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ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"は2022年1月に洋上試験を開始する

『イズベスチヤ』より
2021年12月19日20時39分配信
【「激しい」弾丸のように:ロシアの「見えないコルベット」は海上への出航を準備する】

太平洋艦隊の為の新たなプロジェクト20380コルベットの試験は1月に始まる
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ロシア「見えない艦」の作成者は、その「子供」の最初の試験を準備している~国防省の情報提供者が『イズベスチヤ』へ伝えたように、軍当局プロジェクト20380コルベット「リェーズキー」の作業計画で合意した。
このユニークな艦の建造は、今、極東で完了する。
文書によると、1月に「リェーズキー」は海上への出航を行なう。
太平洋地域は今日、特別な注意を必要としており、新たなコルベットは戦略方面での海軍の打撃力を強化すると軍事専門家は考える。

[最初の航海]
『イズベスチヤ』
の対談者によると、現在、コルベットには既に乗組員が居住している。
その艦内では、船員の活動と艦自体の生存性の保障を担うシステムが機能し始めている。
来年1月の海上への出航まで「リェーズキー」は係留試験を行なう~それは艦の主動力装置と制御システムの動作を点検する。

最初の海上への出航の際、工場航行試験も始まる。
その目的は、主要な戦闘特性と艦の技術的手段が、設計上で告知された内容に沿っているのかを研究する事に在る。
計画では特に、航法機器の信頼性が点検され、制御性及び安定性の試験、そして必要ならば艦載機器の整備作業が行なわれる。

『イズベスチヤ』の対談者によると、全ての試験は4月に完了しなければならず、5月には艦の海軍への引き渡しが計画されている。
しかし、期日が変更され、「リェーズキー」艦隊への補充が来年末~新年の直前になる可能性は排除されない。

以前、国防省は、艦の乗組員がサンクトペテルブルク海軍総合訓練センターで2ヶ月の訓練を行なったと伝えた。
研修中に船員は艦の戦闘班としての行動の技量、総合艦内システム、兵器及び電波技術機器の操作の問題を仕上げ、更にはコルベットのダメージコントロールも準備した。

「今、太平洋地域では『軍事船員競争』が行なわれています。
近年、日本、南朝鮮、中国の海軍は、その能力を向上させております。
アメリカ合衆国も、この地域から去るつもりはありません」

ロシア国立研究大学経済高等学院ヨーロッパ・国際複合研究センター所長ワシーリー・カシン『イズベスチヤ』へ話した。
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「太平洋艦隊は、残念ながら長い間更新されておりません、特に大型水上艦は。
同時に艦隊は、大量の課題を解決しなければなりません:我々の境界の保護、大陸間弾道ミサイルを持つ原子力潜水艦のカバー、更には海軍外交に関連する活動への参加。
太平洋で私共は、中国、インド、ASEAN諸国と綿密に連携しております」


新たなコルベットは、太平洋艦隊の打撃能力を著しく向上させると軍事専門家ドミトリー・ボルテンコフは考える。
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「これは適切なバランスが取れており、既に海軍において、その良好さが示されております」
彼は指摘した。
「これらの艦は、遠海ゾーンで行動でき、基地から離れた場所で太平洋艦隊の能力を拡張してます。
これらは何度も遠距離航海を行ないました」


コルベット「リェーズキー」は、太平洋艦隊の為に建造された4隻目のプロジェクト20380艦となる:「ソヴェルシェーンヌイ」「グロームキー」「アルダル・ツィジェンジャポフ」は既に太平洋艦隊の一員として加わっている。
太平洋艦隊は、このような6隻のコルベットの受領を計画している~その一員として更に、建造中の「グローズヌイ」「ブラーヴイ」が加入しなければならない。

[極東の防護]
プロジェクト20380
は、当初、近海ゾーンでの行動、敵艦及び潜水艦との戦闘、船団の保護、哨戒及びゾーンの封鎖、更には海上揚陸部隊の砲撃及び火力支援の為に開発された。
太平洋艦隊の為のコルベットの製造のスタートは、円滑では無かった~トップ艦「ソヴェルシェーンヌイ」の建造には11年掛かった。
シリーズの次の代表~「グロームキー」「アルダル・ツィジェンジャポフ」は、より短期間で製造され、これらは全て太平洋で勤務に就いている。

