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ロシア海軍黒海艦隊の対機雷防衛艦ウラジーミル・イェメリヤノフはセヴァストーポリへ向かった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2021年8月10日11時45分配信
【黒海艦隊の対機雷防衛艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」はセヴァストーポリへの移動を行なっている】

対機雷防衛艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」は、バルト艦隊から黒海艦隊の基礎駐留所~セヴァストーポリ英雄市への移動を行なっている。

サンクトペテルブルクへの滞在中、艦の乗組員は主要海軍パレードへ参加した。

現在、艦は北海に在り、更に大西洋へ出る為にラ・マンシュ海峡へ向かっている。
艦にとって、これは初めての艦隊間移動であり、その最中に乗組員には5000海里以上の走破が待ち受けている。
この間に一連の艦上演習が行なわれる。

[参照]
プロジェクト12700対機雷防衛艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」
造船工場『中部ネヴァ川造船工場』で建造された同プロジェクト艦シリーズの3隻目である。
2019年に進水し、2019年12月に黒海艦隊へ受け入れられた。

「ウラジーミル・イェメリヤノフ」新世代対機雷防衛艦を代表し、一体ガラス繊維強化プラスチック製船体というユニークさを有し、自動対機雷行動管理システム、最新の水中音響ステーションで武装し、艦には遠隔操作・自動水中器具が配置され、海軍基地海域における機雷の捜索及び破壊の為に意図されている。



ロシア海軍新世代掃海艦プロジェクト12700「アレクサンドリト」は、船体が一体成型のガラス繊維強化プラスチックで造られており、世界最大級の非金属船体艦です。
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従来のソ連/ロシア海軍掃海艦は、外洋で活動する海洋掃海艦と、自軍基地周辺海域で活動する基地掃海艦に分けられていましたが、プロジェクト12700は、基地掃海艦海洋掃海艦を統合するものとなり、「対機雷防衛艦」とも呼ばれています。
(当初は基地掃海艦に分類されていたが、2016年に海洋掃海艦となった)


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プロジェクト12700対機雷防衛艦の4番艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」は、サンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で2017年4月20日に起工されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ウラジーミル・イェメリヤノフはサンクトペテルブルクで起工された]

2019年4月2日に屋内造船台より出渠しました。

[ロシア海軍の新世代掃海艦ウラジーミル・イェメリヤノフは屋内造船台から出渠した]

2019年5月下旬までに黒海艦隊の将兵で乗組員が編成され、サンクトペテルブルクで研修を開始しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年5月20日13時1分配信
【黒海艦隊は掃海艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」の乗組員を形成する】

2019年5月30日、「ウラジーミル・イェメリヤノフ」は進水しました。

[ロシア海軍の新世代掃海艦ウラジーミル・イェメリヤノフは進水した]

その後は造船所の岸壁で艤装工事が進められ、8月31日に係留試験が始まりました。
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[ロシア海軍の最新鋭非金属複合材料対機雷防衛艦ウラジーミル・イェメリヤノフは造船所の岸壁で係留試験を開始した]

9月27日に洋上試験(工場航行試験)を開始しました。
[ロシア海軍の最新鋭非金属複合材料対機雷防衛艦ウラジーミル・イェメリヤノフは洋上試験を開始した]
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12月16日から最終洋上試験である国家試験を開始しました。
[ロシア海軍の最新鋭非金属複合材料対機雷防衛艦ウラジーミル・イェメリヤノフはバルト海で最終洋上試験を開始した]

国家試験を完了した後の2019年12月28日、バルチースク「ウラジーミル・イェメリヤノフ」聖アンドレイ旗初掲揚式典を開催し、正式にロシア海軍へ就役しました。
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[最新鋭非金属複合材料対機雷防衛艦ウラジーミル・イェメリヤノフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

しかし就役後もバルト海に留まり、新開発の各種機器の洋上試験に従事していました。
[ロシア海軍の3隻のアレクサンドリト級対機雷防衛艦は遠隔操作無人対機雷複合体アレクサンドリト-ISPUMを装備している]

2020年7月26日の『ロシア海軍の日』にサンクトペテルブルクネヴァ川の観艦式へ参加しました。
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2021年6月には、洋上試験を開始した同型艦「ゲオルギー・クルバトフ」の支援任務に従事しました。

[ロシア海軍の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ゲオルギー・クルバトフは洋上試験を開始した]

2021年7月25日の『ロシア海軍の日』にはクロンシュタット泊地の観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


主要海軍パレード終了後、本来の母港となるセヴァストーポリへの移動を開始しました。


既に黒海艦隊には、同型艦「イワン・アントノフ」(2019年1月26日就役)が配備されています。
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[新世代掃海艦イワン・アントノフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭対機雷防衛艦イワン・アントノフはセヴァストーポリへ到着した]

現在、バルト海で洋上試験中の「ゲオルギー・クルバトフ」も就役後は黒海艦隊へ配備されます。
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