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2021年12月17日の火災事故によるコルベット"プロヴォールヌイ"の損害の評価が始まる

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年12月20日9時9分配信
【コルベット「プロヴォールヌイ」の火災による損害の評価の為には時間が必要である】

建造中のプロジェクト20385コルベット「プロヴォールヌイ」艦上で発生した火災は、艦へ著しい損害を与えた。
『北方造船所』広報サービスが明らかにしたように、火災の面積は400平方メートルに及んだ。


同社によると、コルベットの最上甲板が最も損害を被り、特に艦の上部構造物が酷い被害を受けた。
その他の詳細は明らかにされていない。
火災の原因と被害の最終評価は、既に現場で作業中の『統合造船業営団』特別委員会により行なわれる。

「プロヴォールヌイ」艦上での火災警報を緊急事態省は金曜日・12月17日18時22分に受信した事が想い起こされる。
22時49分、火災は400平方メートルの面積で極限化され、消火は土曜日・12月18日午前9時に完了した。
消火中に2名の消防士が負傷した:彼らは病院で治療を受け、生命は何ら危険に晒されていない。
『北方造船所』の職員の中に負傷者は居ない。

予備情報によると、火災の原因は、安全技術規則の違反である。
ロシア連邦捜査委員会は、然るべき刑事事件を起こした。

「プロヴォールヌイ」は第2のプロジェクト20385コルベットである(コルベットのトップ「グレミャーシチー」は2020年12月に海軍へ加入した)。
「プロヴォールヌイ」は2013年7月に起工され、2019年9月には技術的進水を行なった。
海軍への艦の引き渡しは2022年末に計画されていたが、今や、それはかなり後になる事は明白である。

プロジェクト20385艦の排水量は2200トン、全長-104メートル、幅-13メートル。
速力-27ノット、航続距離-3500海里、自立航行期間-15日、乗組員-99名。

兵装として、ミサイル複合体「カリブル-NK」高射ミサイル複合体「リドゥート」100mm砲装置A-190-01、2基の30mm機関砲AK-630M、そして更に対潜複合体「パケート-NK」を搭載する。
艦上にはヘリコプターKa-27が駐留する。

プロジェクト20385コルベットは、海洋ゾーンのパトロール、及び潜水艦との戦闘の為、艦船支隊、駐留所の対空防衛を保障する為、更には海上揚陸部隊の上陸及び行動の砲撃支援の為に意図されている。



プロジェクト20385コルベット2番艦「プロヴォールヌイ」は、サンクトペテルブルク市『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で2013年7月25日に起工されました。
[プロジェクト20385コルベット「プロヴォールヌイ」は起工された]
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2019年9月には屋内造船台から出渠し、屋外で工事が進められました。
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2021年1月、「プロヴォールヌイ」の乗組員がロシア太平洋艦隊北東軍集団(カムチャツカ方面部隊)の第114水域防護艦旅団で編成されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト20385(グレミャーシチー型)コルベット2番艦プロヴォールヌイの乗組員が編成された]

「プロヴォールヌイ」は、2021年12月末までにロシア海軍への引き渡しが予定されていましたが、その後、2022年に延期されました。
[プロジェクト20385(グレミャーシチー型)コルベット2番艦プロヴォールヌイは2021年末にロシア海軍へ就役する]

「プロヴォールヌイ」の乗組員は2021年9月末にサンクトペテルブルク海軍総合訓練センターへ到着しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年9月29日10時45分配信
【サンクトペテルブルクへ研修の為に第2のプロジェクト20385コルベット乗組員が到着した】

訓練は11月初頭に完了しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年11月8日10時30分配信
【第2のプロジェクト20385コルベット「プロヴォールヌイ」乗組員はサンクトペテルブルクでの訓練を完了した】


2021年12月17日18時22分頃(モスクワ時間)、『北方造船所』の第6作業台で建造作業中の「プロヴォールヌイ」で火災が発生しました。
火災の正確な原因は未だ判明していませんが、作業上の安全規則違反、つまり、溶接などの火気作業の際の可燃物の撤去を怠った可能性が高いようです。
[サンクトペテルブルクで建造中のロシア海軍太平洋艦隊向けコルベット"プロヴォールヌイ"で火災が発生した]

火災は12月18日午前9時ころに鎮火されましたが、この火災により、「プロヴォールヌイ」多層複合材料製の上部構造物は完全に焼失してしまいました。

残った船体の状態については、これから評価が始まるところであり、最終的にどのような判定が下されるのかは現時点においては不明です。
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