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ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは黒海でヘリコプター発着試験を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2021年12月24日9時0分配信
【黒海艦隊の最新哨戒艦「セルゲイ・コトフ」は国家試験中に初めて艦上ヘリコプターを受け入れた】

黒海艦隊の為に建造された最新哨戒艦「セルゲイ・コトフ」の乗組員は、艦隊海上航空隊艦上捜索救助ヘリコプターKa-27PSの初めての受け入れへ取り組んだ。

ヘリコプターの艦上への受け入れの練習でヘリコプター乗員は、ヘリコプターの飛行を保障する艦の全ての航空システムと艦内班の整然とした動作の点検を行なった。
艦上航空機の配置の為、同プロジェクト哨戒艦には、ヘリコプター発着場、格納庫、そして更に航空機用燃料の備蓄を保管する為の容器が提供されている。

艦への着艦は、海上航空隊の要員の最も困難な種類の訓練である。
艦の乗組員と飛行要員との間の連携への取り組みは、船員及び飛行士の専門訓練要素で重要なものの1つである。

以前、国家試験中に乗組員は工場試運転チームと合同で砲装置AK-176大口径艦載機関銃、対破壊工作擲弾複合体PD-65からの射撃を成功裏に実施した。

国家試験は今年末までの完了が計画されており、その後、ロシア連邦海軍総司令官の命令書への署名後、哨戒艦「セルゲイ・コトフ」黒海艦隊ノヴォロシースク海軍基地の一員として加わる。

[参照]
哨戒艦「セルゲイ・コトフ」
は、ロシアで4隻目のプロジェクト22160シリーズ艦である。
哨戒艦のトップ「ワシーリー・ブイコフ」と、それに続く「ドミトリー・ロガチョフ」「パーヴェル・デルジャーヴィン」は、現在、黒海艦隊の一員として成功裏に任務を遂行している。

同プロジェクト艦は、海上兵器モジュールコンテナを現実化している。
艦は、ロシア連邦の海上経済ゾーンの防護と保護の為に意図されている。



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プロジェクト22160哨戒艦は、平時には領海警護、200海里の排他的経済水域の哨戒、海上密輸及び海賊行為の取り締まり、海難救助支援、海洋環境調査、 戦時には船舶の海上航行警護、海軍基地及び近海防衛を行なう多目的艦です。

現在建造中のプロジェクト20380コルベット及びプロジェクト20385コルベットよりも、やや小サイズの艦ですが、航続性能は20380/20385を上回っています。

設計はサンクトペテルブルク「北方計画設計局」が担当しました。
公開株式会社『北方計画設計局』公式サイトより
【哨戒艦プロジェクト22160】

建造を担当するのは、ロシア内陸部タタールスタン共和国『ゼレノドリスク造船所』です。
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【公開株式会社「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場」公式サイト】

基本的には軽武装の22160哨戒艦ですが、対艦ミサイル高射ミサイルなどの汎用戦闘モジュールコンテナを装備して武装を強化する事も出来ます。
[ロシア海軍の新世代水上艦の為の汎用戦闘モジュールコンテナの試験が始まる]
[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは白海で新型兵器の試験を行なう]


プロジェクト22160哨戒艦の4番艦「セルゲイ・コトフ」は、2016年5月8日に起工されました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは起工された]

その後、『ゼレノドリスク造船所』と同系列でクリミア半島ケルチ市に在る造船工場『ザリフ』へ回航され、ここで建造が進められました。
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当初、「セルゲイ・コトフ」の進水は2020年9月に予定されていましたが、2021年1月29日にずれ込みました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは2020年9月に進水する]

[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフはクリミア半島で進水した]

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その後、ノヴォロシースク海軍基地へ回航され、10月29日に洋上試験を開始しました。

『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年10月29日8時33分配信
【最新哨戒艦「セルゲイ・コトフ」は航行試験へ出発した】

12月8日、初めて76mm砲などの艦載兵器の射撃試験を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは黒海での洋上試験中に艦載兵器の射撃試験を行なった]

12月中旬にセヴァストーポリへ移動しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフはセヴァストーポリへ移動した]

12月24日には初めて艦載ヘリコプターの発着試験を行ないました。

現在の所、「セルゲイ・コトフ」ロシア海軍への引き渡しは、2021年12月末に予定されています。


プロジェクト22160哨戒艦は、現在までに6隻が起工され、3隻が就役しています。

「ワシーリー・ブイコフ」Василий Быков(工場番号161)
2014年2月26日起工/2017年進水/2018年12月20日就役

「ドミトリー・ロガチョフ」Дмитрий Рогачёв(工場番号162)
2014年7月25日起工/2017年進水/2019年6月11日就役

「パーヴェル・デルジャーヴィン」Павел Державин(工場番号163)
2016年2月18日起工/2019年2月21日進水/2020年11月27日就役

「セルゲイ・コトフ」Сергей Котов(工場番号164)
2016年5月8日起工/2021年1月29日進水/2021年12月末就役予定

「ヴィクトール・ヴェリキー」Виктор Великий(工場番号165)
2016年11月25日起工/2022年就役予定

「ニコライ・シピャーギン」Николай Сипягин(工場番号166)
2018年1月13日起工/2023年就役予定


プロジェクト22160哨戒艦は6隻全てが黒海艦隊へ配備され、ノヴォロシースクに駐留します。
[ロシア海軍黒海艦隊のノヴォロシースク海軍基地の拡張工事は殆ど完了している]
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