ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフはセヴァストーポリへ移動した
- カテゴリ:プロジェクト22160哨戒艦

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2021年12月15日10時45分配信
【最新哨戒艦「セルゲイ・コトフ」はノヴォロシースクからセヴァストーポリへの海上移動を行なった】
黒海艦隊の為に建造された最新のプロジェクト22160哨戒艦「セルゲイ・コトフ」乗組員は、ノヴォロシースクからセヴァストーポリへの海上移動を行なった。
200海里以上の距離を移動する現実の海上条件での4回目の艦の海上への特殊目的の出航中、乗組員は動力装置と航法機器の信頼性と機能の試験を行ない、更に速度を失った際の制御性と安定性を点検した。
以前、工場航行試験の枠組みで哨戒艦「セルゲイ・コトフ」乗組員は、砲装置AK-176と他の艦の兵器からのテスト射撃を実施し、更に船体の磁力を低減する為の第1次電磁処理を受けた。
航行試験の後、造船業者と乗組員は合同で艦載システム、装置、メカニズムの検査を行ない、国家試験の次の段階を続け、その後、哨戒艦「セルゲイ・コトフ」は恒久駐留所ノヴォロシースクで黒海艦隊の一員として加わる。
[参照]
哨戒艦「セルゲイ・コトフ」は、ロシアで4隻目のプロジェクト22160シリーズ艦である。
哨戒艦のトップ「ワシーリー・ブイコフ」と、それに続く「ドミトリー・ロガチョフ」と「パーヴェル・デルジャーヴィン」は、現在、黒海艦隊の一員として成功裏に任務を遂行している。

プロジェクト22160哨戒艦は、平時には領海警護、200海里の排他的経済水域の哨戒、海上密輸及び海賊行為の取り締まり、海難救助支援、海洋環境調査、 戦時には船舶の海上航行警護、海軍基地及び近海防衛を行なう多目的艦です。
現在建造中のプロジェクト20380コルベット及びプロジェクト20385コルベットよりも、やや小サイズの艦ですが、航続性能は20380/20385を上回っています。
設計はサンクトペテルブルクの「北方計画設計局」が担当しました。
公開株式会社『北方計画設計局』公式サイトより
【哨戒艦プロジェクト22160】
建造を担当するのは、ロシア内陸部タタールスタン共和国の『ゼレノドリスク造船所』です。

【公開株式会社「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場」公式サイト】
基本的には軽武装の22160哨戒艦ですが、対艦ミサイルや高射ミサイルなどの汎用戦闘モジュールコンテナを装備して武装を強化する事も出来ます。
[ロシア海軍の新世代水上艦の為の汎用戦闘モジュールコンテナの試験が始まる]
[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは白海で新型兵器の試験を行なう]
プロジェクト22160哨戒艦の4番艦「セルゲイ・コトフ」は、2016年5月8日に起工されました。



[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは起工された]
その後、『ゼレノドリスク造船所』と同系列でクリミア半島のケルチ市に在る造船工場『ザリフ』へ回航され、ここで建造が進められました。

当初、「セルゲイ・コトフ」の進水は2020年9月に予定されていましたが、2021年1月29日にずれ込みました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは2020年9月に進水する]
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフはクリミア半島で進水した]


その後、ノヴォロシースク海軍基地へ回航され、10月29日に洋上試験を開始しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年10月29日8時33分配信
【最新哨戒艦「セルゲイ・コトフ」は航行試験へ出発した】
12月8日、初めて76mm砲などの艦載兵器の射撃試験を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは黒海での洋上試験中に艦載兵器の射撃試験を行なった]
その後、セヴァストーポリへ移動しました。
現在の所、「セルゲイ・コトフ」のロシア海軍への引き渡しは、2021年12月末に予定されています。
プロジェクト22160哨戒艦は、現在までに6隻が起工され、3隻が就役しています。
「ワシーリー・ブイコフ」Василий Быков(工場番号161)
2014年2月26日起工/2017年進水/2018年12月20日就役
「ドミトリー・ロガチョフ」Дмитрий Рогачёв(工場番号162)
2014年7月25日起工/2017年進水/2019年6月11日就役
「パーヴェル・デルジャーヴィン」Павел Державин(工場番号163)
2016年2月18日起工/2019年2月21日進水/2020年11月27日就役
「セルゲイ・コトフ」Сергей Котов(工場番号164)
2016年5月8日起工/2021年1月29日進水/2021年12月末就役予定
「ヴィクトール・ヴェリキー」Виктор Великий(工場番号165)
2016年11月25日起工/2022年就役予定
「ニコライ・シピャーギン」Николай Сипягин(工場番号166)
2018年1月13日起工/2023年就役予定
プロジェクト22160哨戒艦は6隻全てが黒海艦隊へ配備され、ノヴォロシースクに駐留します。
[ロシア海軍黒海艦隊の新ノヴォロシースク基地は60隻以上の艦船を収容できる]
- 関連記事
-
- ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは黒海で洋上訓練を行なう
- ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは黒海でヘリコプター発着試験を行なった
- ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフはセヴァストーポリへ移動した
- ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは黒海での洋上試験中に艦載兵器の射撃試験を行なった
- ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ドミトリー・ロガチョフは黒海で海上戦闘訓練を実施した
スポンサーサイト