ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機隊は2022年にもクリミア半島の艦上航空隊訓練複合体ニートカで訓練を行なう
- カテゴリ:ロシア海軍航空隊


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2022年1月3日8時0分配信
【北方艦隊の艦上戦闘機飛行士はクリミアで訓練を行なう】
北方艦隊の艦上戦闘機航空連隊の要員の訓練計画に沿って、2022年に戦闘機Su-33及びMiG-29K乗員は、重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」の飛行甲板を模したクリミアの地上工学技術航空複合体(ニートカ)でその専門技量を向上させる。
2021年にも同様の訓練が8月末から10月半ばまで続いた。
航空母艦の甲板への着艦技量に2個航空連隊の飛行士が取り組んだ。
総計で彼らはトレーナーで約200飛行時間費やし、「甲板」上空の通過を行ない、脚を出して接触し、限られた発着場で航空拘束装置のケーブルを引っ掛けて着陸した。
航空複合体での飛行には、若い飛行士と、経験豊富な飛行士の双方が参加した。
10名以上の飛行士が甲板への着陸の為に準備した。
連隊司令と副司令は飛行を指導し、インストラクターとして若い飛行士を訓練する権利を確認した。



ソヴィエト連邦時代(1980年代初頭)、ウクライナには航空母艦の飛行甲板を模した発着艦訓練施設「ニートカ」が建設されました。
[地上試験・訓練複合体「ニートカ」]
[サキ飛行実験センター(ニートカ)]
[Нитка(ニートカ)~知られざる旧ソ連の蒸気カタパルト開発の経緯~]
ソ連邦解体後はウクライナに接収され、ロシアはウクライナと協定を結んで「ニートカ」を使用していました。
2012年8月、改訂された「ニートカ」使用協定にロシア・ウクライナ国防相が署名しました。
[ロシアとウクライナは艦上機訓練施設ニートカ使用協定を改訂した]
しかし、2013年にはロシアは「ニートカ」を使用しませんでした。
[ロシアは2013年にウクライナのニートカを使用しない]
その一方、ロシアは、クラスノダール地方のエイスク市に新たな「ニートカ」の建設を開始しました。
[ロシアは、2010年に空母パイロット訓練センターの建設を開始する]


その後、2014年3月18日にロシアのウラジーミル・プーチン大統領がクリミア自治共和国をロシア連邦へ編入する条約に署名した事により、クリミア半島のサキに在る「ニートカ」は再びロシアの手に戻りました。
[ウクライナの訓練複合体ニートカ要員はクリミアへ忠誠を誓う]
[クリミア半島のニートカは2015年2月末から本格的に稼働を再開する]
これにより、クリミアの旧ニートカは主に現用のロシア海軍艦上戦闘機隊の訓練に使われ、エイスクの新ニートカは主にロシア海軍航空隊の新型航空機の各種試験と訓練に使われる事になりました。
[ロシア海軍航空隊の2つの「ニートカ」]
2014年9月初頭、ロシア海軍のSu-33艦上戦闘機は、クリミアの「ニートカ」へ戻ってきました。
[ロシア海軍艦上航空隊はクリミアのニートカへ戻ってきた]
以後、クリミアの「ニートカ」ではSu-33艦上戦闘機の訓練が行なわれました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機航空連隊はクリミアのニートカでの訓練を終えた]
一方、エイスクの新ニートカでは、主に新型機の試験や訓練が行なわれています。
[ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将はエイスクのロシア海軍飛行訓練センター(新ニートカ)を視察した]
[エイスク飛行場にロシア海軍航空隊の新型シミュレーターが設置された]
[クラスノダール地方エイスクのロシア海軍の新ニートカは2022年に完成する]
2019年には、艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBが10月、Su-33が2月と11月にクリミアの「ニートカ」で訓練を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBはクリミアの発着艦訓練施設ニートカでの訓練を完了した]
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はクリミア半島の訓練複合体ニートカで『発着艦』訓練を行なう]
以後、クリミアの「ニートカ」での艦上戦闘機隊の訓練は実施されておらず、修理が必要な状態に在ります。
[クリミア半島のロシア海軍航空隊の艦上航空隊訓練複合体ニートカは修理及び近代化される]
クリミアの「ニートカ」の修理及び近代化の為の契約は、2021年5月下旬に署名されました。
[クリミア半島のロシア海軍航空隊の艦上航空隊訓練複合体ニートカの修理及び近代化の契約が締結された]
[クリミア半島のロシア海軍航空隊の艦上航空隊訓練複合体ニートカの着艦拘束装置は2022年に修理される]
2021年8月中旬、第279独立艦上戦闘機航空連隊のSu-33がサキ飛行場へ進出しました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33のパイロットはクリミア半島の訓練複合体ニートカでの訓練を開始した]
飛行訓練は9月末に完了し、その後、セヴェロモルスク-3飛行場へ戻りました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33、クリミアのサキ飛行場の訓練複合体ニートカで発着艦訓練完了(2021年9月末)]
続いて、第100独立艦上戦闘機航空連隊の艦上戦闘機MiG-29Kがサキ飛行場へ進出し、10月上旬から11月中旬まで飛行訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K、クリミアのサキ飛行場の訓練複合体ニートカで発着艦訓練(2021年10月上旬~11月中旬)]
11月24日にセヴェロモルスク-3飛行場へ戻りました。
[クリミアのサキ飛行場の訓練複合体ニートカでの発着艦訓練を終えたロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29Kはセヴェロモルスク-3へ戻った]
2022年にも第279航空連隊と第100航空連隊はサキ飛行場の「ニートカ」で「発着艦」訓練を行ないます。
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