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ロシア海軍カスピ小艦隊の主力部隊はカスピースク新基地へ移動した


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(カスピ小艦隊)広報サービス発表
2021年12月27日7時0分配信
【20隻以上のカスピ小艦隊の艦艇は恒久駐屯所カスピースクへ到着した】

カスピ小艦隊主力部隊移転の枠組みで20隻以上の艦艇が港湾都市カスピースクへ到着した。

カスピ小艦隊の軍備として在る小型ロケット艦及び小型砲艦、更に基地掃海艦は、マハチカラからカスピースク新港へ到着した。
港は、カスピ小艦隊の駐留所インフラ更新計画の枠組みにおいて、小艦隊の部隊及び手段の配置の為に建設された。

船を整備し、海上への出航を準備する為に意図差されている旅団の技術要員と艦の設備も、恒久駐屯所へ到着した。

現時点で将兵は、機器及び兵装の計画整備へ着手し、更に艦の海上への出航を準備する。
これに加え、新年の祭日を前にして、戦闘準備体制を仕上げる為の訓練が行なわれ、更には教材技術基盤が検査される。



カスピ小艦隊は、カスピ海に駐留するロシア海軍の部隊です。
「小艦隊」という名称ですが、他の4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)と同格の方面艦隊として扱われており、黒海艦隊と共にロシア連邦軍南方軍管区の指揮下に入っています。

現在の司令官は、アレクサンドル・ペシコフ少将(1972年10月13日生まれ)です。
(2021年3月15日付のロシア連邦大統領令カスピ小艦隊司令官に任命)
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担当海域が内海のカスピ海なので、所属艦艇は小型ですが、主力艦は21世紀になってから就役した新造艦で占められています。

プロジェクト11661Kロケット艦「ダゲスタン」「タタールスタン」
プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦「グラード・スヴャージスク」「ウグリーチ」「ヴェリキー・ウスチュグ」
プロジェクト21630「ブヤン」小型砲艦「アストラハン」「ヴォルゴドンスク」「マハチカラ」

この他に8隻の揚陸艇が所属していますが、これらもソヴィエト連邦解体後に就役した新しい艦艇で占められています。
[ロシア海軍カスピ小艦隊の15隻の艦艇は演習参加の為に黒海へ入った]


2015年10月7日、カスピ小艦隊ロケット艦「ダゲスタン」、小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」の4隻は、カスピ海南方からシリアテロ組織ISIL(イラク・レバントのイスラム国)の拠点へ合計26基の有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。

[ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[ロシア海軍は巡航ミサイルでシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点を攻撃した]
[ロシア連邦軍参謀本部作戦管理総局長はロシア海軍によるシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点攻撃について語った]

この4隻は、2015年11月20日にもカスピ海南方からシリアISIL(イラク・レバントのイスラム国)の拠点へ合計18基の有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。

[ロシア海軍カスピ小艦隊は再びシリアのISIL(シリアとレバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]


カスピ小艦隊の主要基地はカスピ海北部のアストラハンであり、この他にカスピースク、マハチカラといった軍港が有りますが、2018年以降、カスピースクへの埠頭の建設工事が始まり、2021年12月下旬に完了しました。
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[ロシア海軍カスピ小艦隊の為の新たな埠頭はカスピースクに建設された]

12月27日までにカスピ小艦隊の主力部隊はカスピースクへ移転しました。
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