ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦ピョートル・モルグノフ、ゲオルギー・ポベドノーセツ、オレネゴルスキー・ゴルニャクはバレンツ海で戦闘訓練を実施した
- カテゴリ:ロシア北方艦隊(2020年-)



『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年12月24日14時30分配信
【北方艦隊揚陸支隊はバレンツ海で仮想敵の空中攻撃の撃退へ取り組んだ】
北方艦隊コラ多種戦力小艦隊の大型揚陸艦「ピョートル・モルグノフ」、「ゲオルギー・ポベドノーセツ」、「オレネゴルスキー・ゴルニャク」は、バレンツ海への合同出航の課題へ取り組んだ。
この数日、乗組員は、砲兵装、電波工学兵装、機雷兵装の実際の使用を伴う複合戦闘訓練を実施した。
最終段階で船員は、揚陸支隊の艦への仮想敵空中攻撃手段の攻撃を撃退する演習の枠組みで、模擬空中目標への高射砲射撃を行なった。
射撃は、バレンツ海の北方艦隊戦闘訓練海上射爆場で実施され、安全保障の目的で民間航空機の飛行の為に事前に閉鎖された。
全ての与えられた任務を遂行した後、艦は恒久駐留所~セヴェロモルスク市へ戻る。
プロジェクト775中型揚陸艦の第1グループの5番艦SDK-91はポーランドのグダニスク造船所で建造され、1976年6月30日に就役しました。
1977年に775が大型揚陸艦に再分類された為、BDK-91に改称されました。
1989年にはアンゴラを訪問しました。

1990年に大西洋上で行動中のBDK-91

2000年5月7日付で「オレネゴルスキー・ゴルニャク」と命名されました。
現在、ロシア海軍で現役に留まっている最古参の775大型揚陸艦です。
就役後は北方艦隊で行動しており、2013年秋には重原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」などと共に北極海への遠距離航海を行ないました。
(2013年9月3日出港、9月30日帰港)
この間、ノヴォシビルスク諸島のコテリヌイ島へ飛行場建設の為の各種機材や資材を陸揚し、同島の飛行場は再建されました。
[聖アンドレイの旗の下に]
2013年末から2014年7月初頭まで地中海への遠距離航海を行ないました。
[ロシア北方艦隊の大型揚陸艦2隻は地中海から帰ってきた]
この間、『シリア・エクスプレス』(黒海沿岸からシリアへの貨物輸送任務)へ2回従事しました。
(2014年3月下旬~4月初頭、5月中旬~5月末)
2014年末には修理の為にムルマンスクの『第35艦船修理工場』へ入りました。
2016年7月には近代化改装の為、バルチースクの『第33艦船修理工場』へ回航されました。
2019年5月末から係留試験が始まり、その後、バルト海で洋上試験を行ない、2019年末に復帰しました。
その後も暫くバルト海に留まっており、2021年7月25日の『ロシア海軍の日』にはサンクトペテルブルクのネヴァ川の観艦式へ参加しました。

その後、セヴェロモルスクへ戻りました。
プロジェクト775大型揚陸艦の第2グループの8番艦(通算20番艦)BDK-45はポーランドのグダニスク造船所で建造され、1985年3月5日に就役しました。
1999年のBDK-45

2002年7月27日付で「ゲオルギー・ポベドノーセツ」と命名されました。
2009年9月にバルト海で実施された戦略演習『ザーパド-2009』へ参加しました。
[実地戦略演習「ザーパド-2009」と「ラドガ-2009」(2009年9月)]
2013年末から2014年7月初頭まで地中海への遠距離航海を行ないました。
[ロシア北方艦隊の大型揚陸艦2隻は地中海から帰ってきた]
この間、『シリア・エクスプレス』(黒海沿岸からシリアへの貨物輸送任務)へ5回従事しました。
(2013年12月下旬~2014年1月初頭、1月下旬~2月初頭、2月上旬~2月下旬、4月中旬~4月下旬、5月中旬~5月下旬)
セヴァストーポリに停泊する「ゲオルギー・ポベドノーセツ」(2014年3月14日)

2014年秋には大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」を中核とする部隊の北極圏航海へ参加しました。
(2014年9月6日出港、10月9日帰港)
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年10月9日14時09分配信
【ロシア北方艦隊の艦は北極圏航海から戻ってきた】
2015年前半にムルマンスクの『第35艦船修理工場』で修理が行なわれました。
2015年の北極圏への遠距離航海と演習へ参加しました。
(8月16日出港、10月10日帰港)
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は北極圏遠征へ出発した]
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は北極圏のジクソンへ到着した]
演習はタイミル半島の重要な工業施設周辺、ノヴォシビルスク諸島のコテリヌイ島でも実施されました。
2016年4月から2017年8月まで地中海への遠距離航海を行ないました。
この間、『シリア・エクスプレス』(黒海沿岸からシリアへの貨物輸送任務)へ12回従事しました。
(2016年5月中旬~5月末、6月中旬~6月下旬、7月初頭~7月中旬、7月下旬~7月末、8月上旬~8月中旬、9月初頭~9月中旬、9月下旬~10月初頭、10月上旬~10月中旬、10月末~11月上旬、11月中旬~11月下旬、12月初頭~12月中旬、2017年2月初頭~2月中旬)
2016年6月24日にセヴァストーポリへ入港する「ゲオルギー・ポベドノーセツ」

2017年8月10日~10月4日に行なわれた北極圏への遠距離航海に参加しました。
[ロシア北方艦隊の北極海遠征(2017年8月-10月)]
2021年8月初頭にノヴァヤゼムリャ沖で行なわれた北方艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦のナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはノヴァヤゼムリャ沖で砲撃訓練を実施した]
2021年8月~10月に行なわれた北極圏への遠距離航海に参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊第10次北極遠征部隊の航跡(2021年8月10日~10月14日)]
プロジェクト11711大型揚陸艦の2番艦「ピョートル・モルグノフ」は、カリーニングラードの沿バルト造船工場『ヤンターリ』で2015年6月11日に起工され、2018年5月25日に進水し、2020年12月23日にロシア海軍へ引き渡され、北方艦隊の第121揚陸艦旅団へ編入されました。
[プロジェクト11711(イワン・グレン型)大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
「ピョートル・モルグノフ」は2021年1月下旬に北方艦隊基地への移動を開始し、2021年1月30日にセヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦ピョートル・モルグノフは北方艦隊基地への移動を準備する]
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦ピョートル・モルグノフは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]
その後は乗組員の錬成訓練を行なっていました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭大型揚陸艦ピョートル・モルグノフは乗組員の訓練を行なっている]
2021年6月下旬にペチェンガ湾で海軍歩兵部隊の車両と人員を乗船させ、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭大型揚陸艦ピョートル・モルグノフは海軍歩兵部隊の乗船訓練を実施し、バレンツ海へ出航した]
2021年7月25日の『ロシア海軍の日』にクロンシュタット泊地の観艦式へ参加しました。
[2021年7月25日のクロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加する北方艦隊の大型水上艦は現地へ到着した]
観艦式が終わった後にバルト海を去り、8月初頭に大西洋上で行なわれた北方艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北東大西洋で北方艦隊艦船部隊と合同演習を行なった]
8月10日に英仏海峡を通過し、その後、セヴェロモルスクへ帰投しました。

2021年12月下旬、北方艦隊の新旧3隻の大型揚陸艦はバレンツ海で戦闘訓練を行ないました。
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