ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はクリミア半島の訓練複合体ニートカへ到着した
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『タス通信』より
2021年8月7日0時47分配信
【北方艦隊の艦上戦闘機はクリミアの「地上空母」への移動飛行を行なった】
モスクワ、8月6日/タス通信
ロシア連邦海軍北方艦隊海上航空隊の第279独立艦上戦闘機航空連隊の航空機は、前日に開始したクリミアの「地上空母」~航空隊地上試験訓練複合体(ニートカ)への移動飛行を行なった。
『タス通信』は防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。
「本日(8月6日)、第279独立艦上戦闘機航空連隊からの3機の戦闘機Su-33と1機のSu-25UTGは、クリミアのサキに配置されている複合体ニートカへ着陸しました。
飛行中に彼等は、1度の中間着陸を行ないました」
彼は話した。
『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。
以前、『タス通信』は情報提供者より、今年、サキのニートカは、初めて一度に北方艦隊海上航空隊の2個航空連隊の艦上飛行士の訓練の為に使用されると伝えられた。
北方艦隊海上航空隊の構成には、2個独立艦上戦闘機航空連隊が在る~航空機Su-33及びSu-25UTGの第279航空連隊とはMiG-29/KUBの第100航空連隊
2021年5月、航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の完全な地上類似物の修理及び近代化の契約へ署名されると伝えられた。
晩夏に複合体は艦上飛行士を受け入れるものと予測された。
もう1人の『タス通信』の情報提供者によると、サキのニートカの修理の問題は、2020年12月に海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将が艦上航空隊飛行士の訓練の問題について討議した会議を行なった後、死点へと移った。
特に、航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の修理からの退出を早め、サキの複合体ニートカの使用の保障を求める提案が検討された。
[複合体ニートカと航空母艦について]
航空母艦からの飛行に先立ち、艦上航空隊の飛行士は、既存の規則により、その許可を受けなければならない。
その準備の為、サキとエイスクの2つの複合体ニートカを使用できる。
最初について、それは近代化を必要としている事が知られており、第2については、その就役は何度も延期され、今は2023年に計画されている。
複合体「ニートカ」は、艦上航空隊の航空機の発艦及び着艦へ取り組む為に意図されている。
サキの複合体は、トランポリン台と航空機拘束装置を持つ艦の甲板の形の鋼鉄の飛行スペースを備える集合飛行場である。
飛行スペースの寸法は、「アドミラル・クズネツォフ」の飛行甲板に等しい。
2017年2月、北方艦隊の航空打撃艦グループが地中海からセヴェロモルスクへ戻ってきた。
グループの構成には、特に、航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」と重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」が有った。
「クズネツォフ」艦上航空隊は、ロシア海軍の現代史上初めてシリアの軍事作戦へ関わった。
戦闘作業には、主として第279独立艦上戦闘機航空連隊のパイロットが参加した。
公式の声明によると、重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」自身は、艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』(『統合造船業営団』へ加入)で行なわれている修理の後の2022年には試験へ入らなければならない。
[ロシア海軍の艦上戦闘機連隊は創設40周年を迎えた]
[空母アドミラル・クズネツォフの最高の艦上戦闘機パイロット達]
[ロシア海軍の艦上戦闘機Su-33(Su-27K)は空母の甲板への初着艦から25周年の記念日を迎えた]
ロシア海軍の艦上戦闘機Su-33は、北方艦隊の「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」にのみ配備されており、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を母艦としています。
(普段はセヴェロモルスク-3飛行場に駐留)
現在の総保有機は20機程度です。


Su-33は寿命延長近代化改修が行なわれており、少なくとも2025年までは運用されることになります。
[ロシア北方艦隊艦上戦闘機隊は近代化改修されたSu-33を受け取った]
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は2025年まで現役に留まる]
第279連隊のSu-33は、2016年4月26日から6月24日までクリミア半島サキ飛行場の艦上機訓練施設「ニートカ」で「発着艦」訓練を行ないました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33はクリミア半島の訓練複合体ニートカでの発着訓練を完了した]
2016年7月1日からは母艦「アドミラル・クズネツォフ」での飛行訓練を行ないました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機の飛行訓練が始まった]
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機の発着艦訓練が始まった]
重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」は、2016年10月15日から2017年2月8日まで遠距離航海を行ない、地中海東部(シリア沖)まで遠征しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]
この時、「アドミラル・クズネツォフ」には10機程度のSu-33が搭載されました。
11月15日、「アドミラル・クズネツォフ」の艦上戦闘機Su-33は、初めてシリアへの空爆作戦へ参加しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は初めてシリア領内のテロ組織への攻撃へ参加した]
Su-33はイドリブ県の『アル=ヌスラ戦線』の施設を爆撃し、3名の野戦司令官を含む30名以上の戦闘員が死亡しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33の空爆によりアル=ヌスラ戦線の戦闘員30名以上が死亡した]
11月17日、ロシア航空宇宙軍の戦略爆撃機がシリア領内のテロ組織『イスラム国』と『アル=ヌスラ戦線』の施設へ有翼ミサイルKh-101を発射した事に呼応して、再び「アドミラル・クズネツォフ」のSu-33もシリア領内を爆撃しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は再びシリアのテロ組織を空爆した]
元々は空対空専門のSu-33でしたが、シリア遠征へ出発する前に、地上爆撃用の特殊計算サブシステムSVP-24-33が装備されました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]