これらのコルベットは、ステルス技術を使用して製造されている。
その上部構造物多層複合材料から作られており、電波位置測定の有効範囲を著しく低減する。
吃水線下の水中船体は、水中抵抗を低減するように作られており、これは艦をより速くする事を考慮に入れている。
その弾は、ミサイルKh-35を持つ対艦複合体「ウラン」である。
更にこれらは毎分80発の射撃が可能な汎用100mm砲装置A-190で武装する。
空中攻撃からの防護の為、「リェーズキー」遠距離高射複合体「リドゥート」を受け取り、その艦尾にはヘリコプターKa-27の為の格納庫が存在する。

曳航アンテナを持つ水中音響ステーション「ミノタヴル-M」は、敵潜水艦の効率的な探知を可能にする。
複合体「パケート-NK」は、敵の魚雷潜水艦の破壊の為に使用できる。

今、太平洋艦隊は新たな艦を積極的に受け入れている。
この前の11月、バルト海からウラジオストクプロジェクト20385コルベット「グレミャーシチー」と2隻のプロジェクト636.3ディーゼルエレクトリック潜水艦「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」及び「ヴォルホフ」が到着した。
彼らは太平洋艦隊へ到達するまでに30000キロメートル以上を走破した。
基礎プロジェクト20380に比べ、プロジェクト20385コルベット高射ミサイルのセル数が増加し、複合体「ウラン」「カリブル」及び「オーニクス」の為の発射装置と交換され、将来的には極超音速ミサイル「ツィルコン」の使用も可能となる。

以前『イズベスチヤ』は、沿海地方小型ロケット艦「カラクルト」により強化されると書いた。
これらはウラジオストクに駐留する太平洋艦隊第165水域保護旅団の一員として加わる。
時が経てば小型ロケット艦は古いソヴィエト時代のロケット艦及びロケット艇と入れ替わる。
新たな小型ロケット艦は、更新プロジェクトにより建造される~その武装構成には高射複合体「パーンツィリ-M」が加わる。
強力な打撃兵装と対空防衛複合体の「カラクルト」は、ウラジオストクのみならず、サハリンと共にクリル諸島の確実なカバーを可能にする。



ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの4隻目「リェーズキー」は、コムソモリスク・ナ・アムーレ市『アムール造船工場』で2016年7月1日に起工されました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4の新型コルベット"リェーズキー"はコムソモリスク・ナ・アムーレ造船所で起工された]
「リェーズキー」は、「激しい」「強烈な」といった意味の形容詞です。

5年後の2021年7月1日に造船台から出渠しました。


[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4の新型コルベット"リェーズキー"は造船台を出た]

『アムール造船工場』では、コルベットの出渠(進水)式典でシャンパンを割る役目を担う「コルベットの花嫁」を同社の女性職員から選定していますが、「リェーズキー」「花嫁」には、工場コルベット試運転チームの一員であるクセニア・ザヴゴロドネワが選ばれました。
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輸送浮きドックへ載せられた「リェーズキー」は、最終艤装と試験の為、10月6日にウラジオストクへ出発しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年10月6日9時20分配信
【コルベット「リェーズキー」は試験の為にウラジオストクへ向かった】

10月下旬にウラジオストクへ到着し、同月末にドックから出渠しました。
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2021年11月上旬、ウラジオストク『アムール造船工場』艤装岸壁で「リェーズキー」の係留試験が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"の係留試験が始まった]

当初、係留試験は造船所の技術者だけで行なわれていましたが、12月初頭には乗組員が艦内へ居住し、係留試験へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"へ乗組員が居住した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"乗組員は係留試験へ参加する]

「リェーズキー」の最初の洋上試験~工場航行試験は2022年1月に始まり、その後に最終洋上試験となる国家試験が行なわれ、それが終わればロシア海軍へ引き渡され、太平洋艦隊へ編入されます。

現在の所、「リェーズキー」は2022年5月の就役が予定されています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"は2022年5月9日に就役する]
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