2023年にロシア海軍の為の新たなボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦2隻が起工される

『タス通信』より
2021年12月25日9時3分配信
【『セヴマシュ』は2隻の「ボレイ」級ロケット艦の建造を2023年に開始する】
モスクワ、12月25日/タス通信
2隻のプロジェクト955A(コード名「ボレイ-A」)戦略用途ロケット水中巡洋艦が『セヴマシュ』(『統合造船業営団』へ加入)で2023年に起工される。
『タス通信』は防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。
「来年(2022年)には、更にもう1組のプロジェクト"ボレイ-A"戦略ロケット艦の建造契約への署名が予定されています。
これらの起工は、セヴマシュで2023年に行なわれなければなりません」
対談者は話した。
彼は、原子力艦が現行の2027年までの国家軍備プログラムの枠組みで建造される事を指摘した。
これらは、「ボレイ」級潜水艦としては11隻目と12隻目となる。
このように、プロジェクト955「ボレイ」(3隻の原子力潜水艦)と955A「ボレイ-A」(9隻の原子力潜水艦)の総数は12隻に増加する。
現在、ロシア海軍には3隻の基礎プロジェクト955「ボレイ」~「ユーリー・ドルゴルーキー」、「アレクサンドル・ネフスキー」、「ウラジーミル・モノマーフ」、そして更に2隻の近代化されたプロジェクト955A「ボレイ-A」艦~「クニャージ・ウラジーミル」、「クニャージ・オレグ」が在る。
更なる5隻の「ボレイ-A」潜水艦~「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」、「インペラートル・アレクサンドルIII」、「クニャージ・ポジャールスキー」、「ドミトリー・ドンスコイ」、「クニャージ・ポチョムキン」が様々な建造段階に在る。
プロジェクト955「ボレイ」戦略用途原子力水中ロケット巡洋艦シリーズは、計10隻が起工され、この内の5隻が就役しています。
1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」は、1996年11月2日に起工、2007年4月15日に進水、2012年12月29日に竣工、2013年1月10日に就役し、北方艦隊第31潜水艦師団に編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]
就役後の動向が公表される事は滅多に在りませんが、最近では、2019年8月24日に弾道ミサイル「ブラヴァー」を発射しています。
[ロシア海軍北方艦隊の戦略用途原子力水中巡洋艦トゥーラ及びユーリー・ドルゴルーキーは弾道ミサイルを発射した]
2番艦K-550「アレクサンドル・ネフスキー」は、2004年3月19日に起工、2010年12月6日に進水、2013年12月23日にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]
2015年9月30日に太平洋艦隊の原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しています。
[ロシア海軍新世代戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーはカムチャツカ半島の原潜基地へ到着した]
3番艦K-551「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工、2012年12月30日に進水、2014年12月10日に竣工、同年12月19日に就役し、太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[第3のボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはロシア海軍へ就役した]
2016年9月26日に太平洋艦隊の原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはカムチャツカ半島の太平洋艦隊原潜基地へ到着した]
太平洋艦隊の2隻も就役後の動向が公表される事は滅多に在りませんが、「アレクサンドル・ネフスキー」は「長期任務」遂行後の2020年9月24日に母港へ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のボレイ級戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦アレクサンドル・ネフスキーは長期洋上任務を終えてヴィリュチンスクへ帰投した]
2021年9月21日にも「長期任務」を遂行した後、母港へ戻っています。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2021年9月21日15時55分配信
【カムチャツカで水中ロケット艦「アレクサンドル・ネフスキー」の船員は出迎えられた】
「ウラジーミル・モノマーフ」は「長期任務」遂行後の2021年7月16日に母港へ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ウラジーミル・モノマーフは長期航海を終えてカムチャツカ半島の基地へ帰投した]
4番艦からは改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」となり、その1番艦K-549「クニャージ・ウラジーミル」は、2012年7月30日にセヴェロドヴィンスク造船所「セヴマシュ」で起工され、2017年11月17日に進水、2020年6月12日に就役し、、北方艦隊へ配備されました。
[ボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルはロシア海軍へ就役した]
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは常駐基地ガジエヴォへ到着した]
5番艦(「ボレイ-A」級としては2隻目)「クニャージ・オレグ」は、2014年7月27日に起工され、2020年7月17日に進水、2021年12月21日に就役し、太平洋艦隊へ編入されました。
[戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・オレグと原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]
6番艦(「ボレイ-A」級としては3隻目)「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は2014年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第6のボレイ級戦略原潜は起工された]
就役は2022年に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。
7番艦(「ボレイ-A」級としては4隻目)「インペラートル・アレクサンドルIII」(皇帝アレクサンドル3世)は2015年12月18日に起工されました。
[太平洋艦隊の為のロシア海軍新世代戦略原潜ボレイ級7番艦インペラ―トル・アレクサンドルIII(皇帝アレクサンドル3世)は起工された]
就役は2023年に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。
8番艦(「ボレイ-A」級としては5隻目)「クニャージ・ポジャールスキー」は2016年12月23日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第4世代戦略原潜ボレイ級最終艦クニャージ・ポジャールスキーは起工された]
就役は2024年に予定されており、北方艦隊へ配備されます。
955「ボレイ」と955A「ボレイ-A」は、セイルや艦尾の形状が異なっています。
(上が「ボレイ」、下が「ボレイ-A」)

当初は「クニャージ・ポジャールスキー」を以ってプロジェクト955A「ボレイ-A」の建造は終了し、その後は、更なる改良型であるプロジェクト955B「ボレイ-B」が少なくとも4隻建造される計画でした。
[新型戦略原潜ボレイ-Bの1番艦は2026年にロシア海軍へ引き渡される]
しかし、「ボレイ-B」は、費用対効果の面で満足の行くものとはなりませんでした。
[ロシア海軍の新型戦略原子力水中巡洋艦ボレイ-Bの設計作業は進められている]
その後、「ボレイ-B」の代わりに「ボレイ-A」を追加建造するという話が出てきました。
[ロシア海軍の為にボレイ-A戦略用途原子力水中巡洋艦2隻が追加建造される]
[ロシア海軍の第4世代戦略原子力潜水艦ボレイ級シリーズは10隻に増加する]
その後更に、「ボレイ-A」追加建造に代わる新たな構想として、有翼ミサイル搭載型の「ボレイ-K」が出てきました。
[ロシア海軍の為に2隻の巡航ミサイル原子力潜水艦ボレイ-Kが建造される?]
話は二転三転し、結局、「ボレイ-A」を2隻追加建造する事になりました。
[ロシア海軍の為の新たなボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦2隻の建造契約は2020年に締結される]
「ボレイ-A」2隻の建造契約は、2020年8月にモスクワ州の愛国者公園で開催される軍事機器展示会『アルミヤ-2020』の会場で締結されました。
[ロシア海軍の為の新たなボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦2隻の建造契約は2020年8月に締結される]
9番艦「ドミトリー・ドンスコイ」と10番艦「クニャージ・ポチョムキン」は2021年8月23日に起工されました。
[ロシア海軍の為のボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦2隻、プロジェクト20380コルベット1隻、、プロジェクト20385コルベット1隻、プロジェクト06363潜水艦2隻はプーチン大統領の号令下で一斉に起工された]
この2隻は2026年と2027年の就役が予定されています。
そして2022年に「ボレイ-A」2隻~「ボレイ」シリーズ11番艦と12番艦の建造契約が締結され、翌2023年末までに起工される事になりました。
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