ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦オムスクは洋上任務を終えてカムチャツカへ帰投した
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2021年8月4日7時15分配信
【海上で任務を遂行した後の原子力水中巡洋艦「オムスク」の歓迎式典がカムチャツカで行なわれた】
カムチャツカ地方の太平洋艦隊潜水部隊の駐留所で、指示された任務を遂行した後に戻ってきた原子力水中巡洋艦「オムスク」の歓迎式典が行なわれた。
太平洋艦隊潜水部隊司令官ウラジーミル・ドミトリエフ中将は、戦闘任務を成功裏に遂行した乗組員を祝福し、伝統により潜水艦乗員へ子豚の丸焼きを贈った。
司令官は、乗組員が再度高いプロ意識を示し、如何なる指示された任務も遂行する準備を整えている事を指摘した。
祝賀行事の後、ウラジーミル・ドミトリエフ中将は、最も功績の有った将兵に当局表彰、賞状、高価な贈り物を授与した。
潜水艦乗員は、地方行政の管理部の代表、退役軍人、少年軍隊運動の参加者、そして更には水中巡洋艦の女性評議会の代表により祝福された。
昨年、プロジェクト949A原子力水中巡洋艦「オムスク」は、海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将の総指揮の下、ベーリング海で行われた演習『大洋の盾-2020』へ参加した。
ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【K-186「オムスク」 プロジェクト949A】
プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII級)巡洋潜水艦K-186は、1989年7月13日にセヴェロドヴィンスクの北方機械製造事業(セヴマシュ)で起工され、1993年5月8日に進水、1993年12月10日にロシア海軍へ納入され、同年12月15日に聖アンドレイ旗初掲揚式典を開催し、正式に就役しました。

この間、1992年7月3日付で「原子力水中巡洋艦」へ分類変更され、1993年4月13日には「オムスク」と命名されました。
(合わせて同名の都市との後援協定を締結)
1994年1月21日に赤旗北方艦隊に編入され、ザーパドナヤ・リッツァ基地へ配備されました。

1994年9月14日付で赤旗太平洋艦隊へ転属し、同年8月18日から9月10日にザーパドナヤ・リッツァ基地からカムチャツカ半島のヴィリュチンスク基地へ移動しました。

2007年~2008年にボリショイ・カーメニ市の極東工場『ズヴェズダー』でオーバーホールを行ないました。

2008年7月25日の『ロシア海軍の日』にはウラジオストクの観艦式へ参加しました。

2010年7月~8月には戦略演習『ヴォストーク-2010』へ参加しました。
2012年12月末に遠距離航海から帰投しました。
[オスカーII級原潜オムスクはヴィリュチンスク基地へ戻った]
2014年9月には戦略演習『ヴォストーク-2014』へ参加しました。
2015年に再び極東工場『ズヴェズダー』へ回航され、修理及び近代化改装工事が始まりました。

2019年5月に日本海で航行試験を行なった後、6月29日に太平洋艦隊へ引き渡され、現役に復帰しました。
[近代化改装を終えた原子力水中巡洋艦オムスクはロシア海軍太平洋艦隊へ復帰した]
「オムスク」の近代化改装の具体的な内容には触れられていませんが、おそらくは艦の寿命延長や核燃料の交換、一部の機器の更新などでしょう。
現役に復帰した「オムスク」は、7月28日の『ロシア海軍の日』にウラジオストクの観艦式へ参加した後、8月9日にカムチャツカ半島の母港ヴィリュチンスクへ帰投しました。
[近代化改装を終えたロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦オムスクはカムチャツカ半島の基地へ戻った]
2019年9月初頭から実施されたロシア太平洋艦隊のオホーツク海演習の一環として、「オムスク」は9月16日に対艦ミサイル「グラニート」を発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦オムスクは太平洋で長距離対艦ミサイルグラニート""を発射した]
2019年9月25日、太平洋艦隊のプロジェクト955「ボレイ」戦略用途原子力水中巡洋艦「アレクサンドル・ネフスキー」(2013年12月23日就役)を「敵役」として魚雷攻撃訓練を行ないました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦オムスクは敵潜水艦への魚雷攻撃訓練を行なった]
2020年8月13日、「オムスク」は、長期にわたる海上任務を終えてカムチャツカ半島の母港ヴィリュチンスクへ帰投しました。
「任務」の具体的な内容には一切触れられていませんが、おそらくはオホーツク海でのパトロールでしょう。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦オムスクは長期任務を終えてカムチャツカへ帰投した]
その後、ベーリング海で行なわれた海軍演習『大洋の盾-2020』へ参加し、8月27日にはナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」と共に対艦ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと原子力水中巡洋艦オムスクはベーリング海で対艦ミサイルを発射した]
その後の動向は明らかにされませんでしたが、2021年8月4日に海上任務を終えてカムチャツカ半島の母港ヴィリュチンスクへ帰投しました。
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