ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北東大西洋で北方艦隊艦船部隊と合同演習を行なった
- カテゴリ:ロシア北方艦隊(2020年-)

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年8月6日22時50分配信
【航空機Tu-142は遠洋ゾーンで北方艦隊の艦との連携へ取り組んだ】
本日(8月6日)、2機の遠距離対潜航空機Tu-142は、軍部隊統制の為の指揮-参謀訓練の枠組みにおいて、北東大西洋で北方艦隊の艦との連携へ取り組んだ。
遠距離対潜航空機の飛行は、バレンツ海、ノルウェー海、北東大西洋の中立水域上空で行なわれた。
演習任務の1つとして、対潜航空機の乗員は、北方艦隊の戦術艦グループを探知し、仮想敵艦グループを指定し、それに続いてロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」率いる打撃艦グループへ目標指示データを転送し、北東大西洋の指定海域で行動する事が必須だった。
割り当てられた捜索時間で、行動中の最新揚陸艦「ピョートル・モルグノフ」を含む北方艦隊戦術艦グループは、遠距離対潜航空機の乗員により探知された。

飛行任務は、約12時間に渡って続いた。
この間に航空機は7000キロメートル以上のルートを進んだ。
北方艦隊の遠距離対潜航空機Tu-142の飛行は、空域使用に関する国際法規に厳密に沿って実施され、他国の境界線の侵犯は無かった。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年8月7日9時9分配信
【北方艦隊打撃艦グループは、大西洋でコンピュータシミュレーション方式によるミサイル射撃を実施した】
軍部隊統制の為の指揮-参謀訓練の枠組みにおいて北東大西洋で行動中の北方艦隊打撃艦グループは、仮想敵艦グループへミサイル打撃を与える演習を実施した。
指揮-参謀訓練の枠組みにおいて、前日の8月5日に形成された打撃艦グループの一員として、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」、原子力水中ロケット巡洋艦「オリョール」が行動している。



遠距離対潜航空機Tu-142から受信した目標指定の為の訓練環境に沿って、打撃艦グループはコンピュータシミュレーション技術を使用し、仮想敵艦グループに指定された北方艦隊戦術艦グループへ、高精度兵器の電子発射によるミサイル打撃を与えた。
ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は有翼ミサイル「ヴルカーン」の電子発射を行ない、フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」は有翼ミサイル「カリブル」の電子発射を行なった。
原子力水中ロケット巡洋艦「オリョール」は、指定海域の水中位置から有翼ミサイル「グラニート」の電子発射を行なった。
ミサイル兵器の使用の正確さと有効性は、客観的観測データを研究した後、北方艦隊司令部により評価される。
北方艦隊の軍部隊統制の為の指揮-参謀訓練の枠組みにおいて、30隻以上の艦、潜水艦、支援船が大西洋、バレンツ海、白海で戦闘演習任務を遂行している。
ムルマンスク州及びアルハンゲリスク州の射爆場の演習環境に沿って、北方艦隊の軍団と航空・防空軍が行動している。
ロシア北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(1986年11月5日就役/2016年12月末再就役)は、2021年6月上旬に重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と共にバレンツ海の北方艦隊戦術演習へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊のナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対空戦闘訓練を実施した]
[ロシア海軍北方艦隊のバレンツ海戦術演習は完了した]
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」(1982年1月10日就役/2010年12月7日再就役)は、2021年6月中旬にバレンツ海で戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバレンツ海で対空戦闘訓練を実施した]
その後、「マルシャル・ウスチーノフ」と「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、北方艦隊の最新鋭大型揚陸艦「ピョートル・モルグノフ」(2020年12月23日就役)と共にバレンツ海へ出航し、各種訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭大型揚陸艦ピョートル・モルグノフは海軍歩兵部隊の乗船訓練を実施し、バレンツ海へ出航した]
2021年6月28日、これらの艦を含む北方艦隊艦船部隊は、『ロシア海軍の日』(7月の最終日曜日)にクロンシュタット泊地で行なわれる観艦式(主要海軍パレード)へ参加する為、セヴェロモルスクを出航し、バルト海へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の水上艦はバルト海へ向かった]
7月11日にクロンシュタットへ到着しました。
[2021年7月25日のクロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加する北方艦隊の大型水上艦は現地へ到着した]
この他、北方艦隊の原子力潜水艦3隻(戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦「クニャージ・ウラジーミル」、原子力巡洋潜水艦「ヴェプリ」、原子力水中巡洋艦「オリョール」)も主要海軍パレードへ参加する為にクロンシュタットへ到着しました。
[2021年7月25日のクロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加する北方艦隊の3隻の原子力潜水艦は現地へ到着した]
7月25日の『ロシア海軍の日』にクロンシュタット泊地の観艦式へ参加しました。
北方艦隊の最新鋭フリゲート「アドミラル・カサトノフ」は、2021年6月中旬にサンクトペテルブルクへ到着し、7月25日の『ロシア海軍の日』にはネヴァ川の主要海軍パレードへ参加しました。

[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"はクロンシュタットへ到着した]
観艦式が終わった後、これらの艦はクロンシュタットを去り、バルト海を出て北東大西洋へ入りました。
8月4日から北方艦隊の指揮-参謀訓練が始まり、クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加し、基地へ戻る途中の北方艦隊の水上艦も北東大西洋で演習を開始しました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加した北方艦隊の水上艦は北東大西洋で演習を開始した]
一方、北方艦隊旗艦の重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」も、指揮-参謀訓練へ参加する為、8月5日にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦のナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは北方艦隊演習へ参加する為にバレンツ海へ出航した]
8月6日、キぺロヴォ飛行場に駐留する北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北東大西洋へ進出し、観艦式参加艦部隊と合同演習を行ないました。
演習のシナリオは、大型揚陸艦「ピョートル・モルグノフ」を中核とする仮想敵艦グループをTu-142が探知し、その目標データをロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、フリゲート「アドミラル・カサトノフ」、原子力水中巡洋艦「オリョール」へ転送し、対艦ミサイルの模擬発射を行なうというものでした。
なお、原子力水中巡洋艦「オリョール」は、観艦式の後にバルト海からデンマーク海峡を通過する際、推進力を失って漂流したと報じられましたが、北東大西洋で演習に参加しているくらいなので、特に問題は無いようです。

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