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ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはフランツ・ヨシフ諸島沖で境界線上警備艦ポリャールナヤ・ズヴェズダーと合同演習を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年8月16日15時0分配信
【大型対潜艦「セヴェロモルスク」と境界線上警備艦「ポリャールナヤ・ズヴェズダー」は北極圏で合同演習を実施した】

北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」ロシア連邦保安庁境界線部隊境界線上警備艦「ポリャールナヤ・ズヴェズダー」の乗組員は、バレンツ海フランツ・ヨシフ諸島南方の西北極海域で合同演習を実施した。
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北方艦隊艦支隊指揮官アレクサンドル・イェゼーエフ1等海佐が指摘したように、西北極海域におけるロシア連邦保安庁境界線部隊との合同演習では、ロシア連邦の主権の拡張海域で外国の艦船の無許可通行を防ぐ戦術演習のエピソードへ取り組んだ。

活動中、大型対潜艦「セヴェロモルスク」境界線上警備艦「ポリャールナヤ・ズヴェズダー」の乗組員は、北方艦隊艦船支隊の一員として行動している救助曳船「パミール」が役割を演じた仮想侵犯船の行動を防ぐ為の合同行動を改善した。
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演習計画によると。外国船ロシア境界線へ向かい、問いかけには応答せず、軍及び境界線部隊の要求に答えなかった。

空中偵察を行ない、仮想侵犯船の位置を明確にする為、大型対潜艦「セヴェロモルスク」境界線上警備艦「ポリャールナヤ・ズヴェズダー」の艦上から2機のヘリコプターKa-27が上がった。
ロシア連邦境界線側への移動停止の要求を「侵犯船」が相変わらず無視した後、ロシア船員境界線警備隊は、移動コースへの警告砲撃で「侵犯者」を強制的に停止させた。

演習の枠組みにおいて北方艦隊将兵は更に、大型対潜艦「セヴェロモルスク」から「侵犯船」高速艇臨検グループを差し向ける行動へ取り組んだ。

北方艦隊船員は、北極海の航海中、定期的に境界線警備隊の同僚との連携へ取り組む。
合同活動中、ロシア連邦の経済施設の安全を保障し、更には危機的状況が発生した場合の解決という問題へ特別な注意が払われる。

北氷洋海域における北方艦隊北極グループの次の10回目の航海は8月10日に始まった。
北方艦隊将兵は、北極ロシア及び大陸を防衛する幾つかの演習へ参加し、北極ゾーンにおけるロシア連邦の海上船舶航行及び他の種類の海上経済活動の安全を保障する。



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ロシア北方艦隊は、2012年から北極圏での行動を活発化させています。

2012年9月、重原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」を中核とする部隊が北極海への遠距離航海を行ないました。
(2012年9月12日出港、9月28日帰港)
[ロシア北方艦隊北極圏演習(2012年9月)]

2013年9月にも、重原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型揚陸艦「オレネゴルスキー・ゴルニャク」、「コンドポガ」を中核とする部隊が北極海への遠距離航海を行ないました。
(2013年9月3日出港、9月30日帰港)
この時には、ノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島へ飛行場建設の為の各種機材や資材が陸揚げされ、同島の飛行場は再建されました。
[聖アンドレイの旗の下に]

2014年9月には、大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」、大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」、「コンドポガ」を中核とする部隊が北極圏へ派遣されました。
(2014年9月6日出港、10月9日寄港)
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年10月9日14時09分配信
【ロシア北方艦隊の艦は北極圏航海から戻ってきた】

2014年12月1日には、北方艦隊を中核とする北方統合戦略司令部が設立されました。
[ロシア連邦軍北極圏統合戦略司令部が設立された]

2015年にも北極圏への遠距離航海と演習が実施されました。
艦船支隊は8月16日に出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は北極圏遠征へ出発した]
[北方艦隊艦船支隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」
大型揚陸艦「コンドポガ」
海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
サルベージ船KIL-164
サルベージ船「アレクサンドル・プーシキン」
救助曳船「パミール」


2隻の大型揚陸艦には、何時もの海軍歩兵部隊(キルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団)では無く、2012年に北方艦隊の指揮下へ移管された「ペチェンガ2等クトゥゾフ勲章受章・第200独立自動車化歩兵旅団」所属部隊が乗っていました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は北極圏のジクソンへ到着した]

演習はタイミル半島の重要な工業施設周辺、ノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島でも実施され、遠征部隊は2015年10月10日に帰港しました。


2016年8月30日~10月7日には、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、救助曳船「パミール」、サルベージ船KIL-164などが北極圏への遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は北極圏航海を終えてセヴェロモルスクへ帰投した]

この時には太平洋艦隊からも砕氷船「イワン・スサ―ニン」大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」が派遣され、ノヴォシビルスク諸島で合同演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは北極圏遠征から戻ってきた]

2017年8月10日~10月4日には、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、大型揚陸艦「コンドポガ」、「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」などが北極圏への遠距離航海を行ないました。
[ロシア北方艦隊の北極海遠征(2017年8月-10月)]

2018年8月8日~10月11日には、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を旗艦とする北方艦隊艦船支隊は、7度目となる北極圏への遠距離航海を行ないました。
この時にはオホーツク海まで進出し、極東のロシア連邦軍大演習『ヴォストーク-2018』にも参加しました。
[ロシア北方艦隊北極圏遠征(2018年8月-10月)]

2019年8月5日~9月30日には、前回同様大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を旗艦とする北方艦隊艦船支隊が、8度目となる北極圏への遠距離航海を行ないました。
[ロシア北方艦隊第8次北極遠征(2019年8月-9月)]

2020年8月5日~10月20日には、大型対潜艦「セヴェロモルスク」を旗艦とする北方艦隊艦船支隊が9度目となる北極圏への遠距離航海を行ないました。
[ロシア北方艦隊第9次北極遠征(2020年8月-10月)]

北方艦隊は2021年1月1日からロシア連邦軍軍管区となりました。
[ロシア海軍北方艦隊は2021年1月1日からロシア連邦軍の軍管区となった]


そして2021年8月10日、10度目となる北極圏への遠距離航海が始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は10回目の北極圏航海へ出発した]

指揮官は、2018年、2019年、2020年の北極遠征と同様の北方艦隊副司令官オレグ・ゴルべフ中将です。
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[北方艦隊北極支隊](オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「セヴェロモルスク」(619)
救助曳船「パミール」
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」


8月16日、大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、フランツ・ヨシフ諸島南方でロシア境界線警備隊プロジェクト22100境界線上警備艦「ポリャールナヤ・ズヴェズダー」(2016年12月15日就役)と合同演習を行ないました。
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