ロシア海軍北方艦隊の第31潜水艦師団(戦略原潜部隊)はナヒーモフ勲章を授与された
- カテゴリ:ロシア北方艦隊(2020年-)

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年12月3日22時30分配信
【戦略用途水中巡洋艦師団へナヒーモフ勲章が、そして北方艦隊には艦の杯が授与された】
ロシア連邦大統領令により、要員の公務の遂行中、安全を保障し、国家防衛能力の強化へ功績が有ると認められた北方艦隊の第31赤旗潜水艦師団へナヒーモフ勲章が授与された。
授与式典は、モスクワのロシア連邦国家防衛管理センターで開催された。
ナヒーモフ勲章は、国防相セルゲイ・ショイグ上級大将により連合部隊の戦闘旗へ付けられた。
更に彼は、北方艦隊司令官アレクサンドル・モイセーエフ大将へ艦の杯を授与した。
北方艦隊の紋章、赤旗勲章、ウシャコーフ勲章が杯の本体に描かれ、更に銘板には、このように記されている。
「ロシア連邦国防相S.K.ショイグ上級大将により北方艦隊へ授与された赤旗勲章及びウシャコーフ勲章の艦の杯は、ロシア連邦の国家安全保障の為に戦闘演習任務を遂行した要員の高いプロ意識、勇気と献身を示すものである」
ロシア連邦国防相令に沿って、その要員が国家防衛と国の安全保障の強化、高い戦闘技量とプロの手腕を示した事により、艦の杯は更にバルト艦隊、黒海艦隊、太平洋艦隊、カスピ小艦隊、そして原子力水中巡洋艦「ウラジーミル・モノマーフ」にも授与された。

北方艦隊の第31潜水艦師団は1961年7月15日に創設され、当初はザオゼルスク(ザーパドナヤ・リツァ)に駐留していました。

創設当初は、ソヴィエト連邦初の弾道ミサイル原子力潜水艦であるプロジェクト658巡洋潜水艦×3隻:K-19、K-33、K-55と潜水母艦で構成されていました。
計8隻が1962年末までに就役したプロジェクト658は、全て第31潜水艦師団へ編入されました。
1964年12月、師団はガジエヴォ基地へ移転しました。

1967年11月27日にプロジェクト667A巡洋潜水艦の1番艦K-137が師団へ加わりました。
翌1968年12月までに更なる3隻の667A:K-140、K-26、K-32が加わりました。
これに伴い、以前から在籍していた658は全て第18潜水艦師団へ転属しました。
1972年12月の時点では、11隻の667A:K-140、K-32、K-216、K-207、K-253、K-395、K-411、K-426、K-245、K-219、K-444が同師団に所属していました。
1975年9月30日にはプロジェクト667BD巡洋潜水艦の1番艦K-182が編入されました。
合計4隻が建造された667BDは、全て第31師団に編入されました。
なお、1977年7月25日付で弾道ミサイルを搭載する巡洋潜水艦は「ロケット水中巡洋艦」に艦種変更されました。
1982年12月の時点で、10隻の弾道ミサイル原子力潜水艦~プロジェクト667Aロケット水中巡洋艦:K-140、K-32、K-216、K-395、K-426、K-444とプロジェクト667BDロケット水中巡洋艦:K-182、K-92、K-193、K-421が同師団に所属していました。
ソヴィエト連邦解体後、667Aは退役し、代わって667BDRが編入されました。
1992年6月3日付で「ロケット水中巡洋艦」は「戦略用途原子力水中巡洋艦」に艦種変更されました。
1994年12月の時点では、8隻の戦略用途原子力水中巡洋艦~プロジェクト667BDR:K-424、K-487、K-496、K-44及びプロジェクト667BD:K-182、K-92、K-193、K-421が同師団に所属していました。
1995年7月、グレミハに駐留していた第41潜水艦師団と第3潜水艦師団が解隊された事に伴い、プロジェクト667B戦略用途原子力水中巡洋艦K-447、K-457が第31師団に転属しました。

2001年12月の時点では、9隻の戦略用途原子力水中巡洋艦~プロジェクト667BDRM:K-51、K-84、K-114、K-117、K-18、K-407及びプロジェクト667BDR:K-496、K-44とプロジェクト667B:K-447が同師団に所属していました。
2008年夏にK-44が太平洋艦隊へ転属し、K-496とK-447が退役すると、第31師団は667BDRM戦略用途原子力水中巡洋艦だけの部隊となりました。
2013年1月、新世代弾道ミサイル原子力潜水艦であるプロジェクト955戦略用途原子力水中巡洋艦の1番艦「ユーリー・ドルゴルーキー」が第31師団へ加わりました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]
2020年6月にはプロジェクト955A戦略用途原子力水中巡洋艦の1番艦「クニャージ・ウラジーミル」が第31師団へ加わりました。
[ボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルはロシア海軍へ就役した]
現在の第31潜水艦師団の構成は以下の通りです。
[第31潜水艦師団](ガジエヴォ)
プロジェクト955戦略用途原子力水中巡洋艦:K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」
プロジェクト955A戦略用途原子力水中巡洋艦:K-549「クニャージ・ウラジーミル」
プロジェクト667BDRM戦略用途原子力水中巡洋艦:K-51「ヴェルホトゥリエ」、K-84「エカテリンブルク」、K-114「トゥーラ」、K-117「ブリャンスク」、K-18「カレリア」、K-407「ノヴォモスコフスク」
今後はプロジェクト955Aが第31師団へ加わりますが、それと引き換えに古い667BDRMは退役していきます。
[デルタ級戦略原子力潜水艦は2030年までにロシア海軍から退役する]
- 関連記事
スポンサーサイト