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ウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』はロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフの大規模な近代化改装を行なう

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年12月13日11時43分配信
【『ダーリザヴォード』は大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」をフリゲートへと近代化する】

艦船修理センター『ダーリザヴォード』はプロジェクト1155大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」の近代化を行ない、その後、同艦はフリゲートに分類される。
以前に同社は大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」の更新で同様の作業を行なっている。
造船所広報サービスが指摘したように、新たな発注は、近代化のプロセスの改善により特徴付けられる。


『ダーリザヴォード』の代理人によると、近代化の最中に艦は、新たな兵器に属してはいないが、その関連性を失っていない砲装置AK-630を除く兵装を実質的に100パーセント交換する。
フリゲートは、ミサイル複合体「カリブル」対潜システム「パケート」、現代的な電波電子兵装を装備する。
更に、船体構造ケーブル線の交換も行なわれる。

今年初め、「アドミラル・ヴィノグラードフ」の近代化は2024~2025年まで続くと報じられた。

大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」は、高度な近代化を経たプロジェクト1155の最初の代表となった。
それは2015年に『ダーリザヴォード』へ送られた。
2019年には、残りのプロジェクト1155大型対潜艦も同様の近代化を行なうという情報が出てきた。
今年、「マルシャル・シャーポシニコフ」は復帰した。

プロジェクト1155大型対潜艦は1977年~1991年に生産された。
合計で12隻の大型対潜艦が建造され、この内の8隻が艦隊に留まっている。

その満載排水量は7570トン、船体長-163.5メートル。
プロジェクト1155大型対潜艦は32ノットまでの速力を発揮する。
航海距離-18ノットの経済速度で5000海里、自立航行期間-30日。
乗組員-220名(29名の士官を含む)



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プロジェクト1155大型対潜艦の10番艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」は、1986年2月5日にカリーニングラード市沿バルト造船工場『ヤンターリ』で起工され、1987年6月4日に進水、1988年12月30日に海軍へ納入されました。
1989年5月1日に海軍旗初掲揚式典を開催して正式に就役し、赤旗太平洋艦隊へ編入されました。
[ウダロイ級10番艦「アドミラル・ヴィノグラドフ」]

2009年1月から4月までアデン湾への遠距離航海を行ない、ソマリア海賊対処任務へ就きました。
[ロシア海軍第2次ソマリア遠征]
この間、1月14日には3目のソマリア海賊を拘束しました。
[ロシア海軍大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラドフ」、海賊を拘束]

2013年10月下旬~2014年2月下旬までインド洋への遠距離航海を実施し、ミャンマー大韓民国、そして日本を訪れました。
[大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフはウラジオストクへ戻った]

2014年10月末~12月初頭には南太平洋への遠距離航海を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフはウラジオストクへ帰港した]

2015年には遠距離航海には参加せず、日本海オホーツク海で演習に参加したのみでした。
[ロシア海軍太平洋艦隊は日本海で演習を行なう]
[ロシア海軍太平洋艦隊は演習を実施した]
[ロシア海軍太平洋艦隊はオホーツク海で対潜演習を実施した]

2016年3月末にウラジオストクを出航し、東南アジア及び太平洋海域への遠洋航海を実施しました。
[大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフ遠距離航海(2016年3月-8月)]

この遠洋航海中の2016年4月中旬にはアジア太平洋地域国際海軍演習『コモド-2016』へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフが参加した国際演習『コモド-2016』は終了した]

2016年5月には国際海軍演習『ADMMプラス-2016』へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは国際海軍演習『ADMMプラス-2016』へ参加する]

2016年7月にはハワイ沖まで行きました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフはハワイ沖へ現れた]

2016年8月8日にウラジオストクへ帰港しました。



その後、2017年3月までウライオス徳で整備を行ない、2017年4月からは各種演習へ参加、2017年10月初頭から11月末まで東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフはピョートル大帝湾で演習を実施した]

2018年5月初頭から7月中旬までアジア-太平洋地域への遠距離航海を行ないました。
[ロシア太平洋艦隊東南アジア遠洋航海(2018年5月-7月)]

2018年9月11日から17日までロシア極東部で実施された戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の大型水上艦はオホーツク海で演習を行なった]
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍歩兵部隊は沿海地方で上陸演習を行なった]
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の掃海艦艇は太平洋及びオホーツク海で掃海演習を行なった]

2018年12月からウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』のドックへ入渠し、整備を行なっていました。
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2019年4月初頭から6月中旬まで東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
(2019年4月1日出航、6月15日帰投)
[ロシア太平洋艦隊の東南アジア遠征(2019年4月-6月)]

2019年8月からオホーツク海で演習を行ない、2019年10月末にウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦船はオホーツク海での演習を終えて母港へ戻る]

2020年2月~3月にスリランカへの遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフはスリランカを去った]

2020年8月~9月にもアジア-太平洋地域への遠距離航海を行ない、この間にインド海軍との合同演習『インドラ・ネイヴィー-2020』へ参加しました。
[ロシア太平洋艦隊インド遠征(2020年8月-9月)]

2020年11月下旬には、ピョートル大帝湾アメリカ海軍ミサイル駆逐艦「ジョン・S・マケイン」の領海侵犯を阻止しています。

[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフはピョートル大帝湾でアメリカ海軍駆逐艦ジョン・S・マケインの領海侵犯を阻止した]


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これまでロシア太平洋艦隊のワークホースとして活動し、毎年遠距離航海を行なってきた「アドミラル・ヴィノグラードフ」ですが、2021年からウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』で大規模な近代化改装を行なう事になりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは大規模な近代化改装を行なう]
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは2021年に大規模な近代化改装を開始し、2025年に復帰する]

「アドミラル・ヴィノグラードフ」の近代化改装は、2021年4月27日に近代化改装を終えて復帰した同型艦「マルシャル・シャーポシニコフ」よりも更に大規模になるようです。
[近代化改装された大型対潜艦改めフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"はロシア海軍太平洋艦隊へ復帰した]
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具体的には、有翼ミサイル「カリブル」垂直発射機対艦ミサイル「ウラン」発射筒「マルシャル・シャーポシニコフ」よりも増やされ、更には高射ミサイル複合体「キンジャール」から「シチーリ-1」(黒海艦隊「アドミラル・グリゴロヴィチ」型フリゲートが搭載)に換装し、対潜/対魚雷複合体「パケート-NK」も装備されるようです。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは近代化改装により打撃能力と対空防衛能力を強化する]

それに伴い、兵器管制システムなども更新されます。
[近代化改装されるロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは新たな自動制御システムを得る]

近代化された「アドミラル・ヴィノグラードフ」は、大型対潜艦からフリゲートへ艦種変更されます。
[近代化改装されるプロジェクト1155大型対潜艦はフリゲートへ艦種変更される]
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