ロシア海軍カスピ小艦隊の為の新たな埠頭はカスピースクに建設された
- カテゴリ:ロシア海軍カスピ小艦隊

『インテルファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2021年12月21日5時0分配信
【ダゲスタンでカスピ小艦隊の為の6つの埠頭の建設が完了した-国防省】
モスクワ、12月21日、インテルファクス
ロシア連邦国防省は、カスピ小艦隊の戦闘艦の為のカスピースク(ダゲスタン)への6つの埠頭の建設を完了した。
火曜日に軍当局は報道機関へ伝えた。
「ロシア国防省特殊建設複合体の専門家は、ダゲスタン共和国のカスピ小艦隊の新たな駐留所へ艦船を係留する為の6つの埠頭の建設を完了しました」
同省は話した。
国防省は、現在、カスピースクでは、新たな、そして将来のモデルを含む艦艇と支援船の停泊と整備の為の新たな水圧施設(埠頭を備えた北と南の保護防波堤)と沿岸インフラの建設が続いてると説明した。
北と南の全長3キロメートルの防波堤は、湾内の70万平方メートル以上を波と沖積土から防護する。
北の防波堤の作業は既に完了している。
軍港を深くする為、建設業者は、その後に軍事都市領域での使用が計画される約200万立方メートルの底砂を運び出した。

カスピースクへの新たな軍事基地の建設は、2018年にロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグが、水文気象学の視点では利便性が少ないアストラハンからカスピ小艦隊を移転させる決定を下した後で始まった。
カスピ小艦隊は、カスピ海に駐留するロシア海軍の部隊です。
「小艦隊」という名称ですが、他の4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)と同格の方面艦隊として扱われており、黒海艦隊と共にロシア連邦軍南方軍管区の指揮下に入っています。
現在の司令官は、アレクサンドル・ペシコフ少将(1972年10月13日生まれ)です。
(2021年3月15日付のロシア連邦大統領令でカスピ小艦隊司令官に任命)

担当海域が内海のカスピ海なので、所属艦艇は小型ですが、主力艦は21世紀になってから就役した新造艦で占められています。
プロジェクト11661Kロケット艦:「ダゲスタン」、「タタールスタン」
プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦:「グラード・スヴャージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」
プロジェクト21630「ブヤン」小型砲艦:「アストラハン」、「ヴォルゴドンスク」、「マハチカラ」
この他に8隻の揚陸艇が所属していますが、これらもソヴィエト連邦解体後に就役した新しい艦艇で占められています。
[ロシア海軍カスピ小艦隊の15隻の艦艇は演習参加の為に黒海へ入った]
2015年10月7日、カスピ小艦隊のロケット艦「ダゲスタン」、小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」の4隻は、カスピ海南方からシリアのテロ組織ISIL(イラク・レバントのイスラム国)の拠点へ合計26基の有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[ロシア海軍は巡航ミサイルでシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点を攻撃した]
[ロシア連邦軍参謀本部作戦管理総局長はロシア海軍によるシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点攻撃について語った]
この4隻は、2015年11月20日にもカスピ海南方からシリアのISIL(イラク・レバントのイスラム国)の拠点へ合計18基の有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍カスピ小艦隊は再びシリアのISIL(シリアとレバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
カスピ小艦隊の主要基地はカスピ海北部のアストラハンであり、この他にカスピースク、マハチカラといった軍港が有りますが、記事中で触れられているように、2018年以降、カスピースクへの埠頭の建設工事が始まり、2021年12月下旬に完了しました。
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