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ロシア海軍太平洋艦隊は近代化されたプロジェクト949AM原子力水中巡洋艦を得る

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2022年1月17日8時0分配信
【「一度の斉射で充分」:ロシアは航空母艦に対する新たな兵器を得る】
モスクワ、1月17日-ロシア通信社ノーボスチ、アンドレイ・コツ

太平洋艦隊は高度な補充を待っている~近代化されたプロジェクト949AM「アンテイ」原子力潜水艦
『ロシア通信社ノーボスチ』の造船分野の情報提供者によると、これらは、海軍の他のあらゆる艦よりも多くの有翼ミサイルの搭載が可能となる。
そして、特性と戦闘能力において、最新の第4世代原子力潜水艦の直ぐ側まで近付くだろう。

[ミサイルプラットフォーム]
8隻のプロジェクト949A原子力水中ロケット巡洋艦北方艦隊太平洋艦隊で勤務に就いている。
潜水艦は定期的に世界の大洋で長期間のパトロールへと出かけ、演習へ参加している。
「アンテイ」は、爆撃機Tu-22M3のように、航空母艦打撃グループに対するロシア艦隊の切り札である。
その唯一の問題は、年齢である。

最も若い潜水艦K-150「トムスク」は、今年で26歳になり、残りは既に30歳以上であり、海軍の装備にとっては少々高齢に過ぎる。
しかし国防省は、次世代の原子力潜水艦が建造されているのにも関わらず、「アンテイ」を急いで除籍する事は無い。

近代化プログラムは2010年代に開発された。
最初にプロジェクト949AMとして更新される原子力水中ロケット巡洋艦は、K-132「イルクーツク」(1988年から勤務している)になる。
巡洋艦は13年以上修理されているが、幾つもの理由により実際の近代化は2019年に始まった。
原子力潜水艦太平洋艦隊への復帰は今年に予定されている。

先ず初めに、「イルクーツク」は兵装を更新する:重超音速対艦ミサイルP-700「グラニート」に代わり、より軽量かつ強力な「オーニクス」「カリブル」へ。
その上、数は72基に増加する。
このような弾数は、ロシア海軍では1隻も無い。
同時に、「アンテイ」は船体を造り直す必要は無い~変更されるのは発射コンテナのみである。

[原子力潜水艦の新たな生活]
このような原子力水中ロケット巡洋艦の1度の不完全なミサイル一斉射撃でも、航空母艦多目的グループの破壊を保証する為には充分であろう~一度に数十基の高速弾の撃退が可能な艦載対空防衛システムは存在していない。
それと同時に、「アンテイ」の戦闘力は成長するのみである。
間もなく、「カリブル」と同じ装置へ配置される極超音速ミサイル「ツィルコン」が兵装として大量に来る。
西側でさえ認めている:最新のロシア対艦ミサイルを撃墜するものは何も無い事を。

戦闘情報管理システム「オムニブス-M」は、多くの過程を簡素化及び自動化する。
これに加え、電子の中身の殆ど全てが更新され、潜水艦には現代的な通信システムと水中音響複合体が設置される。

「近代化は、運用時期を少なくとも10年延長し、太平洋艦隊の戦闘能力を拡張するでしょう」
セルゲイ・ショイグ国防相
は以前に話した。

「イルクーツク」に続き、造船所へK-442「チェリャビンスク」が向かう。
作業は2025年まで続く。

[原子力の狩人]
949A潜水艦
は1980~90年代には本当にブレイクスルーであった。
これは、非対称応答の概念に沿った航空母艦打撃連合部隊に対抗する原子力巡洋艦の開発の新たな段階であった。
前任のプロジェクト659及び675と比較して、これらの原子力潜水艦は「騒々しさ」が低く、より高速であり、3倍の弾薬を有し、兵装はドラスティックに改善された。

その主な「論拠」は、25メートルから17キロメートルの高度で目標へ行き、マッハ2.5へと加速する24基の超音速対艦ミサイル「グラニート」である。
750キログラムの単通弾頭を持つ弾1つだけで、1等水上艦を排除できると考えられている。
「グラニート」は、強化船体の外側へ、40度に傾斜した側面コンテナへ配置される。
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これに加え、各艦は、2基の650mmと4基の533mm魚雷発射管が有り、28基の魚雷を持つ。
主動力装置はブロック建設である:2基の原子炉と2基の蒸気タービンで総出力は98000馬力である。
補助機能の為に、1組の8700馬力のディーゼル発電機が有る。
航行距離は無制限であり、自立行動期間は約120日。
乗組員は比較的少なく、107名の潜水艦乗りである。
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[打撃のタンデム]
ただし、艦隊司令部は近代化のみを当てにしているのでは無い。
最優先事項は、第4世代多目的原子力水中ロケット巡洋艦プロジェクト885M「ヤーセン-M」の購入である。
今、海軍には3隻の巡洋艦が有る~K-561「カザン」K-573「ノヴォシビルスク」、そしてトップのK-560「セヴェロドヴィンスク」

これらは船体の輪郭を最適化し、電波電子兵装、先進的な機器及び材料の基礎要素を更新した。
注目すべきは、全てのコンポーネントがロシアで製造されている事に在る。
以前には多くのものが旧ソヴィエト社会主義共和国連邦構成国から購入されていた。

10基の533mm魚雷発射管に加え、「ヤーセン」の8基の汎用垂直発射装置は、各々に5基の「カリブル」が有る。
任務に応じて、様々な変更がある:対艦、対潜或いは地上目標への打撃の為に。
潜水艦は、大型の水上目標へ射撃する為のより強力なP-800「オーニクス」、更に将来的には「ツィルコン」を搭載できる。

新世代と前世代の巡洋艦は、綿密に連携した使用が計画されている。
「アンテイ」「浮かぶ弾薬庫」となり、より目立たない「ヤーセン」は、偵察を行ない、目標指示を出す。
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