fc2ブログ

近代化改装されるロシア海軍太平洋艦隊のプロジェクト949AM原子力水中巡洋艦は72基の巡航ミサイル(カリブル/オーニクス/ツィルコン)を搭載する

22-0111f.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2022年1月11日3時46分配信
【情報筋:949AM潜水艦はロシア海軍で最も多くの有翼ミサイルを搭載する】
モスクワ、1月11日-ロシア通信社ノーボスチ

近代化されるプロジェクト949AM潜水艦は、最も有翼ミサイルを搭載したロシア潜水艦となり、艦内には72基の「カリブル」「オーニクス」或いは「ツィルコン」を搭載できる。
造船分野の情報提供者は『ロシア通信社ノーボスチ』へ話した。

「近代化されるプロジェクトAMアンテイ潜水艦は、艦内へ72基の有翼ミサイル"カリブル"、"オーニクス"或いは"ツィルコン"を搭載できます。
そして実際にロシア海軍で最も有翼ミサイルを搭載する潜水艦となります」

対談者は話した。

彼は、1隻のプロジェクト949AM潜水艦の総弾数は、約100基のミサイル、魚雷及びロケット魚雷兵器となると付け加えた。

「このような潜水艦の1度の不完全なミサイル一斉射撃でも、航空母艦多目的グループの破壊を保証する為には充分でしょう」
情報提供者は付け加えた。

現在、極東工場『ズヴェズダー』では、プロジェクト949A(コード名「アンテイ」)原子力潜水艦「イルクーツク」の近代化を伴う修理作業が進められている。
潜水艦プロジェクト949AMへ近代化される。
以前に『ロシア通信社ノーボスチ』の情報提供者が伝えたように、プロジェクト949AMにより再武装する次の原子力潜水艦プロジェクト949A原子力巡洋艦「チェリャビンスク」になる。

2019年に極東工場『ズヴェズダー』を訪問した際、ロシア連邦国防次官アレクセイ・クリヴォルチコは、原子力水中ロケット巡洋艦「イルクーツク」は近代化の後に極超音速ミサイル「ツィルコン」が使用できると述べた。

949「アンテイ」潜水艦海洋工学中央設計局『ルビーン』により開発された。
1985年~1996年にこのクラスの潜水艦11隻が建造された。
潜水艦は24000トン以上の排水量を有し、最大長は155メートルになる。
プロジェクト949A潜水艦の主要兵装は、24基の超音速対艦ミサイル「グラニート」である。
17-0328j.jpg



プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII級)巡洋潜水艦の3番艦K-132は、1985年5月8日にセヴェロドヴィンスク北方機械製造事業(セヴマシュ)で起工され、1987年12月29日に進水、1988年12月30日にソ連海軍へ納入され、1989年1月4日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式に就役しました。
20-0925d.jpg

1989年10月31日に赤旗北方艦隊に編入され、同年11月16日にザーパドナヤ・リツァ基地へ配備されました。
20-0925e.jpg

1990年8月30日~9月27日にザーパドナヤ・リツァ基地からカムチャツカ半島ヴィリュチンスク基地へ移動し、1990年10月29日付で赤旗太平洋艦隊へ転属しました。
20-0925f.jpg

1992年4月28日付で「原子力水中巡洋艦」へ分類変更され、1993年4月13日には「イルクーツク」と命名されました。
(合わせて同名の都市との後援協定を締結)

1997年11月には予備役に編入され、2001年11月には沿海地方ボリショイ・カーメニ市艦船修理工場『ズヴェズダー』へ回航されました。
20-0925b.jpg

しかし、修理の為の予算の割り当ては無く、10数年に渡り『ズヴェズダー』の岸壁に係留されていました。
20-0925c.jpg

その後、主要兵装の長距離対艦ミサイルを換装する大規模な近代化改装(プロジェクト949AM)が行なわれる事になりました。
[オスカーII級原潜イルクーツクは高度な近代化を実施する]
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクは汎用ミサイル発射機を装備する]

2019年7月から本格的な近代化改装工事が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクと原子力巡洋潜水艦マガダンの近代化改装が始まる]

工事が順調に進めば、「イルクーツク」は2023年に太平洋艦隊へ復帰します。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクの近代化改装は2023年に完了する]


プロジェクト949A巡洋潜水艦の6番艦K-442は、セヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』で1087年5月21日に起工され、1990年6月16日に進水しました。
1990年11月26日から国家試験が始まり、その完了後の1990年12月28日にソヴィエト連邦海軍へ納入され、翌12月29日に海軍旗初掲揚式典を開催して正式に就役しました。

1991年3月14日に北方艦隊第11潜水艦師団へ編入され、ザオゼルスク(ザーパドナヤ・リツァ)へ駐留しました。

1991年8月18日にザオゼルスクを出航し、北極海経由で9月12日にカムチャツカ半島ヴィリュチンスクへ到着しました。

1991年9月24日付で太平洋艦隊第10潜水艦師団へ転属しました。

1992年4月28日付で「原子力水中巡洋艦」へ艦種変更されました。

1993年4月13日付で「チェリャビンスク」と命名されました。

1994年には太平洋南部への遠距離航海を実施しました。

1999年5月から予備役となり、2002年11月にヴィリュチンスクでの修理が完了しました。

修理後、2002年12月から太平洋艦隊の演習へ参加しましたが、2008年にはまた予備役へ編入され、修理待ちとなりました。

20-0925b.jpg
その後、沿海地方ボリショイ・カーメニ艦船修理工場『ズヴェズダー』で近代化改装が実施される事になり、2014年8月末に中国の輸送船で運ばれました。
14-0831d.jpg
[ロシア太平洋艦隊の3隻の原潜は近代化改装の為に移送された]
21-1214a.jpg

「チェリャビンスク」の近代化改装の本格的な工事は2022年に始まります。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦チェリャビンスクの近代化改装の本格的な作業は2022年に始まる]


近代化されたプロジェクト949AM原子力水中巡洋艦は、合計72基の有翼ミサイル「カリブル」超音速対艦ミサイル「オーニクス」、そして極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」を搭載できるようになります。
関連記事
スポンサーサイト