クリミア半島のロシア海軍航空隊の艦上航空隊訓練複合体ニートカの修理及び近代化の契約が締結された
- カテゴリ:ロシア海軍航空隊


『タス通信』より
2021年5月21日9時3分配信
【クリミアの艦上航空機訓練の為の複合体は5億ルーブルで修復される】
モスクワ、5月21日/タス通信
クリミアの地上試験訓練複合体(航空隊)ニートカ~航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の完全な地上の同類の修理及び近代化の契約が署名された。
『タス通信』は防衛産業企業体の2名の情報提供者より伝えられた。
「国防省と『統合造船業営団』の企業の1つとの間で、サキの複合体ニートカの修理及び近代化の契約へ署名されました。
その費用は、およそ5億ルーブルになります」
彼は説明した。
他の情報提供者によると、サキのニートカの修理の問題は、2020年12月に海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将が艦上航空隊飛行士の訓練の問題について討議した会議を行なった後、死点へと移った。
特に、航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の修理からの退出を早め、サキの複合体ニートカの使用の保障を求める提案が検討された。
公式筋の表明によると、重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」は、2022年には試験へ入らなければならない。
航空母艦からの飛行に先立ち、艦上航空隊の飛行士は、既存の規則に従い、その為の許可を得なければならない。
その準備の為、サキ及びエイスクの2つの複合体「ニートカ」を使用できる。
1つ目は近代化が必要であり、2つ目は2023年の就役が計画されている事で知られている。
複合体「ニートカ」は、艦上航空隊の航空機の発艦及び着艦へ取り組む為に意図されている。
サキの複合体は、トランポリン台と航空機拘束装置を持つ艦の甲板の形の鋼鉄の飛行スペースを備える集合飛行場である。
飛行スペースの寸法は、「アドミラル・クズネツォフ」の飛行甲板に等しい。



ソヴィエト連邦時代(1980年代初頭)、ウクライナには航空母艦の飛行甲板を模した発着艦訓練施設「ニートカ」が建設されました。
[地上試験・訓練複合体「ニートカ」]
[サキ飛行実験センター(ニートカ)]
[Нитка(ニートカ)~知られざる旧ソ連の蒸気カタパルト開発の経緯~]
ソ連邦解体後はウクライナに接収され、ロシアはウクライナと協定を結んで「ニートカ」を使用していました。
2012年8月、改訂された「ニートカ」使用協定にロシア・ウクライナ国防相が署名しました。
[ロシアとウクライナは艦上機訓練施設ニートカ使用協定を改訂した]
しかし、2013年にはロシアは「ニートカ」を使用しませんでした。
[ロシアは2013年にウクライナのニートカを使用しない]
その一方、ロシアは、クラスノダール地方のエイスク市に新たな「ニートカ」の建設を開始しました。
[ロシアは、2010年に空母パイロット訓練センターの建設を開始する]


その後、2014年3月18日にロシアのウラジーミル・プーチン大統領がクリミア自治共和国をロシア連邦へ編入する条約に署名した事により、クリミア半島のサキに在る「ニートカ」は再びロシアの手に戻りました。
[ウクライナの訓練複合体ニートカ要員はクリミアへ忠誠を誓う]
[クリミア半島のニートカは2015年2月末から本格的に稼働を再開する]
これにより、クリミアの旧ニートカは主に現用のロシア海軍艦上戦闘機隊の訓練に使われ、エイスクの新ニートカは主にロシア海軍航空隊の新型航空機の各種試験と訓練に使われる事になりました。
[ロシア海軍航空隊の2つの「ニートカ」]
2014年9月初頭、ロシア海軍のSu-33艦上戦闘機は、クリミアの「ニートカ」へ戻ってきました。
[ロシア海軍艦上航空隊はクリミアのニートカへ戻ってきた]
以後、クリミアの「ニートカ」ではSu-33艦上戦闘機の訓練が行なわれました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機航空連隊はクリミアのニートカでの訓練を終えた]
一方、エイスクの新ニートカでは、主に新型機の試験や訓練が行なわれています。
[ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将はエイスクのロシア海軍飛行訓練センター(新ニートカ)を視察した]
[エイスク飛行場にロシア海軍航空隊の新型シミュレーターが設置された]
[クラスノダール地方エイスクのロシア海軍の新ニートカは2022年に完成する]
2019年には、艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBが10月、Su-33が2月と11月にクリミアの「ニートカ」で訓練を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBはクリミアの発着艦訓練施設ニートカでの訓練を完了した]
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はクリミア半島の訓練複合体ニートカで『発着艦』訓練を行なう]
以後、クリミアの「ニートカ」での艦上戦闘機隊の訓練は実施されておらず、修理が必要な状態に在ります。
[クリミア半島のロシア海軍航空隊の艦上航空隊訓練複合体ニートカは修理及び近代化される]
クリミアの「ニートカ」の修理及び近代化の為の契約は、2021年5月下旬に署名されました。
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