ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはオーバーホールを終えてバレンツ海へ出航した

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年6月24日21時15分配信
【戦隊水雷艦(駆逐艦)「アドミラル・ウシャコーフ」は戦闘演習任務を遂行する為に海上へ出航した】
北方艦隊の戦隊水雷艦(駆逐艦)「アドミラル・ウシャコーフ」は、基地訓練サイクルを完了し、戦闘訓練計画に沿った任務を遂行する為、基礎駐留所~セヴェロモルスクからバレンツ海へ出航した。
コラ湾で艦は、コラ多種戦力小艦隊の水域保護連合部隊の基地掃海艦の支援下で仮想機雷海域の通行を行なった。
バレンツ海の北方艦隊戦闘訓練射爆場で駆逐艦は、操艦及び技術的通信手段、航法機器及び電波位置測定兵装の点検へ取り組んだ。
投錨停泊時に乗組員は、無防備の泊地へ停泊中の艦の対水中破壊工作防衛演習の枠組みにおける実地擲弾射撃へ取り組んだ。
駆逐艦の海上への出航は数日間続く。
この間に乗組員は、放射線・化学物質・生物防護、擬装、電波電子戦闘の一連の個人演習を行ない、更には海上および沿岸目標への砲射撃を実施する。
駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」は、北方艦隊旗艦-重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と最新フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」及び「アドミラル・フロータ・カサトノフ」と共に、ロシア海軍最大の水上艦連合部隊~ロケット艦師団の一員として加わっている。
駆逐艦は、強力な砲兵装~2基の2連装130mm砲装置、更には対艦ミサイル兵器及び高射ミサイル兵器の複合体を有する。
[ソブレメンヌイ級17番艦アドミラル・ウシャコーフ(旧ベッストラーシヌイ)]
ソ連/ロシア海軍向けのプロジェクト956駆逐艦の最終艦(17番艦)となった「ベッストラーシヌイ」は、レニングラード(現サンクトペテルブルク)のジダーノフ記念造船工場(現『北方造船所』)で1988年4月16日に起工され、1991年12月28日に進水、1994年4月17日に就役、北方艦隊の第7大西洋作戦戦隊の第56駆逐艦旅団へ編入されました。

1995年5月6日から9日までノルウェーのオスロを訪問しました。
1995年12月21日から翌1996年3月22日まで行なわれた重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の地中海遠征へ同行しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第1次地中海遠征(1995年12月-1996年3月)]



1997年9月下旬にイギリスのポーツマスを訪問しました。

1998年5月1日には第43ロケット艦師団へ転属しました。
1998年夏に荒天下の海上を航行中、蒸気タービン機関のボイラーが故障しました。
2000年から2004年までセヴェロドヴィンスクの艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』でオーバーホールが行なわれました。

2004年6月29日付で「アドミラル・ウシャコーフ」と改名されました。
2004年10月の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の北東大西洋遠征へ同行しました。
以後は遠距離航海には参加していませんが、時々バレンツ海へ出て演習を行なっていました。
2015年7月初頭にバレンツ海で砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で砲撃演習を行なう]
2016年6月8日からバレンツ海で砲撃訓練を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で砲撃訓練を実施した]
2016年8月15日にも砲撃訓練を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦と大型対潜艦はバレンツ海で砲撃訓練を行なった]
2017年8月24日、「アドミラル・ウシャコーフ」はバレンツ海で130mm砲による対空射撃及び機雷掃討訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で130mm砲の射撃訓練を行なった]
2017年8月26日には沿岸目標への対地砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフは対地砲撃訓練を実施した]
2017年9月14日から始まった北方艦隊の演習にも参加しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]
2017年9月15日には、北方艦隊の艦上戦闘機Su-33が「敵役」となり、Su-33の航空攻撃を撃退する演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海の演習で艦上戦闘機Su-33の攻撃を撃退した]
2017年9月18日、「ピョートル・ヴェリキー」と共にルイバチー半島近辺で海上標的と沿岸目標へ130mm砲による砲撃を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはルイバチー半島付近で130mm砲の砲撃訓練を行なった]
2017年9月19日にはバレンツ海の海上標的へ対艦ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の水上艦と原子力潜水艦はバレンツ海で超音速対艦ミサイルを発射した]
2017年9月20日には高射ミサイル及び艦砲によりミサイル標的を撃墜しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海の演習で対艦ミサイルを撃墜した]
北方艦隊の水上艦部隊は2018年4月にバレンツ海で演習を実施しましたが、この時には「アドミラル・ウシャコーフ」は参加しませんでした。
2018年5月26日、「アドミラル・ウシャコーフ」はバレンツ海へ出航し、AK-130 130mm連装砲による対空砲撃及び機雷掃討訓練などを実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で130mm連装砲を発射した]
2018年5月28日にはバレンツ海の沿岸目標へ2基のAK-130 130mm連装砲(合計4門)を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフは地上目標へ130mm連装砲を発射した]
その後、2018年6月13日から始まった北方艦隊の大演習へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大演習がバレンツ海で始まった]
[ロシア海軍北方艦隊の大演習はバレンツ海で続けられている]
2018年6月22日、小型ロケット艦から発射されたミサイル標的を高射ミサイル複合体「ウラガーン」により撃墜しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で高射ミサイルを発射した]
2018年6月23日、「アドミラル・ウシャコーフ」はバレンツ海で超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射しました。

[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で超音速対艦ミサイル"モスキート"を発射した]
2018年7月29日の『ロシア海軍の日』には、セヴェロモルスクの観艦式へ参加しました。
2018年8月18日にバレンツ海で砲撃訓練を行ない、AK-130 130mm連装砲及びAK-630M 30mmガトリング砲を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で130mm連装砲と30mm機関砲の実弾射撃を行なった]
その後は海上へ出る事は無く、2019年春には、艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』の傘下に在るムルマンスクの『第35艦船修理工場』の岸壁へ回航されました。

しかし、『第35艦船修理工場』では重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装工事が優先された為か、「アドミラル・ウシャコーフ」の修理は棚上げされました。
2020年12月下旬になって、ようやく「アドミラル・ウシャコーフ」を修理後に現役復帰させる事が決まりました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはオーバーホールを行ない、2021年末に復帰する]
オーバーホールの後、セヴェロモルスク基地で基礎訓練を行ない、2021年6月24日にバレンツ海へ出航しました。
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