ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは黒海での洋上試験中に艦載兵器の射撃試験を行なった
- カテゴリ:プロジェクト22160哨戒艦

『タス通信』より
2021年12月8日20時50分配信
【黒海艦隊の為に建造された哨戒艦は初めての海上射撃を実施した】
セヴァストーポリ、12月8日/タス通信
黒海艦隊の新たな哨戒艦「セルゲイ・コトフ」乗組員は、黒海エリアで初めての砲射撃を実施した。
水曜日の黒海艦隊広報サービスの声明では、こう述べられた。
「特定目的の為の艦の海上への出航中、乗組員は砲装置AK-176、大口径艦載機関砲と対工作員用擲弾複合体DP-65からの射撃を成功裏に実施しました。
以前の試験中に艦の乗組員は工場の試運転チームと合同で特別な操作、機器の整備、艦上システム、装置、メカニズムの実際の使用に習熟しました」
艦隊は伝えた。
艦の工場試験は、黒海とノヴォロシースク海軍基地の軍港で行なわれている事が明らかにされた。
公開株式会社『北方計画設計局』(サンクトペテルブルク市)により設計されたプロジェクト22160艦は、海上経済圏の防護及び保護、更には護送及び対海賊活動の任務を果たし、捜索救助機能を遂行する為に意図されている。
兵装として76mm砲装置、高射ミサイル複合体を持つ。
更に、ヘリコプターKa-27PSの駐留能力が提供される。

哨戒艦「セルゲイ・コトフ」は、傑出したソヴィエト軍事船員で大祖国戦争へ参加したソヴィエト連邦英雄(1944年)セルゲイ・ニコラエヴィチ・コトフ少将に敬意を表して命名され、同プロジェクト艦の4隻目及び3隻目の生産艦として2016年5月8日に起工された。
これは『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』とケルチの造船所が合同で建造した。
黒海艦隊ノヴォロシースク海軍基地には、既に3隻のプロジェクト22160艦:「ワシーリー・ブイコフ」、「ドミトリー・ロガチョフ」、「パーヴェル・デルジャーヴィン」が有る。

プロジェクト22160哨戒艦は、平時には領海警護、200海里の排他的経済水域の哨戒、海上密輸及び海賊行為の取り締まり、海難救助支援、海洋環境調査、 戦時には船舶の海上航行警護、海軍基地及び近海防衛を行なう多目的艦です。
現在建造中のプロジェクト20380コルベット及びプロジェクト20385コルベットよりも、やや小サイズの艦ですが、航続性能は20380/20385を上回っています。
設計はサンクトペテルブルクの「北方計画設計局」が担当しました。
公開株式会社『北方計画設計局』公式サイトより
【哨戒艦プロジェクト22160】
建造を担当するのは、ロシア内陸部タタールスタン共和国の『ゼレノドリスク造船所』です。

【公開株式会社「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場」公式サイト】
基本的には軽武装の22160哨戒艦ですが、対艦ミサイルや高射ミサイルなどの汎用戦闘モジュールコンテナを装備して武装を強化する事も出来ます。
[ロシア海軍の新世代水上艦の為の汎用戦闘モジュールコンテナの試験が始まる]
[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは白海で新型兵器の試験を行なう]
プロジェクト22160哨戒艦の4番艦「セルゲイ・コトフ」は、2016年5月8日に起工されました。



[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは起工された]
その後、『ゼレノドリスク造船所』と同系列でクリミア半島のケルチ市に在る造船工場『ザリフ』へ回航され、ここで建造が進められました。

当初、「セルゲイ・コトフ」の進水は2020年9月に予定されていましたが、2021年1月29日にずれ込みました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは2020年9月に進水する]
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフはクリミア半島で進水した]


その後、ノヴォロシースク海軍基地へ回航され、10月29日に洋上試験を開始しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年10月29日8時33分配信
【最新哨戒艦「セルゲイ・コトフ」は航行試験へ出発した】
12月8日、初めて76mm砲などの艦載兵器の射撃試験を実施しました。
現在の所、「セルゲイ・コトフ」のロシア海軍への引き渡しは、2021年12月末に予定されています。
プロジェクト22160哨戒艦は、現在までに6隻が起工され、3隻が就役しています。
「ワシーリー・ブイコフ」Василий Быков(工場番号161)
2014年2月26日起工/2017年進水/2018年12月20日就役
「ドミトリー・ロガチョフ」Дмитрий Рогачёв(工場番号162)
2014年7月25日起工/2017年進水/2019年6月11日就役
「パーヴェル・デルジャーヴィン」Павел Державин(工場番号163)
2016年2月18日起工/2019年2月21日進水/2020年11月27日就役
「セルゲイ・コトフ」Сергей Котов(工場番号164)
2016年5月8日起工/2021年1月29日進水/2021年12月末就役予定
「ヴィクトール・ヴェリキー」Виктор Великий(工場番号165)
2016年11月25日起工/2022年就役予定
「ニコライ・シピャーギン」Николай Сипягин(工場番号166)
2018年1月13日起工/2023年就役予定
プロジェクト22160哨戒艦は6隻全てが黒海艦隊へ配備され、ノヴォロシースクに駐留します。
[ロシア海軍黒海艦隊の新ノヴォロシースク基地は60隻以上の艦船を収容できる]
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