クリミアのサキ飛行場の訓練複合体ニートカでの発着艦訓練を終えたロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29Kはセヴェロモルスク-3へ戻った
- カテゴリ:艦上戦闘機MiG-29K/KUB

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年11月24日17時45分配信
【北方艦隊の戦闘機飛行士はクリミアでの訓練後にコラ半島へ戻った】
クリミアのサキ飛行場で航空母艦の甲板での飛行プログラム下で訓練を行なった北方艦隊の独立艦上戦闘機航空連隊の飛行士は、コラ半島の恒久駐留飛行場セヴェロモルスク-3へ戻った。
本日(11月24日)、8名の戦闘機MiG-29K及びMiG-29KUB乗員はムルマンスク州への移動飛行を完了した。
クリミアからの基地移動は、この数日間、南方軍管区及び西方軍管区の軍飛行場を経由して行われた。
飛行は、移動ルート上の好ましくない気象条件下で行なわれた。
北方艦隊の艦上飛行士の訓練は、重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」の飛行甲板を模した地上工学技術航空複合体(ニートカ)で10月9日から11月15日まで行なわれた。
北方艦隊将兵は13回の飛行勤務へ取り組み、1000回以上の訓練をトレーナーで実施し、約100時間空中に在った。
トレーナーでの飛行には、若い飛行士と経験豊富な飛行士の双方が参加した。
数目のパイロットが甲板への着艦の準備が完了した。
北方艦隊の戦闘機航空連隊の司令と副司令は飛行を指導し、インストラクターとして若い飛行士を訓練する権利を確認した。
以前の8月~9月、クリミアのトレーナー「ニートカ」で航空母艦へ着艦する為の訓練コースは、北方艦隊の艦上戦闘機航空連隊の航空機Su-33で行なわれた。
[艦上戦闘機MiG-29K/KUB]
[艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUB(旧ブログ)]
[RSKミグMiG-29K/MiG-29KUB艦上戦闘機(RSKミグ公式サイト)]
ロシア海軍の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の新たな艦上戦闘機は、当初、Su-27KUB(1999年初飛行)とMiG-29K/KUB(2007年初飛行)の2機種から選ぶ事になっていました。
[ロシア海軍は、2016年以降に新しい艦上戦闘機を採用する]
艦上戦闘機Su-27KUB(Su-33UB)

その後、2009年2月にはMiG-29K/KUBに絞られる事になりました。
[ロシア海軍、MiG-29KUBを導入]
艦上戦闘機MiG-29K/KUB24機の購入契約が締結されたのは、それから3年後の2012年2月29日でした。
[ロシア国防省は艦上戦闘機MiG-29K/KUBの購入契約を締結した]
ロシア海軍向けのMiG-29KUB量産1号機は2013年10月下旬に初飛行しました。
[ロシア海軍の為の艦上戦闘機MiG-29KUB量産1号機は飛行試験を開始した]
2013年11月下旬、当初の計画通りに2機のMiG-29K(単座型)と2機のMiG-29KUB(複座型)がロシア海軍へ引き渡されました。
[ロシア海軍は最初の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBを受領した]
2014年12月2日までに8機のMiG-29Kと2機のMiG-29KUBが、当初の計画通りにロシア海軍へ引き渡されました。
[ロシア海軍へ10機の艦上戦闘機MiG-29K/KUBが引き渡された]
2015年12月末までに10機のMiG-29Kが引き渡され、契約分全機の納入が完了しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBは契約分全機(24機)の納入を完了した]
MiG-29Kは、現用の艦上戦闘機Su-33と共に重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」で運用されます。
[新たな艦上戦闘機MiG-29K/KUBはロシア海軍現用艦載機と共に運用される]
2016年1月には、MiG-29K/KUBを装備する新たな航空連隊~第100独立艦上戦闘機航空連隊が編成されました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの為の新たな艦上戦闘機MiG-29Kの航空連隊の編成は殆ど完了している]
2016年3月20日、第100独立艦上戦闘機航空連隊としての本格的な飛行訓練が始まりました。
[MiG-29K/KUBで編成されたロシア海軍の新たな艦上戦闘機航空連隊は本格的な戦闘訓練飛行を始めた]
2016年6月からはクリミア半島のサキ飛行場へ進出し、「アドミラル・クズネツォフ」の飛行甲板を模した艦上戦闘機発着艦訓練施設(旧ニートカ)で訓練を行ないました。

