オマーン湾でロシア・中国・イランの3ヶ国合同海軍演習が始まった

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2022年1月20日15時45分配信
【オマーン湾でロシア-中国-イラン海軍合同演習『CHIRU-2022』が行なわれている】
今年1月18日~22日、オマーン湾(アラビア海北部)及びその上空の空域で、ロシア-中国-イラン海軍合同演習『CHIRU-2022』が行なわれる。
ロシア側からは、それにナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」で構成される太平洋艦隊艦船支隊が参加する。
3ヶ国の将兵は、海上目標への砲射撃を行ない、合同操艦、船の組織的な臨検行動と、海賊に乗っ取られた船の解放へ取り組む。
今後、太平洋艦隊艦船支隊は地中海への移動を続け、そこで北方艦隊及びバルト艦隊の部隊と合同で海軍の艦隊間グループ演習へ参加する。
今年1月15日、6隻の大型揚陸艦で構成される北方・バルト艦隊艦支隊がバルチースク港から出航し、地中海の演習実施海域への移動を開始した。
現在、艦支隊は地中海への移動中である。
ロシア太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(1990年1月7日就役)は、2021年11月下旬からウラジオストクの艦船修理工場『ダーリザヴォード』でオーバーホールを開始し、12月中旬までに完了しました。
[ウラジオストクでロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグのオーバーホールが始まった]
大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」(1986年2月15日就役/2016年7月再就役)は、2021年4月末から6月下旬まで東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは東南アジアへの遠距離航海からウラジオストクへ帰投した]
大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」(1978年10月30日就役)は、2021年6月に太平洋中央部で実施された太平洋艦隊の大規模演習へ参加しました。
[太平洋中央部(ハワイ諸島海域)の演習へ参加したロシア海軍太平洋艦隊の支援船はウラジオストクへ帰投した]

2021年12月末(26日前後)、この3隻はセーシェル諸島への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはセーシェル諸島へ向かった]
艦船支隊の指揮官は、以前に黒海艦隊所属のフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」(2016年3月11日就役)の2代目艦長(2016年2月~2018年8月)を務め、今は太平洋艦隊の第36水上艦師団参謀長アナトーリー・ヴェリチコ1等海佐です。

艦船支隊は12月29日に対馬海峡を通過して東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年1月4日公表
【ロシア海軍艦艇の動向について】
2022年1月11日にマラッカ海峡を通過してインド洋へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはマラッカ海峡を通過してインド洋へ入った]
1月13日にインド南西部のコーチ港へ寄港しました。


[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはインドのコーチ港を訪れた]
1月14日にインド海軍とのPASSEX(Passing Exercise、編隊航行訓練)を行ないました。



その後にコーチ港を去り、1月18日にイランのチャーバハール港へ寄港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはイランのチャーバハール港を訪れた]


太平洋艦隊艦船支隊は、オマーン湾で1月18日から22日まで実施されるロシア・中国・イランの3ヶ国合同海軍演習『CHIRU-2022』へ参加します。
ロシア・中国・イランの3ヶ国合同海軍演習は、2019年12月27日~30日に実施されたのが初めてであり、今回は2回目になります。
前回はバルト艦隊の艦船部隊が参加しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはインド洋北部でイラン海軍及び中国海軍と合同演習を行なう]
ロシア海軍とイラン海軍の合同演習は、2021年2月15日~16日にオマーン湾で実施されています。
この時もバルト艦隊の艦船部隊が参加しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はアラビア海でイラン海軍との合同演習へ参加する]
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はイラン海軍と合同で海賊対処演習を行なった]
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はイラン海軍との合同演習を完了し、オマーンへ向かった]
合同演習『CHIRU-2022』が終わった後、太平洋艦隊艦船支隊は地中海へ向かいます。
現在、北方艦隊の大型揚陸艦「オレネゴルスキー・ゴルニャク」、「ゲオルギー・ポベドノーセツ」、「ピョートル・モルグノフ」、そしてバルト艦隊の大型揚陸艦「ミンスク」、「カリーニングラード」、「コロリョーフ」が地中海へ向かっており、太平洋艦隊艦船支隊は、この6隻と合同演習を行ないます。
[ロシア海軍のバルト艦隊と北方艦隊の6隻の大型揚陸艦が大ベルト海峡を通過して北海へ入った]
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