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ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦コンドポガとアレクサンドル・オトラコフスキーは黒海に留まる

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年4月26日17時28分配信
【北方艦隊の大型揚陸艦は未だ黒海へ留まる】

クリミア及び隣接海域での大規模演習後、北方艦隊の大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」と「コンドポガ」は黒海へ留まる。
4月26日・月曜日、ロシア連邦国防省広報サービスは発表した。


先週のクリミア演習中、「アレクサンドル・オトラコフスキー」「コンドポガ」の乗組員は、南方軍管区の部隊と合同で演習任務へ取り組んだ事が想い起こされる。

北方艦隊司令官アレクサンドル・モイセーエフ大将は、冬季訓練期間の成績査定検査中、顕著な働きを見せた将兵へ感謝した。
特に、西方軍管区の射爆場での演習へ参加した部隊の減少は続いている。
北方艦隊独立自動車化射撃旅団の部隊は、鉄道輸送で恒久駐屯所へ戻った。

国防相セルゲイ・ショイグは4月22日に、クリミアの演習は成功裏に実行され、戦闘準備態勢の抜き打ち検査の目的は達成されたと言った。
この活動に関わった部隊は、5月1日までに恒久駐屯所へ戻らなければならない。

「アレクサンドル・オトラコフスキー」「コンドポガ」は、プロジェクト775大型揚陸艦である。
各々は艦内へ強化戦車中隊を積載できる:12両の戦車或いは17両の装甲歩兵戦闘車または装甲兵員輸送車、更には250名の揚陸隊員

プロジェクト775大型揚陸艦の自立航海期間は6ヶ月。
兵装-2基の口径57mm2連装砲装置AK-725、2基の一斉射撃噴射推進火力システムA-125「グラード-M」の発射装置、4基の高射ミサイル複合体「ストリェラー-3」発射装置と携帯式高射ミサイル複合体「イグラ」



プロジェクト775大型揚陸艦の7番艦BDK-182は、ポーランドグダニスク造船所で1976年4月4日に起工され、1976年7月17日に進水し、1976年12月30日にソ連海軍へ納入され、翌1977年2月23日に海軍旗掲揚式典を開催して正式に就役し、北方艦隊へ編入されました。
1999年2月9日に「コンドポガ」と命名されました。

プロジェクト775の11番艦BDK-55は、ポーランドグダニスク造船所で1977年8月に起工され、1977年12月3日に進水、1978年7月30日に就役し、北方艦隊へ編入されました。
2001年5月9日に「アレクサンドル・オトラコフスキー」と命名されました。

この2隻はプロジェクト775の第1グループ(1974年~1979年に計12隻就役)に属しており、当初は「中型揚陸艦」に分類されていましたが、1977年には「大型揚陸艦」へ艦種変更されました。


「コンドポガ」(027)は、2012年7月から8月まで地中海東部への遠距離航海を行ないました。
[北方・バルト・黒海艦隊合同艦船グループの地中海遠征(2012年7月-9月)]

「アレクサンドル・オトラコフスキー」(031)は、2017年10月から12月まで地中海東部へ派遣され、「シリア・エクスプレス」に参加しました。
[シリアへの輸送任務(シリア・エクスプレス)を行なったロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦アレクサンドル・オトラコフスキーは母港セヴェロモルスクへ帰投した]

この数年間は、2隻とも北方艦隊北極遠征部隊「常連」でした。
[ロシア北方艦隊第9次北極遠征(2020年8月-10月)]
[ロシア北方艦隊第8次北極遠征(2019年8月-9月)]
[ロシア北方艦隊第7次北極圏遠征(2018年8月-10月)]
[ロシア北方艦隊の第6次北極海遠征(2017年8月-10月)]

「コンドポガ」「アレクサンドル・オトラコフスキー」は、2021年3月下旬頃に母港セヴェロモルスクを出航し、4月初頭にシリアタルトゥースへ到着しました。
[ロシア海軍の5隻の大型揚陸艦が地中海東部に居る]

4月17日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦コンドポガとアレクサンドル・オトラコフスキーは黒海へ入った]

4月22日にクリミア半島沿岸で行なわれた黒海艦隊南方軍管区の上陸演習へ参加しました。

[クリミア半島沿岸でロシア海軍黒海艦隊とロシア南方軍管区の上陸演習が行なわれた]

演習が終わった後、セヴァストーポリへ入港しました。

2隻の大型揚陸艦は、直ぐに母港には戻らず、暫くの間は黒海に留まるようです。
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