ロシア海軍のミストラル級は地中海作戦部隊の旗艦になるかもしれない

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【(ロシア連邦軍)参謀本部は、ミストラルを司令部艦として使用する事を提案する】
モスクワ、2月28日-ロシア通信社ノーボスチ

汎用揚陸ヘリコプター空母「ミストラル」は、地中海ロシア連邦海軍作戦部隊の為の司令部艦として使用できる。
木曜日、(ロシア連邦軍)参謀本部の高位の代理人は、ロシア通信社ノーボスチに語った。

前日(2月27日)、(ロシア連邦)国防長官セルゲイ・ショイグは、地中海におけるロシアの利益を保護する為、ロシア連邦海軍作戦部隊の独立管理部の創設が必要であると表明した。

「仮に、これらの艦を、この作戦部隊の為の司令部として検討する事は出来ます。
ですが、艦自体は未だ存在せず、加えて、南方には、これら(の艦)の駐留に対応したインフラストラクチュアが必要となります」

参謀本部の代理人は話した。

同時に、状況に精通している他の情報提供者は、司令部機能を持つ艦として、(ミストラル級以外に)巡洋艦「モスクワ」(黒海艦隊旗艦)、または「マルシャル・ウスチーノフ」(北方艦隊)を使用できると指摘した。
大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」型の使用は除外されない。

先だって参謀本部の代理人は、地中海ロシア連邦海軍作戦部隊には合計で10隻の艦船が加わるかもしれず、それは黒海艦隊司令官に従わなければならないとロシア通信社ノーボスチに伝えた。

ロシアフランスの契約により、最初の「ミストラル」は2014年に、2隻目は2015年に受領されなければならない。

これらの艦の排水量は21000トン、船体の最大長は210メートル、18ノット以上の速力発揮が可能である。
航続距離は20000海里である。
乗員は160名であり、更に、ヘリコプター空母の艦内には450名を収容できる。

航空群には16機のヘリコプターが含まれ、6機が同時に甲板から離艦できる。
「ミストラル」は、司令部艦、病院、戦力投射、揚陸ヘリコプター空母としての機能を実行できる。
(2013年2月28日15時25分配信)


[ヘリ空母(強襲揚陸艦)ミストラル級]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
[ロシア海軍向けミストラル型の詳細が公表された]
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ロシア向けの「ミストラル」級の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』2017年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

ロシア海軍向け「ミストラル」級1番艦「ウラジオストク」は、2012年2月1日にフランスのサン-ナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けヘリ空母「ミストラル」型1番艦は起工される]

ただし、船体後部はロシアのサンクト-ペテルブルク市の「バルト工場」で建造されます。
1番艦「ウラジオストク」の船体後部は2012年8月1日からプレートカットを開始し、2012年10月1日に正式に起工されました。
[バルト工場はヘリ空母ウラジオストクの船体を起工した]

1番艦「ウラジオストク」は、2013年9月進水予定です。
[ヘリ空母ウラジオストクは2013年9月に進水する]
ロシア海軍への引き渡しは2014年を予定しています。

今の所、1番艦「ウラジオストク」2番艦「セヴァストーポリ」は、太平洋艦隊へ配備される予定となっており、ウラジオストク南部に駐留基地を建設する計画も進んでいます。
[ヘリ空母ミストラル型はウラジオストク市へ配置される]
[ヘリ空母ミストラルのウラジオストク(ウリス湾)配備には2-3億ルーブルを要する]
[太平洋艦隊はヘリ空母ミストラルの為の基地建設を準備する]

基地の建設には、フランスも協力を申し出ています。
[フランスはヘリ空母ミストラルの為の極東の基地建設に協力する]


その「ミストラル」級ですが、今回の記事によると、近い内に創設されるロシア海軍地中海作戦部隊の旗艦候補に挙げられているとの事です。
[ロシア海軍の地中海常設作戦部隊が2015年に創設される]
[ロシア海軍地中海作戦部隊司令部が創設される]
[ロシア海軍地中海作戦部隊は10隻の艦船から成る]

「ミストラル」級は指揮艦としての機能も充実しており、地中海作戦部隊の旗艦としては適任でしょう。

今回の記事に登場する「ロシア連邦軍参謀本部の高位の代理人」氏の発言を見る限り、「ミストラル」級は「筆頭候補」では無さそうですが、可能性は排除されないという事でしょう。

この場合、1番艦「ウラジオストク」(2014年就役予定)よりも、2番艦「セヴァストーポリ」(2015年就役予定)がロシア海軍地中海作戦部隊の旗艦に充てられる可能性の方が高そうです。


当初、ロシア海軍「ミストラル」級を4隻導入し、1、2番艦は太平洋艦隊、3、4番艦は北方艦隊へ配備する構想だったのですが、最近、3、4番艦の建造を白紙に戻そうとする動きも有ります。
[ロシアのミストラル級導入見直し問題]

3、4番艦の建造は、早くても2016年以降になるとも言われており、北方艦隊「ミストラル」級が配備される具体的な予定は立っておりません。

2番艦「セヴァストーポリ」北方艦隊、或いは、ロシア海軍地中海作戦部隊の独立旗艦として配備される可能性も無いとは言えません。


今回の記事では、ロシア海軍地中海作戦部隊の他の旗艦候補として、この3隻が挙げられています。

親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(黒海艦隊旗艦、1982年就役)
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ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(北方艦隊、1987年就役)
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大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」(北方艦隊、1999年就役)

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この3隻の内、「マルシャル・ウスチーノフ」は長期修理中です。
[スラヴァ型ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはドック入りした]

「ミストラル」級を除いた旗艦の最有力候補は、「マルシャル・ウスチーノフ」でしょうか。
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