ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグとフリゲート マルシャル・シャーポシニコフは太平洋上で砲撃訓練を実施した


『タス通信』より
2021年6月30日9時48分配信
【太平洋艦隊艦支隊は太平洋でミサイル及び砲射撃を実施した】
モスクワ、6月30日/タス通信
太平洋艦隊艦支隊は太平洋でミサイル及び砲射撃を実施し、仮想敵の空中攻撃を撃退し、海上標的を撃破した。
水曜日に艦隊広報サービスは発表した。
「太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグとフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"で構成される太平洋艦隊艦支隊は、太平洋エリアでミサイル及び砲射撃を実施しました。
実地行動中、戦闘艦は合同で仮想敵の空中攻撃手段の攻撃を撃退しました。
演習の目的は、熱帯気候条件での艦載兵器の動作の信頼性の点検でした」
声明では、こう述べられた。
模擬空中目標を撃破する為、巡洋艦「ワリャーグ」の自衛高射ミサイル複合体「オサー」が関わり、更に130mm砲装置AK-130、100mm汎用艦載砲装置A-190及び30mm6銃身自動艦載砲装置AK-630からも砲撃が行なわれた。
これに加え、乗組員は電波電子妨害を設定した。
更に支隊の艦は、海上目標への砲射撃を実施した。
この演習エピソードで太平洋艦隊旗艦の乗組員は、高射ミサイル複合体「オサー」で小型艦を模した標的を撃破した。
2021年5月1日、ロシア太平洋艦隊の4隻の水上戦闘艦~ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011、1990年1月7日就役)、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」(543、1986年2月2日就役/2021年4月27日再就役)、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」(333、2017年7月20日就役)と「グロームキー」(335、2018年12月25日就役)は、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」(1978年10月30日就役)と共に遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、フリゲート マルシャル・シャーポシニコフ、コルベット ソヴェルシェーンヌイ、グロームキー、大型海洋給油船ボリス・ブトマは東南アジアへの遠距離航海へ出発した]
5月5日に対馬海峡を南下し、東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2021年5月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

「ボリス・ブトマ」は、5月15日にベトナムのカムラン港へ入港しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはベトナムのカムラン港を訪れた]
5月19日にカムラン港から出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはベトナムのカムラン港を去った]
5月22日にフィリピンのマニラ港へ入港しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはフィリピンのマニラ港を訪れた]
5月25日にマニラ港から出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはフィリピンのマニラ港を去った]

「ワリャーグ」と「マルシャル・シャーポシニコフ」は、5月28日に太平洋上で対空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグとフリゲート マルシャル・シャーポシニコフは太平洋上で対空戦闘訓練を実施した]
一方、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」及び「グロームキー」は、5月29日にフィリピン海で砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット ソヴェルシェーンヌイとグロームキーはフィリピン海で砲撃訓練を実施した]


その後、これらの艦船は太平洋中央部へ集結し、更に複合測量艦「マルシャル・クルイロフ」(1990年2月23日就役)、コルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」(2020年12月25日就役)、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(1992年5月1日就役)、病院船「イルティシュ」(1990年8月10日就役)なども合流し、演習を行なう事になりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は太平洋中央部で演習を行なう]
6月13日には、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「グロームキー」、「ソヴェルシェーンヌイ」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」などが参加する潜水艦の捜索・追尾訓練が実施されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は太平洋中央部(ハワイ西方沖)で対空戦闘訓練を実施した]
6月15日には、カーメニ・ルチェイ(マンゴフト)飛行場に駐留する遠距離対潜哨戒機Tu-142M3がカムチャツカ半島のエリゾヴォ飛行場へ進出し、太平洋中央部まで飛行し、演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は太平洋中央部の演習へ参加した]
6月18日には対空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は太平洋中央部(ハワイ西方沖)で対空戦闘訓練を実施した]

なお、ロシア側の発表では、演習実施海域は「太平洋中央部」としか述べられていませんが、ハワイ沖まで進出しているようです。
『日刊サン ハワイ』より
2021年6月16日配信
【ヒッカムからF-22戦闘機 3機が緊急離陸】
ロシア艦隊は、6月19日にはハワイ・オアフ島のホノルル南方沖35海里まで接近しました。

【「OSINT-1」の2021年6月21日2時26分のツイート】
6月21日にはハワイ付近の海域で「敵空母部隊」を攻撃する演習を実施しました。
更には、「敵の陸上軍事インフラ」を攻撃する演習も実施しました。
記事中では名前は出ていませんが、おそらくは複合測量艦「マルシャル・クルイロフ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、病院船「イルティシュ」などが「敵空母部隊」の役割を演じたようです。
[ロシア海軍太平洋艦隊は太平洋中央部(ハワイ諸島海域)で空母打撃群及び陸上軍事インフラへの攻撃訓練を実施した]
更にその後、今度はロシア航空宇宙軍の爆撃機Tu-95とTu-22M3も参加して、再び「敵の陸上軍事インフラ」と「敵空母部隊」を攻撃する演習が行なわれました。
Tu-95が「敵の陸上軍事インフラ」、Tu-22M3は「敵空母部隊」を攻撃するという想定でした。
[ロシア航空宇宙軍の爆撃機Tu-95MSとTu-22M3はロシア海軍太平洋演習へ参加した]
6月30日には「ワリャーグ」と「マルシャル・シャーポシニコフ」が太平洋上で対空砲撃訓練を実施しました。
更に「ワリャーグ」は、短距離対空ミサイル「オサー-M」で海上目標を攻撃しました。
なお、「オサー-M」による水上艦への攻撃は、南オセチア紛争中の2008年8月10日のアブハジア沖海戦で黒海艦隊の小型ロケット艦「ミラーシュ」が、グルジア海軍戦闘艇部隊に対して実際に行なっています。
[黒海艦隊の小型ロケット艦ミラーシュ、ロシア海軍旗を降納して退役(2020年10月23日)]
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