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2021年12月17日の火災事故により損傷したロシア海軍の最新コルベット"プロヴォールヌイ"は上部構造物を作り直して建造を再開する

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『インテルファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2021年12月20日12時54分配信
【コルベット「プロヴォールヌイ」の船体は火災の結果による損傷は無く、上部構造物の交換が控えている-『北方造船所』】
モスクワ、12月20日、インテルファクス

先週金曜日にサンクトペテルブルク工場で燃えたコルベット「プロヴォールヌイ」の船体は、火災後に復旧され、上部構造物を交換して艦は完成する。

「工場サービスは、上部構造物と甲板の間に耐火材が据え付けられていたお陰により、艦の船体には損傷が無い事を事前に確かめました。
上部構造物は撤去される事になります。
機器は上部構造物には有りませんでした。
株式会社『中部ネヴァ川造船工場』と、新たな上部構造物を建設する為の交渉が進んでおります」
『北方造船所』
社は月曜日に発表した。

「損害を評価する為、工場と『統合造船業営団』の代表から委員会が設立され、作業へ着手しました。
火災の原因について御話しする事は時期尚早です。
認可された委員会が調査し、状況を判断し、原因を特定するには数週間が必要です」

声明では、こう述べられた。

太平洋艦隊の為にサンクトペテルブルク造船工場『北方造船所』で建造されているコルベット「プロヴォールヌイ」は、この前の金曜日に炎上した。
火災が最終的に鎮火したのは火曜日だった。

同社は以前、火災の総面積は400平方メートルに及ぶと言った。

土曜日、コルベットの火災に関連して、ロシア連邦刑法216条(建設中或いは他の作業中の安全規則違反、これが重大な損害を引き起こす事を伴うケースにおいて)の第1項を根拠とする犯罪を理由にした刑事事件を起こした事が知られるようになった。

建造中のコルベット「プロヴォールヌイ」に兵装は無いと『インテルファクス』は金曜日に防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。
「艦は建造中であり、兵装も、乗組員も存在しておりません」
情報提供者は話した。

コルベット「プロヴォールヌイ」は第2のプロジェクト20385艦である。
同プロジェクト艦の主な任務は、水上目標と潜水艦の探知と破壊、組織的な揚陸部隊の上陸、沿岸ゾーンの保護、他の艦への動向である。
プロジェクト20385艦の兵装として極超音速ミサイル「ツィルコン」が計画されていると伝えられた。

「艦は2022年末に海軍へ引き渡さなければなりませんでした。この時期は、火災が原因の損傷により変更される事も有り得ます」
金曜日に情報筋は『インテルファクス』へ話した。



プロジェクト20385コルベット2番艦「プロヴォールヌイ」は、サンクトペテルブルク市『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で2013年7月25日に起工されました。
[プロジェクト20385コルベット「プロヴォールヌイ」は起工された]
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2019年9月には屋内造船台から出渠し、屋外で工事が進められました。
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2021年1月、「プロヴォールヌイ」の乗組員がロシア太平洋艦隊北東軍集団(カムチャツカ方面部隊)の第114水域防護艦旅団で編成されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト20385(グレミャーシチー型)コルベット2番艦プロヴォールヌイの乗組員が編成された]

「プロヴォールヌイ」は、2021年12月末までにロシア海軍への引き渡しが予定されていましたが、その後、2022年に延期されました。
[プロジェクト20385(グレミャーシチー型)コルベット2番艦プロヴォールヌイは2021年末にロシア海軍へ就役する]

「プロヴォールヌイ」の乗組員は2021年9月末にサンクトペテルブルク海軍総合訓練センターへ到着しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年9月29日10時45分配信
【サンクトペテルブルクへ研修の為に第2のプロジェクト20385コルベット乗組員が到着した】

訓練は11月初頭に完了しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年11月8日10時30分配信
【第2のプロジェクト20385コルベット「プロヴォールヌイ」乗組員はサンクトペテルブルクでの訓練を完了した】


2021年12月17日18時22分頃(モスクワ時間)、『北方造船所』の第6作業台で建造作業中の「プロヴォールヌイ」で火災が発生しました。
火災の正確な原因は未だ判明していませんが、作業上の安全規則違反、つまり、溶接などの火気作業の際の可燃物の撤去を怠った可能性が高いようです。
[サンクトペテルブルクで建造中のロシア海軍太平洋艦隊向けコルベット"プロヴォールヌイ"で火災が発生した]

火災は12月18日午前9時ころに鎮火されましたが、この火災により、「プロヴォールヌイ」多層複合材料製の上部構造物は完全に焼失してしまいました。

火災による損害額などの算定は、これから評価が始まるところであり、最終的にどのような判定が下されるのかは現時点においては不明です。
[2021年12月17日の火災事故によるコルベット"プロヴォールヌイ"の損害の評価が始まる]

ただ、船体には重大な損傷は無かったので、建造工事は再開されます。

焼失した多層複合材料製の上部構造物は、サンクトペテルブルク『ネヴァ川造船工場』で新たに製造される事になります。
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