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ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット"グレミャーシチー"、潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはウラジオストクへ到着した


『タス通信』より
2021年11月30日10時58分配信
【コルベット「グレミャーシチー」と2隻のプロジェクト「ワルシャワンカ」潜水艦はウラジオストクへ到着した】
ウラジオストク、11月30日/タス通信

コルベット「グレミャーシチー」、プロジェクト636.3潜水艦「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」「ヴォルホフ」で構成される太平洋艦隊艦支隊は、初めて太平洋艦隊主要基地ウラジオストクへ到着した。
火曜日に艦隊広報サービスは発表した。

「太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将は、沿海地方多種戦力小艦隊第33埠頭での会合中、祖国の港へ到着した支隊の船員を祝福しました。
艦隊司令官に加え、家族と親類、更には工場製造者、沿海地方及びウラジオストク政庁の代表が乗組員を歓迎しました。
支隊は今年8月に始まったバルト艦隊から太平洋艦隊への艦隊間移動を完了しました。
祖国の駐留所でコルベット"グレミャーシチー"、潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフは物資の備蓄補充と艦隊間移動完了後の計画技術的整備を行ないます」

広報サービスは伝えた。

コルベット潜水艦有翼ミサイル複合体「カリブル-NK」並びに「カリブル-PL」の搭載が可能である。
太平洋艦隊にとって、これは高精度有翼ミサイル兵器「カリブル」を搭載できる初のディーゼルエレクトリック潜水艦である。

潜水艦「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は201911月年に、「ヴォルホフ」は2020年10月に太平洋艦隊の一員として受け入れられ、コルベット「グレミャーシチー」は2020年12月に聖アンドレイ旗を掲揚した。
艦隊間移動中に船員は大西洋、インド洋、更にはバルト海、北海、地中海、紅海、アラビア海、南シナ海及び日本海を越えた。



ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦の1隻目となるB-274「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は、サンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』で2017年7月28日に起工され、2019年3月28日に進水し、同年11月25日にロシア海軍へ就役しました。

[プロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

就役後はバルト海で訓練を行なっていました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーはバルト海で潜航訓練を行なった]
[バルト艦隊の救助船SS-750は潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーの救助訓練を行なった]

2隻目のB-603「ヴォルホフ」は、2017年7月28日に起工され、2019年12月26日に進水し、2020年10月24日にロシア海軍へ就役しました。

[プロジェクト06363潜水艦ヴォルホフはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

就役後、2隻の潜水艦バルト海で各種訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはバルト海で乗組員の慣熟訓練を行なっている]
[ロシア海軍太平洋艦隊の潜水艦ヴォルホフはバルト海で潜航訓練を行なった]

2021年4月1日には、2隻の潜水艦が敵味方に分かれて対戦する戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはバルト海で『対決』した]

「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は2021年4月28日に魚雷発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーはバルト海で魚雷を発射した]

2021年7月25日の『ロシア海軍の日』には2隻ともクロンシュタット泊地の観艦式へ参加しました。


そして2021年8月下旬頃に恒久駐留所、即ち太平洋艦隊ディーゼル潜水艦が駐留するウラジオストク南部ウリス湾へ向かう事になりました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の最新潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはバルト海からウラジオストクへ向かう]

2021年8月下旬、2隻の潜水艦デンマーク沖を通過しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはデンマーク沖を通過してウラジオストクへ向かった]


プロジェクト20385コルベットの1番艦「グレミャーシチー」は、2012年2月1日にサンクトペテルブルク市『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工され、2017年6月30日に進水、2020年12月29日にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入されました。

[プロジェクト20385コルベットの1番艦グレミャーシチーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

就役後もバルト海に留まり、2021年7月25日の『ロシア海軍の日』にはクロンシュタット泊地の観艦式へ参加しました。


2021年8月中旬頃にバルト海から出て、地中海へ向かう北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」と合流し、8月13日に英仏海峡へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフと太平洋艦隊のコルベット"グレミャーシチー"と黒海艦隊の対機雷防衛艦ウラジーミル・イェメリヤノフは英仏海峡へ入った]
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は2021年11月にウラジオストクへ到着する]

その後、同じくウラジオストクへ回航する潜水艦「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」及び「ヴォルホフ」と合流して地中海へ入りました。

9月23日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年9月23日9時59分配信
【太平洋艦隊支隊は地中海から紅海へ向かった】

その後、アデン湾を通過して10月7日にインド洋へ入りました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年10月7日10時1分配信
【情報筋:太平洋艦隊支隊はインド洋を横断した】

10月16日にスリランカコロンボへ寄港後、10月19日にはスリランカ南部へ到達し、太平洋艦隊の担当海域へ入りました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年10月19日8時35分配信
【太平洋艦隊の新たな潜水艦とコルベットはスリランカを迂回した】

10月30日にはミャンマーティラワ港へ寄港しました。

なお、太平洋艦隊の担当海域へ入った後、ウラジオストクから出迎えに来た給油船及び救助曳船と合流、11月16日にフィリピンマニラ港へ寄港しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット"グレミャーシチー"、潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはフィリピンのマニラへ寄港した]

その後、マニラを出航し、11月23日に沖縄本島宮古島の間を通過し、11月27日に対馬海峡を北上して日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2021年11月30日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

11月29日夜にウラジオストクへ到着しました。
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翌11月30日にウラジオストク港内の金角湾埠頭で歓迎式典が開催されました。


ソヴィエト時代には、ヨーロッパ方面から南方(インド洋)経由での極東への新造艦の回航は頻繁に行われていましたが、ソヴィエト解体後の1992年後半にバルト海から極東へ回航され、1992年12月28日にウラジオストクへ到着した大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」を最後に途絶えてしまいました。
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(ソヴィエト解体後に太平洋艦隊へ配備された新造艦は、極東造船所で建造された艦か、ヨーロッパ方面から北極海経由で回航された艦)

今回の3隻は、実に29年ぶりの南方(インド洋)経由での極東回航となりました。
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