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ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは2022年9月に洋上試験を開始する

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『タス通信』より
2021年8月21日21時4分配信
【フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」は2022年9月に航行試験への出発が計画されている】
サンクトペテルブルク、8月21日/タス通信

『北方造船所』は、プロジェクト22350フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」の航行試験への出発を2022年9月に計画している。
土曜日に同社総取締役イーゴリ・オルロフは記者団へ伝えた。

「私共は、それは来年9月に航行段階へ入ると考えております」
彼は話した。

「アドミラル・ゴロフコ」は、プロジェクト22350フリゲートの3隻目にして第2の生産艦である。
北方艦隊の戦闘編制には、今、同プロジェクトのフリゲート2隻が在る:「アドミラル・ゴルシコフ」「アドミラル・カサトノフ」
フリゲートの主要打撃兵器は、ミサイル複合体「カリブル-NK」である。
「アドミラル・ゴルシコフ」は極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の試験へ参加している。



1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の3番艦「アドミラル・ゴロフコ」は、プロジェクト20385コルベット「グレミャーシチー」と共にサンクトペテルブルク『北方造船所』で2012年2月1日に起工されました。



本艦は「アドミラル・ゴロフコ」の名を持つ艦としては「2代目」になります。
初代「アドミラル・ゴロフコ」は、プロジェクト58ロケット巡洋艦として1961年4月20日に同じ『北方造船所』(当時は『A.A.ジダーノフ記念造船工場』)で起工され、1962年7月18日に進水、1964年12月30日に就役しました。
当初は北方艦隊へ配属されましたが、1968年3月に黒海艦隊へ転属し、1982年6月から1989年3月までセヴァストーポリでオーバーホールが行なわれました。
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ソ連邦解体後も現役に留まり、1990年代には黒海艦隊旗艦を務め、2002年11月に除籍されました。
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起工から2年後の2014年2月末からのウクライナ危機、3月のロシア連邦によるクリミア半島編入により、ウクライナロシアの関係が悪化した為、ガスタービンエンジン(M90FR)の供給が途絶える事になりました。

元々、ソ連/ロシア艦船用ガスタービンエンジンの製造には、ロシア及びウクライナの企業が関わっており、エンジンの最終組立はウクライナで行なわれていました。
(主要部品はロシアの企業で製造し、それをウクライナへ送って最終組み立て)
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]

ウクライナでの最終組み立てが出来なくなった為、その為の設備をロシア国内に建設し、完全にロシア国内だけでガスタービンエンジンを生産できる体制を構築する必要が生じ、この体制作りに数年を要しました。
[ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲート3番艦と4番艦のガスタービンエンジンはロシア国内で製造されている]
[ロシア海軍の新世代フリゲート・プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)における輸入代替問題]

ようやくガスタービンエンジン完全国産の目途が立ち、「アドミラル・ゴロフコ」用のガスタービン造船所へ供給されました。
これにより、建造が遅延していた「アドミラル・ゴロフコ」も進水する目途が立ちました。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは2020年7月1日までに進水する]

以前には2020年4月末~5月初頭の進水が予定されていましたが、新型コロナウイルス流行の影響の為、5月22日に延期されました。

[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは進水した]

進水後は造船所の岸壁で艤装工事が進められています。
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今後、「アドミラル・ゴロフコ」は、先ず初めに造船所の岸壁で係留試験を開始し、それが終わった後に洋上試験(工場航行試験と国家試験)を行ないます。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは係留試験の準備を進めている]

「アドミラル・ゴロフコ」の洋上試験は2022年9月の開始が予定されています。

「アドミラル・ゴロフコ」ロシア海軍への引き渡しは2022年末に予定されており、1番艦及び2番艦と同様に北方艦隊へ配備されます。
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは2022年にロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ配備される]
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