2016年8月8日に初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]
母艦となる「アドミラル・クズネツォフ」には、MiG-29K/MiG-29KUBを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]
重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を中核とするロシア海軍空母機動部隊は、2016年10月15日から2017年2月8日に掛けて地中海への遠距離航海を行ない、シリア沖まで進出しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]
この遠征において「アドミラル・クズネツォフ」には、少なくとも4機のMiG-29K(機体番号41、46、47、49)と3機のMiG-29KUB(機体番号50、52、53)が搭載されました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは40機程度の搭載機を有する]
2016年11月13日には1機のMiG-29Kが「アドミラル・クズネツォフ」への着艦時に墜落しました。
機体は海中に没しましたが、パイロットは無事に救助されました。
[地中海東部のロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフで艦上戦闘機MiG-29Kの墜落事故が発生した]
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機MiG-29KRの墜落事故(2016年11月13日)・続報]
「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月15日からシリア領内のテロ組織への空爆を開始し、MiG-29K/MiG-29KUBも参加しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33とMiG-29K/KUBは2016年11月~2017年1月にシリア領内のテロ組織を空爆した]
「アドミラル・クズネツォフ」の帰投後、空母部隊の将兵はクレムリンで表彰を受けました。
[シリア軍事作戦へ参加したロシア海軍北方艦隊の空母部隊の将兵はクレムリンで表彰を受けた]
『ロシア大統領府』公式サイトより
2017年2月23日16時30分配信
【北方艦隊将兵との会合】
この動画で6:00辺りから登場する士官(キリール・エフゲニエヴィチ・レヴャキン大尉)は、MiG-29Kパイロット(第100独立艦上戦闘機航空連隊の飛行中隊長)です。
レヴャキン大尉は2016年8月に初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦し、この前のシリア遠征では17回のフライト(発着艦)を行ないました。
現在、第100独立艦上戦闘機航空連隊のMiG-29K/KUBは、艦上戦闘機Su-33と共にセヴェロモルスク-3飛行場へ駐留しています。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29Kは空中戦闘訓練を行なった]



2018年4月10日には、Su-33と共にロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」の対空防衛訓練で「敵機役」を務めています。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で艦上戦闘機Su-33及びMiG-29Kを相手に対空戦闘訓練を行なった]
2018年6月8日、第100艦上戦闘機航空連隊のMiG-29K/KUBは、発着艦訓練を行なう為、クリミア半島サキ飛行場の艦上戦闘機発着訓練施設(旧ニートカ)へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29Kはクリミア半島の発着艦訓練施設ニートカで訓練飛行を行なう]



2018年7月29日の「ロシア海軍の日」には、クロンシュタット及びサンクトペテルブルクで行なわれた主要海軍パレードへ参加しました。

第100艦上戦闘機航空連隊のMiG-29K/KUBは、ムルマンスク州のセヴェロモルスク-3飛行場に駐留し、訓練飛行を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBは悪天候下で飛行訓練を行なった]
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBはコラ半島及びバレンツ海で戦闘飛行訓練を行なった]
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBは戦闘飛行訓練を行なった]
2019年9月25日、第100艦上戦闘機航空連隊のMiG-29K/KUBは、再びクリミア半島の艦上戦闘機発着訓練施設(旧ニートカ)へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBはクリミアの発着艦訓練施設ニートカで訓練を行なう]
10月11日からニートカでの着艦訓練を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBはクリミアの発着艦訓練施設ニートカで着艦訓練を行なった]
10月29日までに訓練は完了し、その後、セヴェロモルスク-3飛行場へ戻りました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBはクリミアの発着艦訓練施設ニートカでの訓練を完了した]
その後はコラ半島やバレンツ海で訓練飛行を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBは夜間飛行訓練を行なった]
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBは空中戦闘訓練を行なった]
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29Kはコラ半島とバレンツ海上空で戦闘訓練を行なった]
今後、MiG-29K/MiG-29KUBは、新たなヘルメット装着式情報表示システムを装備します。
[ロシア海軍の艦上戦闘機MiG-29K/KUBは新たなヘルメット装着式目標指定システムを得る]
MiG-29K/KUBの「母艦」アドミラル・クズネツォフは、2018年4月末から近代化改装工事が行なわれています。
2019年12月12日には火災事故が発生しました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近代化改装]
北方艦隊は、2021年1月16日から北極圏のノヴァヤ・ゼムリャ諸島に分遣隊を派遣し、1ヶ月交代でロガチョフ飛行場へ駐留する事になりました。
先ず初めにヴィスレンスキー赤旗・クトゥーゾフ勲章授与・第98親衛混成航空連隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMが派遣されました。
[ロシア海軍北方艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMは北極のノヴァヤ・ゼムリャ諸島へ配備された]


それから約1ヶ月後の2月8日、ロガチョフ飛行場のMiG-31BMは交代しました。
[北極のノヴァヤ・ゼムリャ諸島へ派遣されたロシア海軍北方艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMは交代した]
そして3月12日、今度はMiG-31BMでは無く、第100艦上戦闘機航空連隊のMiG-29Kがロガチョフ飛行場へ派遣されました。

一方、セヴェロモルスク-3飛行場の本隊は飛行訓練を続けました。
2021年10月上旬から11月中旬までクリミア半島のサキ飛行場の艦上戦闘機発着訓練施設(旧ニートカ)へ派遣され、発着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K、クリミアのサキ飛行場の訓練複合体ニートカで発着艦訓練(2021年10月上旬~11月中旬)]
11月24日にセヴェロモルスク-3飛行場へ戻りました。
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