ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"は英仏海峡を通過した

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
バルト地域情報供給部(カリーニングラード市)発表
2021年4月24日12時15分配信
【バルト艦隊艦船支隊は計画遠距離航海の枠組みでラ・マンシュ海峡の通行を完了した】
コルベット「ストイーキー」、給油船「コラ」、海洋曳船「ヤーコフ・グレベリスキー」、水上修理所PM-82で構成され、遠距離航海任務を遂行しているバルト艦隊艦船支隊は、ラ・マンシュ海峡のパ・ド・カレーの通行を完了した。

バルト艦隊艦船支隊は4月8日にタルトゥース港(シリア)から出航し、バルチースクへ進路を取った。
戦闘艦支隊のバルト艦隊主要基地バルチースクへの到着は、4月末に計画されている。
バルト艦隊の艦船は、約4ヶ月間遠距離航海任務を遂行している。
この間にコルベット「ストイーキー」と給油船「コラ」は国際演習へ参加する為にインド洋へ到着した。
インド洋でコルベット「ストイーキー」は様々な方向性の数十回の演習へ取り組んだ。
イラン・イスラム共和国とオマーン・スルタンの港へ業務寄港の為に到着した。
艦の将兵は対空及び対潜防衛演習を、対テログループは対海賊演習を実施した。
紅海に居る時、艦船支隊は初めてポートスーダンへの業務寄港を行なった。
コルベット「ストイーキー」、中型海洋給油船「コラ」、海洋曳船「ヤーコフ・グレベリスキー」で構成されるバルト艦隊艦船支隊は、計画遠距離航海任務を遂行する為、2020年12月16日に恒久駐留所バルチースク市から出航した。
バルト艦隊のプロジェクト20380コルベットの4番艦「ストイーキー」(2014年7月27日就役)は、2020年12月16日に地中海・インド洋への遠距離航海へ出発しました。
[バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"は地中海とインド洋への遠距離航海へ出発した]
「ストイーキー」が地中海、そしてインド洋へ行くのは、今回が初めてです。
(これまでは北海までしか行かなかった)
「ストイーキー」に随伴するのは、この2隻です。
中型海洋給油船「コラ」(1967年10月19日就役)

『Marine Traffic』より
【給油船「コラ」】
海洋曳船「ヤーコフ・グレベリスキー」(1978年3月20日就役)

12月24日にラ・マンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
[バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過する]
ラ・マンシュ海峡を通過した後、12月28日に大西洋上で対潜演習を実施しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"は大西洋上で対潜演習を行なった]

12月29日、「ストイーキー」と随伴船はジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]
「ストイーキー」と随伴船は地中海中部で2021年の新年を迎えました。
[ロシア海軍バルト艦隊の4隻の艦船は地中海で2021年の新年を迎える]
その後、地中海東部へ向かい、2021年1月9日にロシア海軍物資供給所が在るシリアのタルトゥース港へ到着しました。


[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はシリアのタルトゥース港へ寄港した]
なお、「コラ」は別行動を取り、2021年1月14日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った北方艦隊のフリゲート「アドミラル・カサトノフ」と救助曳船「ニコライ・チケル」への洋上給油を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の中型海洋給油船コラは地中海で北方艦隊のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"への洋上給油を行なった]
一方、「ストイーキー」は1月22日に地中海東部で模擬射撃演習を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"は地中海東部で模擬射撃演習を行なった]
その後、「コラ」は「ストイーキー」と合流し、1月26日にキプロスのリマソール港を訪れました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はキプロスのリマソール港を訪れた]

1月29日にリマソール港を出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はキプロスのリマソール港を去った]
その後、南下してスエズ運河へ入り、2月1日には紅海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はスエズ運河を通過して紅海へ入った]
2月6日にはアデン湾東部に到達し、アデン湾から紅海へ行く民間船の護衛を開始しました。。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はアデン湾で商船を護衛する]
その後、イラン沖へ向かい、2月15日からイラン海軍との合同演習を開始しました。
[ロシア海軍とイラン海軍の合同演習がアラビア海で実施される]
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はアラビア海でイラン海軍との合同演習へ参加する]
2月16日には海賊に乗っ取られた船を解放する訓練を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はイラン海軍と合同で海賊対処演習を行なった]
これでイラン海軍との合同演習は完了し、バルト艦隊艦船支隊はイラン沖を離れ、オマーンのサラーラ港へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はイラン海軍との合同演習を完了し、オマーンへ向かった]


2月20日にサラーラ港へ入港し、物資(燃料、水、食料)を補充した後、2月23日に出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はオマーンのサラーラ港への訪問を終えた]
2月25日にアデン湾東方海域へ到着しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はアデン湾を西進する商船を護衛する]
2月26日、バルト艦隊艦船支隊は、アデン湾を西進するサンクトペテルブルクの有限会社『トランスフロート』に所属する貨物船「エセニヤ」(IMO: 9194036、1999年10月18日竣工)の護送を開始しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はアデン湾を通過するロシアの貨物船を護送する]
『Marine Traffic』より
【「エセニヤ」】

紅海へ入るまで貨物船「エセニヤ」に同行した後、3月2日からアデン湾を東進する商船2隻の護送を開始しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はアデン湾を東進する商船を護送する]
3月12日に再びオマーンのサラーラ港へ寄港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"は再びオマーンのサラーラ港を訪れた]
3月15日にサラーラ港を出航し、アデン湾へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はオマーンを去った]
その後、スーダンのポートスーダンへ寄港し、3月19日に出航しました。


[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はスーダンを訪れた]
3月23日、「ストイーキー」と共に紅海を北上していた給油船「コラ」の船尾にバルバドスの貨物船「アーク・ロイヤル」(IMO:9219446) が接触しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の中型海洋給油船コラはスエズ湾でバルバドスの貨物船と接触した]
ただし損傷は極めて軽微であり、乗組員に負傷者は無く、燃料も流出していません。
『Marine Traffic』より
【貨物船「アーク・ロイヤル」】
そして、「ストイーキー」と「コラ」がスエズ運河へ入ろうとしていた矢先の3月23日、運河を通行中の大型貨物船が座礁し、運河が塞がってしまいました。
この為、「ストイーキー」と「コラ」も足止めを喰らう事になりました。
座礁した大型貨物船は3月29日に離礁に成功し、スエズ運河の航行は再開されました。
これを受けて「ストイーキー」と「コラ」もスエズ運河を通過し、3月31日には地中海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"と中型海洋給油船コラはスエズ湾を通過して地中海へ入った]
4月2日、「ストイーキー」は再びキプロスのリマソール港を訪れました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"は再びキプロスのリマソール港を訪れた]
リマソール港を出航後、シリアのタルトゥース港へ行き、地中海東部に留まっていた海洋曳船「ヤーコフ・グレベリスキー」、更には2020年12月下旬からタルトゥース港に居た水上修理所(工作船)PM-82と合流し、4月8日に同港から出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"は地中海東部を去る]
「ストイーキー」と3隻の随伴船は地中海を西へ進み、4月19日にはジブラルタル海峡を通過して大西洋へ出ました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"は地中海を去った]
4月24日にはラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過して北海へ入りました。
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