ソブレメンヌイ級駆逐艦ブールヌイのエンジンが修復される

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
【サンクト-ペテルブルクは駆逐艦「ブールヌイ」の動力装置を修復する】
2013年2月18日
公開株式会社「キーロフスキー・ザヴォード」に属する工場「キーロフエネルゴマシュ」は、 太平洋艦隊の駆逐艦「ブールヌイ」の主要動力装置及び機器の修理を開始した。
『中央海軍ポータル』特派員は、同社の情報提供者より伝えられた。
工場は既に駆逐艦「ブールヌイ」のギアードタービンユニットの解体を終えている。
今年、ユニットは修理され、「ダーリザヴォード」で長期修理中の駆逐艦へ設置される。
サンクト-ペテルブルク企業の将来の計画によると、太平洋艦隊の同型艦の1隻で同様の作業が実施される。
非公開株式会社「キーロフエネルゴマシュ」は、インド海軍の航空母艦プロジェクト11430「ヴィクラマーディティヤ」の動力装置の近代化に参加した。
メインタービンは同社で修理され、その後、2012年夏の白海及びバレンツ海における工場航海試験においても確実に動作していた。
現在、同社は「セヴマシュ」へのインド航空母艦の為の交換用部品及び付属品の供給契約を履行している。
「ヴィクラマーディティヤ」の航海試験は2013年夏に開始される予定であり、年末までに発注者へ艦が納入される予定である。
駆逐艦「ブールヌイ」は、プロジェクト956「サリィチ」の9番艦である。
A.A.ジダーノフ記念造船工場(1996年から公開株式会社「造船工場セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」)で1983年11月4日に起工され(工場番号869)、1986年12月30日に進水し、1988年10月16日にソヴィエト社会主義共和国連邦海軍旗が初掲揚された。
1989年12月、太平洋艦隊の編制へ加入し、同艦隊で勤務し、2005年、修理の為にウラジオストクの「ダーリザヴォード」へ置かれた。
【非公開株式会社「キーロフエネルゴマシュ」公式サイト】

[ソブレメンヌイ級9番艦ブールヌイ]
2005年夏までは稼働していましたが、その後、ウラジオストク金角湾の艦船修理工場「ダーリザヴォード」でオーバーホールが開始されました。
[ソブレメンヌイ級駆逐艦「ブールヌイ」近影(2009年4月14日)]
[ソブレメンヌイ型駆逐艦「ブールヌイ」近影(2011年12月-2012年1月)]


それから7年以上経っても修理は完了せず、このまま消え去るかに思えましたが、今回の記事によると、ようやく蒸気タービンの本格的な修理が開始されました。
昨年(2012年)8月、「統合造船業営団」国家防衛発注部長アナトーリー・シレモフ氏は、プロジェクト956駆逐艦(ソブレメンヌイ型)について、こう述べています。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2012年8月31日10時00分配信
【アナトーリー・シレモフ氏へのインタビュー】
インタビュアー:駆逐艦プロジェクト956も解体されるのでしょうか?
シレモフ:いいえ、そんな事は考えておりません。
私共は艦を修理しており、現在、7隻が海軍の戦闘編制に在ります。
これらの(艦の)機器準備状態は支援されております。
例えば、太平洋艦隊の駆逐艦「ブールヌイ」は、「ダーリザヴォード」で修理されております。
作業場では、既に主要動力装置が修復されています。
彼ら(駆逐艦の乗員)は、同プロジェクトの全ての艦の修理の実現を期待しています。
今回の記事によると、太平洋艦隊に所属する「ソブレメンヌイ」型駆逐艦1隻が「ブールヌイ」と同様に修理されるとの事です。
おそらくは、「ブイストルイ」でしょう。

今回の記事に登場する駆逐艦「ブールヌイ」、そしてインド海軍の航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」は双方とも蒸気タービン機関ですが、「キーロフエネルゴマシュ」が担当しているのは、タービン部分です。
既に知られているように、航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」は昨年(2012年)の航海試験中にボイラーが故障しましたが、「キーロフエネルゴマシュ」が担当したタービン部分は、特に不具合は出なかったようです。
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