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ロシア航空宇宙軍の爆撃機Tu-95MSとTu-22M3はロシア海軍太平洋演習へ参加した

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『タス通信』より
2021年6月24日11時21分配信
【軍は太平洋の演習において遠方ゾーンで敵への打撃を与える事に取り組んだ】
モスクワ、6月24日/タス通信

遠距離爆撃機Tu-95Tu-22M3は、太平洋演習において、太平洋艦隊の艦と合同で仮想敵の重要な施設へ打撃を与える事へ取り組んだ。
木曜日、ロシア国防省は報道機関へ伝えた。
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軍当局によると、航空機カムチャツカの飛行場から離陸し、太平洋中央部へ飛行した。
「航空宇宙軍の3機の戦略爆撃機Tu-95は、仮想地上目標へ有翼ミサイルによる模擬打撃を与えました」
軍当局
は伝えた。
更に演習の枠組みで、遠距離爆撃機Tu-22M3は、哨戒と仮想敵航空母艦打撃グループへ打撃を与える課題へ取り組んだ。
演習には更に、ロケット巡洋艦「ワリャーグ」フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」が参加した。

軍当局が伝えたように、遠距離航空隊航空機への同行は、太平洋艦隊高空迎撃戦闘機MiG-31BMにより行なわれた。
与えられた課題を解決した後、爆撃機tu-95は空中給油を行ない、駐留飛行場へ戻った。

[演習の経過]
国防省
は、海域で積極的に行動する外国の航空機から艦をカモフラージュする為の対空防衛演習中、エアゾール迷彩手段を使用したと話した:航空機やヘリコプターを探知する際、エアゾールカーテンを展開し、その後、専門家は定期的に小型煙幕弾複合体を使用する。
「カモフラージュは、艦のタイプと、その正確な座標を決める事を可能にせず、組織的対空防衛の為の追加の時間を与えました」
同省は指摘した。

これに加え、事前に航空機の飛行及び水上艦の為に閉鎖された太平洋海域で、打撃艦グループは、新たな100mm汎用艦載砲装置A-190から模擬海上および空中目標への砲射撃を実施し、巡洋艦「ワリャーグ」130mm砲装置Ak-130による砲撃を行ない、更にグループの全ての艦は、6銃身30mm自動砲装置AK-630を使用した。

更に、この中で、駐留所から遠く離れた場所での部隊の統制、対潜行動、支隊の組織的対空防衛、船団護送作戦、仮想敵の軍事インフラストラクチャの重要な施設への艦支隊の合同打撃、全種類の組織的な保障:作戦、戦闘、物資-技術、医療、その他~へ取り組んだ。

遠海ゾーンの太平洋艦隊の多種戦力作戦演習は、6月7日から24日まで行なわれた。
それには、艦隊の20隻以上の水上艦、潜水艦、支援船、艦隊海上航空隊及び航空宇宙軍の20機以上の飛行装置が参加した。
演習中に30以上の戦闘訓練が実施され、海上航空隊航空機の総飛行は100時間を超え、艦上配置対潜ヘリコプターは20時間以上であった。



2021年5月1日、ロシア太平洋艦隊の4隻の水上戦闘艦~ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011、1990年1月7日就役)、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」(543、1986年2月2日就役/2021年4月27日再就役)、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」(333、2017年7月20日就役)と「グロームキー」(335、2018年12月25日就役)は、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」(1978年10月30日就役)と共に遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、フリゲート マルシャル・シャーポシニコフ、コルベット ソヴェルシェーンヌイ、グロームキー、大型海洋給油船ボリス・ブトマは東南アジアへの遠距離航海へ出発した]

5月5日に対馬海峡を南下し、東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2021年5月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

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「ボリス・ブトマ」は、5月15日にベトナムカムラン港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはベトナムのカムラン港を訪れた]

5月19日にカムラン港から出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはベトナムのカムラン港を去った]

5月22日にフィリピンマニラ港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはフィリピンのマニラ港を訪れた]

5月25日にマニラ港から出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはフィリピンのマニラ港を去った]


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「ワリャーグ」「マルシャル・シャーポシニコフ」は、5月28日に太平洋上で対空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグとフリゲート マルシャル・シャーポシニコフは太平洋上で対空戦闘訓練を実施した]

一方、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」及び「グロームキー」は、5月29日にフィリピン海で砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット ソヴェルシェーンヌイとグロームキーはフィリピン海で砲撃訓練を実施した]
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その後、これらの艦船は太平洋中央部へ集結し、更に複合測量艦「マルシャル・クルイロフ」(1990年2月23日就役)、コルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」(2020年12月25日就役)、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(1992年5月1日就役)、病院船「イルティシュ」(1990年8月10日就役)なども合流し、演習を行なう事になりました。

[ロシア海軍太平洋艦隊は太平洋中央部で演習を行なう]

6月13日には、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「グロームキー」、「ソヴェルシェーンヌイ」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」などが参加する潜水艦の捜索・追尾訓練が実施されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は太平洋中央部(ハワイ西方沖)で対空戦闘訓練を実施した]

6月15日には、カーメニ・ルチェイ(マンゴフト)飛行場に駐留する遠距離対潜哨戒機Tu-142M3カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場へ進出し、太平洋中央部まで飛行し、演習へ参加しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は太平洋中央部の演習へ参加した]

6月18日には対空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は太平洋中央部(ハワイ西方沖)で対空戦闘訓練を実施した]

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なお、ロシア側の発表では、演習実施海域は「太平洋中央部」としか述べられていませんが、ハワイ沖まで進出しているようです。
『日刊サン ハワイ』より
2021年6月16日配信
【ヒッカムからF-22戦闘機 3機が緊急離陸】


ロシア艦隊は、6月19日にはハワイ・オアフ島ホノルル南方沖35海里まで接近しました。
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【「OSINT-1」の2021年6月21日2時26分のツイート】

6月21日にはハワイ付近の海域で「敵空母部隊」を攻撃する演習を実施しました。
更には、「敵の陸上軍事インフラ」を攻撃する演習も実施しました。

記事中では名前は出ていませんが、おそらくは複合測量艦「マルシャル・クルイロフ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、病院船「イルティシュ」などが「敵空母部隊」の役割を演じたようです。
[ロシア海軍太平洋艦隊は太平洋中央部(ハワイ諸島海域)で空母打撃群及び陸上軍事インフラへの攻撃訓練を実施した]

更にその後、今度はロシア航空宇宙軍爆撃機Tu-95Tu-22M3も参加して、再び「敵の陸上軍事インフラ」「敵空母部隊」を攻撃する演習が行なわれました。

Tu-95「敵の陸上軍事インフラ」Tu-22M3「敵空母部隊」を攻撃するという想定でした。

Tu-95MSは、おそらくはアムール州のセリシェヴォ近郊のウクラインカ飛行場に駐留する機体でしょう。
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Tu-22M3は、モンゴフト近郊のカーメニ・ルチェイ飛行場に駐留する機体でしょう。
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このTu-22M3は、2010年以降のロシア連邦軍の大規模な改編まではロシア海軍航空隊に所属していました。
(2010年以降に空軍/航空宇宙軍へ移管)
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