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空母ヴィクラマーディティヤの艦長室及び司令官室はグレードアップされる

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『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【『海洋複合システム』は「ヴィクラマーディティヤ」の旗艦用船室をデラックス級に改装する】
2013年3月7日

非公開株式会社「海洋複合システム」は、現在、セヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」の係留所に在り、2012年の海洋試験中に発覚した問題箇所の除去プロセスを完了したインド海軍軽航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」の提督及び艦長室の設備一式に着手した。
『中央海軍ポータル(フロートコム)』特派員は、同社の情報提供者より伝えられた。

同艦の試験の結果、「セヴマシュ」の認定を受けて同艦の再装備と近代化の進行を監視していたインド人グループ及び航空母艦の乗員メンバーは、艦の一連の施設、特に、艦の司令部要員及び部隊司令部要員の為、居住性の改善の要望を表明した。

プロジェクト11430艦の設計者・公開株式会社『ネフスコィエ計画設計局』は、旗艦用設備の作業遂行の発注入札を行ない、その結果、「海洋複合システム」社が受注した。
「海洋複合システム」の専門技術者は、インド側が満足するデザイン-レイアウト・プロジェクトを用意した。
家具施設の設計図、家具のタイプと使用する材料は、合同司令部のインド海軍の代表者により承認された。

「海洋複合システム」及び公開株式会社「生産合同セヴマシュ」の代表者間で締結された契約によると、サンクト-ペテルブルクの企業は、インド艦-将来のインド海軍旗艦-のVIP船室への改装作業を実行する。
「海洋複合システム」は、幾つかの施設~船室、より正確には航空母艦の艦長の居住ブロック-モジュール、部隊司令部及び提督のサロン~をデラックス級に仕上げる。
同艦は、工場航海試験を2013年6-7月に開始する予定である。

未確認情報によると、艦長及び旗艦船室のデラックス基準への改装は、昨年末の同艦の発注者への引渡の遅延に関し、インド側への独自補償として行なわれる。
旗艦船室の他、セヴマシュ造船所は、勤務用も含め、同艦の他の設備の改善作業を実行する。

「海洋複合システム」社の活動は1年目では無い事に『中央海軍ポータル(フロートコム)』は注目している。
前国防長官アナトリー・セルジュコフのスキャンダル確定後、実際に委託された企業は、ロシア連邦海軍の戦闘艦の為の居住用複合設備及び勤務施設の製作分野の大部分独占していた。
現在、「海洋複合システム」「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」との契約により、プロジェクト20380コルベット「ストイーキー」・工場番号1004号に関する作業を実行する。


[空母ヴィクラマーディティヤ(旧ブログ)]
[空母ヴィクラマーディティヤ]

2012年12月にインド海軍へ引き渡される筈だった航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(旧ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)ですが、2012年夏の航海試験中にボイラーが損傷し、引き渡し時期が延期される事になりました。
[空母ヴィクラマーディティヤ、引渡し延期?]
[空母ヴィクラマーディティヤに使われている外国製品に問題が生じた]
[中国はロシアへの耐火レンガ輸出を否定した]

新たな引き渡し期日は、2013年11月になりました。
[空母ヴィクラマーディティヤは2013年11月にインドへ引き渡される]


今回の記事によると、引き渡し遅延の「補償の代わり」(引き渡し遅延に関し、インドはロシアへ違約金の請求は行わない事が明らかになっている)として、「ヴィクラマーディティヤ」の居住設備(特に艦長室と司令官室)をグレードアップするとの事です。

その工事を担当するのが、今回の記事に登場する非公開株式会社『海洋複合システム』です。

『海洋複合システム』は、「ヴィクラマーディティヤ」以外にも、ロシア海軍向けの新造艦の居住設備に関する工事を、ほぼ独占しているようです。
『中央海軍ポータル(フロートコム)』は、それを、昨年11月に辞任したアナトリー・セルジュコフ国防長官と関係が有るのではないかと見ているようです。
(つまり、セルジュコフ氏が『海洋複合システム』に便宜を図り、ロシア海軍の仕事を独占させていた?)
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