近代化改装されるフリゲート「アドミラル・チャバネンコ」は16基の対艦ミサイル「ウラン」と16基の打撃ミサイル「カリブル/オーニクス/ツィルコン」を搭載する
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2021年12月27日3時39分配信
【「アドミラル・チャバネンコ」は32基の有翼ミサイルを装備すると情報筋は話した】
モスクワ、12月27日-ロシア通信社ノーボスチ
艦船修理工場『ネルパ』で作業が進められているフリゲート「アドミラル・チャバネンコ」は、最近復帰したフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」よりも8基多い32基の有翼ミサイルを武装として受け取る。
『ロシア通信社ノーボスチ』は造船分野の情報提供者より伝えられた。
ロシア連邦は、プロジェクト1155及び1155.1大型対潜艦を基にしたフリゲート作成プログラムを実現する。
既に、24基の有翼ミサイルで武装するフリゲートのトップ「マルシャル・シャーポシニコフ」が就役している。
更に、大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」で作業が進められている。
「フリゲート"アドミラル・チャバネンコ"は強化されたミサイル兵装を得ます~シャーポシニコフのような2組のウラン発射装置の代わりに、このよう4組の装置~合計で16基の有翼ミサイルKh-35を。
これに加え、フリゲートは、16基の有翼ミサイル"カリブル"、オーニクス或いはツィルコンを垂直発射する汎用発射装置を得ます。
合計してチャバネンコは32基の有翼ミサイルを搭載できます」
対談者は話した。
彼は付け加えた。
「艦は、高射ミサイル複合体「コールチク」に代わり、最新の海上高射ミサイル-砲複合体パーンツィリ-Mを装備します」
「これに加え、フリゲートは新たな電波位置測定ステーションと他の電波電子機器及び電波技術兵装を得ます」
情報提供者は付け加えた。
「近代化される艦の航行試験開始の暫定的な時期は、2022年第4四半期になります」
対談者は説明した。
「アドミラル・チャバネンコ」は、改善プロジェクト1155.1として建造された唯一の大型対潜艦である。
艦は1992年12月に進水し、1999年1月に就役した。
2014年から修理に在る。
極東工場『ダーリザヴォード』で近代化されたプロジェクト1155大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」と同様に、同プロジェクト大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」も近代化を行なう。

プロジェクト11551大型対潜艦の1番艦「アドミラル・チャバネンコ」は、1989年2月28日にカリーニングラードの沿バルト造船工場『ヤンターリ』で起工され、1992年12月14日に進水し、1995年から洋上試験を開始しました。
1999年1月28日にロシア海軍へ引き渡され、その後、北方艦隊へ編入されました。
[ウダロイII型駆逐艦「アドミラル・チャバネンコ」]
2007年6月末にアメリカのノーフォークを訪問しました。
[アドミラル・チャバネンコ in ノーフォーク(2007年6月)]
2007年12月~2008年2月の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の地中海遠征へ同行しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第2次地中海遠征(2007年12月-2008年2月)]
2008年9月から重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と共にカリブ海への遠距離航海を行ない、ベネズエラとキューバを訪問しました。
[ロシア艦隊の大西洋・カリブ海遠征]
2008年12月5日にはパナマ運河を通過しました。
[大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」、パナマへ]
[パナマ運河を通過する大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」(2008年12月5日~6日)]
カリブ海へ行った後に「ピョートル・ヴェリキー」と別れ、2009年1月中旬に沿バルト造船工場『ヤンターリ』へ戻って短期間のオーバーホールを行なった後、地中海へ向かい、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」と合流し、2009年3月初頭に帰投しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第3次地中海遠征(2008年12月~2009年3月)]
2009年11月から2010年4月までアデン湾で海賊対処任務に従事しました。

[ロシア海軍第5次ソマリア遠征]
2011年12月~2012年2月の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の地中海遠征へ同行しました。
[空母クズネツォフ第4次地中海遠征]
2012年7月には、地中海への遠距離航海へ向かった北方艦隊の大型揚陸艦3隻を北大西洋までエスコートしました。
[大型対潜艦アドミラル・チャバネンコは北東大西洋で訓練を行なう]
2012年9月の北方艦隊の北極圏遠征へ参加しました。
[ロシア北方艦隊北極圏演習(2012年9月)]
2014年4月にムルマンスクの『第35艦船修理工場』へ回航され、オーバーホールと近代化改装が始まりました。
[ロシア海軍の大型対潜艦アドミラル・チャバネンコは2015年からオーバーホールを始める]
[ロシア海軍の大型対潜艦アドミラル・チャバネンコはオーバーホールの第1段階を終えた]

しかし、『第35艦船修理工場』は重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装も行なっており、こちらの方が優先されている為か、「アドミラル・チャバネンコ」の工事は後回しにされました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近代化改装]
2021年5月30日の「アドミラル・チャバネンコ」


2021年7月以降、「アドミラル・チャバネンコ」はスネシュノゴルスクの艦船修理工場『ネルパ』へ回航され、ここで工事を続行する事になりました。

「アドミラル・チャバネンコ」は近代化改装により有翼ミサイル「カリブル」の垂直発射機を装備します。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・チャバネンコは近代化改装により巡航ミサイル"カリブル"を装備する]
これに加え、「アドミラル・チャバネンコ」は16基の対艦ミサイル「ウラン」と高射ミサイル-砲複合体「パーンツィリ-M」を装備します。
ロシア海軍で16基の対艦ミサイル「ウラン」を装備するのは、今の所は近代化改装された小型ロケット艦「スメルチ」のみです。

[近代化改装された小型ロケット艦スメルチはロシア海軍太平洋艦隊へ復帰した]
この他、「アドミラル・チャバネンコ」とほぼ同サイズのインド海軍の駆逐艦「デリー」級なども16基の「ウラン」を装備しています。

「アドミラル・チャバネンコ」は2022年10月以降に洋上試験を開始し、2023年末頃に北方艦隊への復帰が予定されています。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・チャバネンコの近代化改装は2023年までに完了する]
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・チャバネンコの近代化改装は2023年末に完了する]
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