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ロシア海軍太平洋艦隊向けとして建造中のボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦の1隻は北方艦隊へ配備される

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年5月11日8時59分配信
【メディアは北方艦隊と太平洋艦隊の間の「ボレイ」のローテーションについての情報を得た】

ロシア国防省は、北方艦隊の最新戦略原子力潜水艦プロジェクト955A「ボレイ-A」を強化する。
『イズベスチヤ』の軍当局の情報提供者が伝えたように、司令部は、近い内に就役するこのタイプの潜水艦の艦隊間での配分計画を検討している。


以前には、プロジェクト955/955A「ボレイ」/「ボレイ-A」の大部分は太平洋艦隊での勤務へ向かう予定であったが、2021年には、新たに建造される太平洋艦隊潜水艦の内のもう1隻が北方艦隊へ留まる。

『イズベスチヤ』の対談者によると、「ボレイ」の交代の決定は、3月に行なわれた北極演習『ウムカ』の後に採択された。
それには、「クニャージ・ウラジーミル」プロジェクト955A戦略用途原子力水中ロケット艦のトップ~も参加した。
それは2020年6月に就役した。

「おそらくは、高い準備段階に在る2隻の内の1隻:クニャージ・オレグか、ゲネラリーシムス・スヴォーロフが交代する事になるでしょう。
1隻は今年に、他は来年に加入しなければなりません。
これらのロケット艦の内の1隻は、太平洋艦隊では無く、北方艦隊へ引き渡される事になるでしょう」

軍事歴史家ドミトリー・ボルテンコフ『イズベスチヤ』へ説明した。

彼によると、国防省は、現時点においては国の為に極東では無く、北方の増強が重要であると決定した。

『セヴマシュ』は、更なる2隻のプロジェクト955Aロケット艦の建造を続けている:「インペラートル・アレクサンドルIII」「クニャージ・ポジャールスキー」
追加の2隻の「ボレイ-A」「ドミトリー・ドンスコイ」「クニャージ・ポチョムキン」の起工が予定されている。

各々のプロジェクト955/955A潜水艦は、16基の固体燃料大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」で武装している。
更に原子力艦533mm魚雷発射管を装備する。



プロジェクト955「ボレイ」戦略用途原子力水中ロケット巡洋艦シリーズは、計8隻が起工され、この内の4隻が就役しています。

1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」は、1996年11月2日に起工、2007年4月15日に進水、2012年12月29日に竣工、2013年1月10日に就役し、北方艦隊第31潜水艦師団に編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]
就役後の動向が公表される事は滅多に在りませんが、最近では、2019年8月24日に弾道ミサイル「ブラヴァー」を発射しています。
[ロシア海軍北方艦隊の戦略用途原子力水中巡洋艦トゥーラ及びユーリー・ドルゴルーキーは弾道ミサイルを発射した]

2番艦K-550「アレクサンドル・ネフスキー」は、2004年3月19日に起工、2010年12月6日に進水、2013年12月23日にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]
2015年9月30日に太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しています。
[ロシア海軍新世代戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーはカムチャツカ半島の原潜基地へ到着した]

3番艦K-551「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工、2012年12月30日に進水、2014年12月10日に竣工、同年12月19日に就役し、太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[第3のボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはロシア海軍へ就役した]
2016年9月26日に太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはカムチャツカ半島の太平洋艦隊原潜基地へ到着した]

太平洋艦隊の2隻も就役後の動向が公表される事は滅多に在りませんが、「アレクサンドル・ネフスキー」は「長期任務」遂行後の2020年9月24日に母港へ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のボレイ級戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦アレクサンドル・ネフスキーは長期洋上任務を終えてヴィリュチンスクへ帰投した]

「ウラジーミル・モノマーフ」は2020年12月12日に弾道ミサイル「ブラヴァー」を発射しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊のボレイ級戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ウラジーミル・モノマーフはオホーツク海から弾道ミサイル"ブラヴァー"4基を一斉発射した]


4番艦からは改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」となり、その1番艦K-549「クニャージ・ウラジーミル」は、2012年7月30日にセヴェロドヴィンスク造船所「セヴマシュ」で起工され、2017年11月17日に進水、2020年6月12日に就役し、、北方艦隊へ配備されました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは常駐基地ガジエヴォへ到着した]

5番艦(「ボレイ-A」級としては2隻目)「クニャージ・オレグ」は、2014年7月27日に起工され、2020年7月17日に進水ました。
[ロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・オレグは進水した]
就役は2021年頃に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。
[ボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・オレグは2021年10月にロシア海軍へ就役する]

6番艦(「ボレイ-A」級としては3隻目)「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は2014年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第6のボレイ級戦略原潜は起工された]
就役は2021年頃に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。

7番艦(「ボレイ-A」級としては4隻目)「インペラートル・アレクサンドルIII」(皇帝アレクサンドル3世)は2015年12月18日に起工されました。
[太平洋艦隊の為のロシア海軍新世代戦略原潜ボレイ級7番艦インペラ―トル・アレクサンドルIII(皇帝アレクサンドル3世)は起工された]
就役は2022年頃に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。

8番艦(「ボレイ-A」級としては5隻目)「クニャージ・ポジャールスキー」は2016年12月23日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第4世代戦略原潜ボレイ級最終艦クニャージ・ポジャールスキーは起工された]
就役は2023年頃に予定されており、北方艦隊へ配備されます。

955「ボレイ」955A「ボレイ-A」は、セイルや艦尾の形状が異なっています。
(上が「ボレイ」、下が「ボレイ-A」)
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以前には、「クニャージ・オレグ」「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」、「インペラートル・アレクサンドルIII」の3隻が太平洋艦隊へ配備される予定でしたが、2021年3月末に北極圏で実施された北極探検演習『ウムカ-21』の後に、この内の1隻を北方艦隊へ配備する事が決定されたようです。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力潜水艦3隻は同時に北極の氷上へ浮上した]


当初は「クニャージ・ポジャールスキー」を以ってプロジェクト955A「ボレイ-A」の建造は終了する予定でしたが、2020年8月にモスクワ州愛国者公園で開催された軍事機器展示会『アルミヤ-2020』の会場で「ボレイ-A」2隻の建造契約が締結されました。
[ロシア海軍の為の新たなボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦2隻の建造契約は2020年8月に締結される]

2021年に起工される2隻は、「ドミトリー・ドンスコイ」、「クニャージ・ポチョムキン」と命名される事になりました。
[ロシア海軍の為の新たなボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ドミトリー・ドンスコイとクニャージ・ポチョムキンは2021年に起工される]
[ロシア海軍の為のボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ドミトリー・ドンスコイとクニャージ・ポチョムキンは2021年に起工される]
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