ロシア海軍の為のプロジェクト23550砕氷哨戒艦イワン・パパ―ニンは2022年末から試験を開始する
- カテゴリ:ロシア新世代水上艦

『タス通信』より
2021年6月23日17時21分配信
【砕氷クラスの艦「イワン・パパーニン」の試験は2022年末に始まる】
サンクトペテルブルク、6月23日/タス通信
株式会社『アドミラルティ造船所』は、2022年末にプロジェクト23550砕氷クラス哨戒艦「イワン・パパーニン」の係留試験へ着手する。
『タス通信』は国際海軍サロン(IMDS-2021)の最中に同社総取締役アレクサンドル・ブザコフより伝えられた。
「砕氷クラス哨戒艦のトップ、イワン・パパーニンの係留試験の開始は、2022年末に計画しております。
工場航行試験の為の出航は、2023年第3四半期(7月~9月)の実施を計画しております」
彼は話した。
このクラスの他の艦についての話でブザコフは述べた。
「第2の哨戒艦ニコライ・ズーボフの進水は、2024年第3四半期(7月~9月)に計画しております」
公開情報源によると、プロジェクト23550「アルクチカ」(エルマーク)砕氷クラス哨戒艦は、誘導ミサイル兵器を有する北極の為のロシアの1等多目的砕氷クラス哨戒艦のシリーズであり、近海及び遠海ゾーンで行動し、砕氷船、曳船、警備艦クラスの能力を持つ。
同プロジェクト艦は、熱帯から北極まで、あらゆる海上航行ゾーンで運用でき、最大で厚さ1.7メートルまでの氷を突破できる。

ロシア海軍は、北極圏向けとして2隻のプロジェクト23550砕氷哨戒艦の建造を計画しています。
[ロシア海軍の為のプロジェクト23550砕氷哨戒艦建造の為のプレートカットは2016年秋に始まる]
プロジェクト23550砕氷哨戒艦は、砕氷船、哨戒艦、曳船などの機能を併せ持った多機能水上艦であり、満載排水量は8500トンと、かつてのプロジェクト956駆逐艦(ソブレメンヌイ級)やプロジェクト1155大型対潜艦(ウダロイ級)に匹敵します。
(ただ、全長は956や1155よりも短く、幅は広いので、かなりファットな艦になりますが)
プロジェクト23550砕氷哨戒艦2隻の建造契約は、2016年5月にサンクトペテルブルクの『アドミラルティ造船所』とロシア国防省(ロシア海軍)との間で締結されました。
[ロシア海軍の為の砕氷哨戒艦プロジェクト23550の建造契約が締結された]
プロジェクト23550はAK-176MA 76mm単装砲を装備します。
[ロシア海軍の為の新たな76mm砲AK-176MAの試験は完了した]
プロジェクト23550は、基本的には軽武装の艦ですが、ヘリコプターや無人機を搭載し、更には高速哨戒艇プロジェクト03160「ラプトル」を2隻搭載できます。


この他、汎用戦闘モジュールコンテナを搭載し、武装を強化する事も出来ます。
[ロシア海軍の新世代水上艦の為の汎用戦闘モジュールコンテナの試験が始まる]
「イワン・パパ―ニン」と命名されたプロジェクト23550の1番艦は、2017年4月19日に起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト23550砕氷哨戒艦イワン・パパ―ニンはサンクトペテルブルクで起工された]
2019年10月25日に進水しました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト23550砕氷哨戒艦イワン・パパ―ニンはサンクトペテルブルクで進水した]
その後は造船所の岸壁で艤装工事が進められています。

当初、「イワン・パパ―ニン」は2020年に、2番艦「ニコライ・ズーボフ」(2019年11月27日起工)は2021年にロシア海軍への引き渡しが予定されていました。
[プロジェクト23550砕氷哨戒艦イワン・パパ―ニンは2020年にロシア海軍へ引き渡される]
しかし、建造元の『アドミラルティ造船所』は通常動力潜水艦の建造を優先している為、「イワン・パパ―ニン」の引き渡しは2023年以降、「ニコライ・ズーボフ」は2024年以降に延期される事になりました。
[2隻のプロジェクト23550(イワン・パパーニン型)砕氷哨戒艦は2023~2024年にロシア海軍へ引き渡される]
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