[ロシア海軍の艦上戦闘機Su-33は爆撃精度を向上させる為のシステムを装備している]
12月5日、1機のSu-33(機体番号67)が「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦した際、着艦拘束装置のケーブルを切ってしまった為に停止できず、海中に落ちました。
パイロットは脱出に成功しました。
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機事故(2016年11月13日/12月5日)・続報]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機事故(2016年12月)の原因は着艦拘束装置のケーブルとは関係が無い]
Su-33を含む「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月8日から2017年1月6日までの約2ヶ月間に、420回の戦闘飛行(内117回は夜間)と、750回の捜索救助、航空輸送支援の為の飛行を行ない、シリア領内のテロ組織の施設1252を破壊しました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ航空隊は1252のシリアのテロリスト施設を破壊した]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33とMiG-29K/KUBは2016年11月~2017年1月にシリア領内のテロ組織を空爆した]
地中海東部(シリア沖)から戻った後、艦上戦闘機Su-33とMiG-29Kは、北方艦隊の演習へ何度か参加しています。
2017年6月16日にはコラ半島のルムボフスキーで地上爆撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はコラ半島で地上爆撃訓練を行なった]
2017年8月には、クリミア半島サキ飛行場の艦上機訓練施設「ニートカ」へ移動して訓練を行ないました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は2017年8月からクリミア半島の訓練複合体ニートカで訓練飛行を行なう]
2018年4月には北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」の対空戦闘訓練の「敵役」を務めました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で艦上戦闘機Su-33及びMiG-29Kを相手に対空戦闘訓練を行なった]
2018年5月末、第279連隊のSu-33と練習機Su-25UTGは、飛行訓練の為、クリミア半島サキ飛行場の艦上機訓練施設「ニートカ」へ移動しました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はクリミア半島の訓練複合体ニートカで訓練飛行を行なう]



2018年6月末、Su-33はロシア航空宇宙軍の空中給油機Il-78からの空中給油訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はクリミア半島で空中給油訓練を行なった]
その後、2018年9月1日から8日まで地中海東部(シリア沖)で実施されたロシア海軍とロシア航空宇宙軍の合同演習にも何機かのSu-33が参加しました。
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]
2018年12月1日、2機のSu-33は、ロシア/ソヴィエト時代の艦上戦闘機隊長に因んで「チムール・アパキージェ」、「フェオクチスト・マトコフスキー」と命名されました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はチムール・アパキージェ、フェオクチスト・マトコフスキーと命名された]
2019年1月、第279艦上戦闘機航空連隊の艦上戦闘機Su-33及び練習機Su-25UTGは、コラ半島及びバレンツ海上空で戦闘訓練飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はコラ半島およびバレンツ海上空で戦闘訓練飛行を行なった]
2019年2月、第279艦上戦闘機航空連隊の艦上戦闘機Su-33及び練習機Su-25UTGは、新人パイロットの「発着艦」訓練を行なう為、クリミア半島サキ飛行場の艦上機訓練施設「ニートカ」へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33の新人パイロットはクリミア半島の訓練複合体ニートカで『発着艦』訓練を行なう]
2019年11月下旬、第279艦上戦闘機航空連隊の艦上戦闘機Su-33及び練習機Su-25UTGは、再びクリミア半島サキ飛行場の艦上機訓練施設「ニートカ」へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はクリミア半島の訓練複合体ニートカで『発着艦』訓練を行なう]
その後、セヴェロモルスク-3飛行場へ戻り、空中戦闘などの飛行訓練を行なっていました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はコラ半島およびバレンツ海上空で空中戦闘訓練を行なった]
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33は空中戦闘訓練を行なう]
元々は対空戦闘専門のSu-33ですが、2020年4月16日には地上爆撃訓練を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はムルマンスク州で地上爆撃訓練を行なった]
2021年2月下旬には新人パイロットの空中戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33の新人パイロットは空中戦闘訓練を行なった]
2021年3月10日にも地上爆撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33は地上爆撃訓練を行なった]
2021年7月初頭には新人パイロットが参加する迎撃戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33の新人パイロットは迎撃戦闘訓練を行なった]
2021年8月5日、クリミア半島サキ飛行場の艦上機訓練施設「ニートカ」へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機隊は2021年8月以降にクリミア半島の艦上航空隊訓練複合体ニートカで訓練を行なう]
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はクリミア半島の訓練複合体ニートカへ向かった]
翌8月6日にサキ飛行場へ到着しました。
既に生産終了から20年以上経った艦上戦闘機Su-33ですが、今後エンジンの出力強化やレーダーのアップグレードといった近代化改修が行なわれます。
[ロシア海軍の艦上戦闘機Su-33は近代化改修される]
なお、第279艦上戦闘機航空連隊の「母艦」アドミラル・クズネツォフは、2018年4月末から近代化改装工事が行なわれています。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近代化改装]
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