ロシア海軍の為の新たな砕氷船の建造は続けられる

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2022年1月7日9時0分配信
【ロシア海軍は砕氷クラス艦の装備を継続する】
北極ゾーンの積極的な開発、北方海上航路の機能面の安全保障、北極の国内水路調査を考慮し、ロシア海軍自身の砕氷艦及び砕氷クラスの支援船の装備を含む軍事造船の重要なセグメントは、2022年及び近い将来の開発の優先事項である。
ロシア海軍総司令部は、北方艦隊の新たな砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」の初年の運用経験を分析した。
この経験は、砕氷船の設計で設定された特性の有効性を完全に証明した。
砕氷クラスを有する多機能後方支援船「エリブルス」の乗組員は、任務を効率的に遂行した。
この船は、北極グループの包括的な支援の問題を高クオリティで解決する能力を証明した。
現在、企業『アドミラルティ造船所』では、北極ゾーン汎用哨戒艦「イワン・パパーニン」の建造が進められており、そしてサンクトペテルブルクの造船商会『アルマーズ』はプロジェクト21180M砕氷船「エヴパチー・コロヴラト」を建造しており、2022年に海軍へ加入する。
これらの艦の設計と建造には、国内の革新的な解決策が数多く導入されている。
プロジェクト21180ディーゼルエレクトリック砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」は、2017年11月30日にロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ配備されました。
[新型砕氷船イリヤー・ムーロメツ、ロシア海軍へ就役(2017年11月30日)]
[ロシア海軍の新型砕氷船イリヤー・ムーロメツは北方艦隊基地へ到着した]
海軍向けの砕氷船は、ソヴィエト連邦時代の1960年代(1960年~1970年)にプロジェクト97砕氷船が8隻建造されて以来、ほぼ50年ぶりとなります。
先代「イリヤー・ムーロメツ」(プロジェクト97K)
(1965年12月28日就役、太平洋艦隊配備、1993年6月30日除籍)


「イリヤー・ムーロメツ」は、2018年以降、毎年北方艦隊の北極遠征へ同行しています。
[ロシア北方艦隊第7次北極圏遠征(2018年8月-10月)]
[ロシア北方艦隊第8次北極遠征(2019年8月-9月)]
[ロシア北方艦隊第9次北極遠征(2020年8月-10月)]
2018年12月12日にはプロジェクト21180を小型化したプロジェクト21180M砕氷船の1番船「エヴパチー・コロヴラト」が起工され、2020年11月20日に進水、現在艤装中です。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新型砕氷船エヴパチー・コロヴラトは造船台を出た]

「エヴパチー・コロヴラト」は2022年の就役が予定されており、就役後は太平洋艦隊へ配備されます。
これとは別に、砕氷船としての機能も併せ持つプロジェクト23500哨戒艦の1番艦「イワン・パパーニン」が2017年4月19日に起工され、2019年10月25日に進水し、現在艤装中です。

[ロシア海軍の為のプロジェクト23550砕氷哨戒艦イワン・パパ―ニンはサンクトペテルブルクで進水した]
2番艦「ニコライ・ズーボフ」は2019年11月27日に起工されています。
[ロシア海軍の為のプロジェクト23550砕氷哨戒艦ニコライ・ズーボフはサンクトペテルブルクで起工された]
「イワン・パパ―ニン」は2023年、「ニコライ・ズーボフ」は2024年の就役が予定されており、北方艦隊へ配備されます。
[2隻のプロジェクト23550(イワン・パパーニン型)砕氷哨戒艦は2023~2024年にロシア海軍へ引き渡される]
この他、砕氷能力を有するプロジェクト23120多機能後方支援船の1番船「エリブルス」が2018年4月9日に就役し、北方艦隊へ配備されています。

[プロジェクト23120多機能後方支援船エリブルスはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
2番船「フセヴォロド・ボブロフ」は2021年8月21日に就役し、黒海艦隊へ配備されました。
[最新鋭多機能後方支援船フセヴォロド・ボブロフはロシア海軍へ就役した]
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