ロシア海軍太平洋艦隊へ新世代汎用揚陸艦(新イワン・ロゴフ型)が配備される
- カテゴリ:ロシア太平洋艦隊(2021年-)

『タス通信』より
2021年5月21日6時20分配信
【太平洋艦隊は汎用揚陸艦とフリゲートを受け取る】
モスクワ、5月21日/タス通信
太平洋艦隊は、プロジェクト22350フリゲート、汎用揚陸艦と他の機材により強化される。
ロシア連邦国防省は、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将が太平洋艦隊の司令部、船員、退役将兵へ宛てたこの作戦-戦略連合部隊の290周年に関する祝電を引用して伝えた。
「太平洋艦隊の水上構成は、プロジェクト20380及び20385コルベット、プロジェクト22350フリゲート、プロジェクト22800小型ロケット艦のシリーズ建造を実行する事により強化されます。
太平洋艦隊将兵が、新たな汎用揚陸艦を受け取る事は間違いありません」
電報では、こう述べられた。
総司令官によると、太平洋艦隊の非核(通常動力)潜水艦構成には、企業『アドミラルティ造船所』で建造されるプロジェクト636.3ディーゼルエレクトリック潜水艦が補充される。
エフメノフは、プロジェクト1155大型対潜艦の近代化と修理が続けられ、近代化の余裕は能力と打撃力の大幅な向上を可能にする事を強調した。
「航空及び沿岸構成に関しては、極東の境界線の安全への脅威の発生の排除を考慮して、更に積極的に発展します」
メッセージでは、こう指摘された。
エフメノフは、近い将来に太平洋艦隊の潜水部隊は、プロジェクト955A「ボレイ-A」ロケット水中巡洋艦、プロジェクト「ヤーセン-M」原子力多目的潜水艦の装備を続けると述べた。
「太平洋艦隊の海洋戦略核戦力グループは、必要な水準で維持されます」
彼は強調した。
太平洋艦隊の日は、毎年5月21日に祝われる。
エフメノフによると、太平洋艦隊は、東と北東方面でロシアの安全を保障する重要な役割を果たし、海上および大洋方面からのあらゆる脅威に対して保証されている。
「太平洋艦隊将兵の戦闘技量とプロ意識は最高水準に在ります。
これは、大規模な演習中、艦支隊の遠距離航海中、駐屯所からかなり離れた場所で困難な任務を遂行する事により証明されています」
提督は指摘した。
現在、ロシア太平洋艦隊向けにプロジェクト20380コルベットと20385コルベットの建造が進められており、既に3隻の20380と1隻の20385が就役しています。
この他に1隻の20380と1隻の20385が建造中であり、今後、更に2隻の20380と4隻の20385が建造されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の4隻のプロジェクト20385コルベットと2隻のプロジェクト20380コルベットの建造契約が締結された]
太平洋艦隊向けのプロジェクト22800小型ロケット艦は4隻が建造中です。
[コムソモリスク・ナ・アムーレ造船所でロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭小型ロケット艦パヴロフスクが起工された]
サンクトペテルブルクの『北方造船所』で建造中のプロジェクト22350フリゲート(現在までに8隻が起工)は、少なくとも3隻が太平洋艦隊へ配備されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊へ3隻のプロジェクト22350フリゲート後期型が配備される]
この他、2020年7月に2隻がクリミア半島で起工された2隻のプロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦(イワン・ロゴフ型)は、少なくとも1隻が太平洋艦隊へ配備されます。
[プロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦(イワン・ロゴフ型)]
23900は、元々はロシアがフランスへ発注し、太平洋艦隊への配備が予定されていたものの、ウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結し、その後、契約を破棄した「ミストラル」級汎用揚陸艦の代わりとして建造されているので、「ミストラル」級と同様に太平洋艦隊へ配備される事になるようです。


既にウラジオストク南部のウリス湾では、「ミストラル」級の為の埠頭の建設が進められているので、ここに新イワン・ロゴフ型が駐留する事になるでしょう。

太平洋艦隊のプロジェクト1155大型対潜艦は、既に1隻が大規模な近代化改装を終えて復帰しています。
[近代化改装された大型対潜艦改めフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"はロシア海軍太平洋艦隊へ復帰した]
今後も1155の大規模な近代化は続けられます。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは2021年に大規模な近代化改装を開始し、2025年に復帰する]
太平洋艦隊向けに建造されているプロジェクト06363潜水艦は、既に2隻が就役しており、今年にも1隻就役します。
最終的には6隻が建造されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦6隻の建造は2024年末に完了する]
現在、ロシア太平洋艦隊には新世代の戦略原子力潜水艦「ボレイ」級2隻が配備されていますが、今後は改良型の「ボレイ-A」が配備されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けとして建造中のボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦の1隻は北方艦隊へ配備される]
新世代の多用途原子力潜水艦「ヤーセン-M」も太平洋艦隊へ配備されます。
[ヤーセン-M級原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクは2021年末にロシア海軍へ引き渡される]
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