ロシア海軍太平洋艦隊の小型ロケット艦2隻と小型対潜艦2隻はカムチャツカ沖で対空・対水上戦闘訓練を実施した
- カテゴリ:ロシア太平洋艦隊(2021年-)
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2021年6月9日7時20分配信
【太平洋艦隊の艦はカムチャツカ沖でミサイル及び砲射撃を実施した】
ロシア北東軍集団の水域保護連合部隊の2個戦術艦グループは、太平洋で計画戦闘訓練任務を果たしている。
小型ロケット艦「スメルチ」と「ラズリーフ」は打撃艦グループを構成して行動している。
小型対潜艦「ウスチ・イリムスク」と「ホルムスク」は対潜打撃グループを構成して戦闘訓練を行なっている。
演習中、仮想敵空中攻撃手段からの攻撃を撃退する為、戦術グループの小型ロケット艦は、小型対潜艦から射出されたミサイル標的「サマン」への高射ミサイル「オサー」の射撃を実施した。
空中目標への射撃は、砲装置からも行なわれた。
更に小型ロケット艦は、海上目標への高射ミサイルの発射を実施した。
複合自衛戦闘訓練の実施中、仮想敵の小型艦を模した標的は撃破された。
プロジェクト1124小型対潜艦MPK-191は、1982年11月30日に『ハバロフスク造船工場』で起工され、1985年5月7日に進水し、1986年1月7日に就役しました。
当初はサハリンのコルサコフ港へ配備されていましたが、ソ連邦解体後にはソヴィエツカヤ・ガヴァ二へ配置換えされました。
1988年1月にインド洋へ派遣され、同年2月から5月までペルシャ湾とオマーン湾で民間船の護送任務に従事しました。

2006年6月1日に「ホルムスク」(369)と命名されました。
2012年にはペトロパブロフスク・カムチャツキーへ配置換えされ、第114水域保護艦旅団の第117水域保護艦大隊へ転属しました。
2012年から2015年までウラジオストクの艦船修理工場『ダーリザヴォード』でオーバーホールと近代化改装が行なわれました。
プロジェクト1124M小型対潜艦MPK-17は、1990年1月22日に『ハバロフスク造船工場』で起工され、1991年8月28日に進水し、1992年2月11日に就役しました。
当初はルースキー島のパリス湾へ配備されていましたが、1996年にはウラジオストク南部のウリス湾へ配置換えされました。
2010年1月16日に「ウスチ・イリムスク」(362)と命名されました。
2015年初頭から2016年3月までウラジオストクの艦船修理工場『ダーリザヴォード』でオーバーホールが行なわれました。

現在は、ウリス湾に駐留する第165水上艦旅団の第11水域保護艦大隊に所属しています。

プロジェクト12341小型ロケット艦「スメルチ」(423)は、1981年11月16日に『ウラジオストク造船工場』で起工され、1984年11月16日に進水し、1985年3月4日に就役しました。
当初はソヴィエツカヤ・ガヴァ二へ配備されていましたが、その後、ペトロパブロフスク・カムチャツキーへ配置替えとなり、北東軍集団の第114水域防護艦旅団の第66小型ロケット艦大隊へ編入されました。
2017年からペトロパヴロフスク・カムチャツキーの『北東修理センター』で近代化改装工事を行ない、対艦ミサイルを、「マラヒート」3連装発射筒2基(ミサイル計6基)から「ウラン」4連装発射筒4基(ミサイル計16基)へ換装しました。

2019年10月3日に復帰しました。
[近代化改装された小型ロケット艦スメルチはロシア海軍太平洋艦隊へ復帰した]

プロジェクト12341小型ロケット艦「ラズリーフ」(450)は、1986年11月1日に『ウラジオストク造船工場』で起工され、1991年8月24日に進水し、1992年2月11日に就役しました。
当初はソヴィエツカヤ・ガヴァ二へ配備されていましたが、その後、ペトロパブロフスク・カムチャツキーへ配置替えとなり、北東軍集団の第114水域防護艦旅団の第66小型ロケット艦大隊へ編入されました。
2021年6月4日、この4隻はペトロパブロフスク・カムチャツキーを出航し、カムチャツカ半島沖で演習を開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の小型ロケット艦2隻と小型対潜艦2隻はカムチャツカ沖で演習を行なった]
6月9日には対空・対水上戦闘訓練を実施しました。
その中で小型ロケット艦は、海上目標へ高射ミサイル「オサー-M」を発射しました。
なお、水上艦艇への高射ミサイル「オサー-M」発射は、2008年8月10日にアブハジア沖で黒海艦隊の小型ロケット艦「ミラーシュ」がグルジア海軍の戦闘艇に対して実行しています。
[黒海艦隊の小型ロケット艦ミラーシュ、ロシア海軍旗を降納して退役(2020年10月23日)]
- 関連記事
スポンサーサイト