ベルゴロド」は、国家試験を完了してロシア連邦海軍へ引き渡された後、太平洋で勤務に就く。
『タス通信』軍当局に近い情報提供者より伝えられた。

「予備情報によると、原子力潜水艦ベルゴロドは発注者へ引き渡された後、太平洋で勤務に就きます。
これは、世界の大洋のあらゆる地点で任務を果たす事を可能にします」

彼は話した。

『タス通信』は、『セヴマシュ』(「ベルゴロド」を建造している企業、『統合造船業営団』へ加入)広報サービスから、これに関するコメントを得られなかった。

以前、『タス通信』の情報提供者は、潜水艦「ベルゴロド」の国家試験は今年5月に始まると述べた。
他の『タス通信』の情報提供者は、特殊潜水艦原子力無人水中装置「ポセイドン」に加え、原子力深海ステーションAS-15を搭載できる。

原子力水中無人機「ポセイドン」の最初の搭載艦~プロジェクト09852潜水艦「ベルゴロド」は、2019年4月23日に進水した。
当初、潜水艦は2020年に海軍への引き渡しが計画されていた。
報道によれば、これは、コロナウイルス流行に関連するものを含め、試験プログラムが完了しなかった事により実現しなかった。

現行の2027年までの国家軍備プログラムにおいて3隻の特殊用途原子力潜水艦の建造が計画されている。



12-1223o.gif
プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII)原子力水中巡洋艦K-329「ベルゴロド」は、1992年7月24日にセヴェロドヴィンスク市生産合同『北方機械製造事業』(セヴマシュ)で起工されましたが、2006年に完成度80パーセント程度で建造工事は凍結されました。
[オスカーII型原潜最終艦、建造中止?]
[未完のオスカーII型原潜ベルゴロド]
[オスカーII級原潜「ベルゴロド」の建造は停止される]

その後、「ベルゴロド」特殊用途原潜へ改造されることになりました。
[オスカーII級原潜「ベルゴロド」は特殊作戦母艦として完成する]
[オスカーII級原潜「ベルゴロド」は完成する]
13-0709b.jpg

2012年12月20日、「ベルゴロド」は、原子力調査潜水艦プロジェクト09582として、『セヴマシュ』で改めて「起工」されました。
[調査原潜プロジェクト09852は起工された]
17-0414c.jpg

当初、「ベルゴロド」は、2018年末までにロシア海軍へ引き渡される予定でしたが、その後、引き渡しは延期され、2018年末までの進水予定も実現しませんでした。
[原子力科学調査潜水艦ベルゴロドは2018年にロシア海軍へ引き渡される]
[ロシア海軍の為の原子力科学調査潜水艦ベルゴロドは2018年末までに進水する]

「ベルゴロド」は、無人潜水艇「クラヴェシン-2」などの有人或いは無人の各種潜水艇を搭載します。
[ロシア海軍の新型無人潜水艇クラヴェシン-2の試験はクリミア半島のフェオドシヤで行なわれている]

この他、現在開発中の大洋多目的システム「ポセイドン」(深海原子力無人機)の搭載母艦としての役割も果たします。

[大洋多目的システム「ポセイドン」]

21-0405c.jpg
更には「原子力深海ステーション」、即ち深海調査用の小型特務原子力潜水艦も搭載できます。
[ロシア海軍の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは深海調査用小型原子力潜水艦を搭載する]

2019年4月23日、「ベルゴロド」『セヴマシュ』で進水しました。

[ロシア海軍の為の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは進水した]

「ベルゴロド」は、2020年にロシア海軍への引き渡しが予定されていました。
[特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは2020年6月に洋上試験を開始し、同年9月にロシア海軍へ引き渡される]

しかし、コロナウイルス流行による遅延(『セヴマシュ』でも感染者が出た)などの理由により、2020年中に洋上試験を開始する事すら実現できず、引き渡しは2021年に延期される事になりました
[セヴェロドヴィンスク造船所で建造されている特殊用途原子力潜水艦ベルゴロド、原子力水中巡洋艦カザンとノヴォシビルスク、戦略用途原子力水中巡洋艦クニャージ・オレグは2021年にロシア海軍へ就役する]

「ベルゴロド」の航行試験は、白海の解氷が予想される2021年5月以降に始まります。
[ロシア海軍の為の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは洋上試験の準備を進めている]
[ロシア海軍の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドの洋上試験は2021年5月に始まる]

「ベルゴロド」の洋上試験(工場航行試験と国家試験)は、2021年9月の完了が予定されています。
[ロシア海軍の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドの洋上試験は2021年9月に完了する]

以前には北方艦隊へ配備されると見られていた「ベルゴロド」ですが、最近では、太平洋で勤務に就く、つまり太平洋艦隊への配備も検討されているようです。
関連記事
スポンサーサイト