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ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは近代化改装により打撃能力と対空防衛能力を強化する

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2021年5月21日0時1分配信
【大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」は近代化へ送られる~太平洋艦隊司令官】
モスクワ、5月21日、インタファクス

ロシア連邦太平洋艦隊大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」は、近代化へ向かう事が計画されている。
太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将は述べた。

「既に、次のプロジェクト1155艦~アドミラル・ヴィノグラードフの修理及び近代化を行なう原則的な決定は存在します。
現在、艦の将来の外観の仕上げは完了しています」
アヴァキャンツ
ロシア連邦機関紙『クラースナヤ・ズヴェズダー』のインタビュー受け、こう話した。

「その打撃ミサイル兵装構成の大幅な増加及び拡張が提案されており、対空防衛能力の強化の課題が存立しています」
彼は付け加えた。

以前、同じプロジェクトの大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」の近代化が行なわれた。
「修理及び近代化が行なわれて近代化された艦は、打撃ミサイル兵器複合体カリブルとウランの搭載艦となりました。
これは更に、有翼ミサイル"オーニクス"の使用が可能です」

提督は指摘した。

「マルシャル・シャーポシニコフ」は近代化の後、4月27日に艦隊へ復帰した。
修理は、ウラジオストク株式会社・艦船修理センター『ダーリザヴォード』の基盤で行なわれた。
艦は船底外部部品の修理を行ない、新たな機器が据え付けられた。
近代化の枠組みにおいて、艦の上部構造物の40パーセント以上が取り外され、設計図面に沿って再び製造された。
主要ケーブル線の80パーセントが交換された。
近代化された艦は、対潜及び対空システムに加え、最新の打撃ミサイル兵器複合体「カリブル-NK」及び「ウラン」、更には最新の砲兵器と電波電子兵装を受け取った。



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ロシア太平洋艦隊プロジェクト1155大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」(1989年5月1日就役)は、2020年2月~3月に掛けてアジア-太平洋地域への遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフはスリランカを去った]

2020年8月~9月にもアジア-太平洋地域への遠距離航海を行ない、この間にインド海軍との合同演習『インドラ・ネイヴィー-2020』へ参加しています。
[ロシア太平洋艦隊インド遠征(2020年8月-9月)]

11月下旬には、ピョートル大帝湾アメリカ海軍ミサイル駆逐艦「ジョン・S・マケイン」の領海侵犯を阻止しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフはピョートル大帝湾でアメリカ海軍駆逐艦ジョン・S・マケインの領海侵犯を阻止した]


これまでロシア太平洋艦隊のワークホースとして活動し、毎年遠距離航海を行なってきた「アドミラル・ヴィノグラードフ」ですが、2021年からウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』で大規模な近代化改装が始まります。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは大規模な近代化改装を行なう]
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは2021年に大規模な近代化改装を開始し、2025年に復帰する]

「アドミラル・ヴィノグラードフ」の近代化改装は、2021年4月27日に改装を終えて復帰した同型艦「マルシャル・シャーポシニコフ」よりも更に大規模になるかもしれません。
[近代化改装された大型対潜艦改めフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"はロシア海軍太平洋艦隊へ復帰した]
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具体的には、有翼ミサイル「カリブル」垂直発射機対艦ミサイル「ウラン」発射筒「マルシャル・シャーポシニコフ」よりも増やされ、更には高射ミサイル複合体「キンジャール」から「シチーリ-1」(「アドミラル・グリゴロヴィチ」型フリゲートが搭載)に換装し、対潜/対魚雷複合体「パケート-NK」も装備されるようです。
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今回、太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ提督は、「アドミラル・ヴィノグラードフ」の近代化改装について、打撃ミサイル兵器の増加と対空防衛能力の強化と言っているので、上記のような改装が実際に提案されているようです。
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