地中海でロシア海軍作戦部隊を運用する事は可能である

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【ショイグ:地中海に海軍の常駐グループを作成する事は可能である】
モスクワ、3月11日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシアは、地中海に常時配置される海軍作戦部隊を設立し、それを運用する為、あらゆる可能性を持っている。
月曜日、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将は、軍指導部要員の拡大会議において表明した。

以前、元(ロシア)海軍総参謀長ヴィクトル・クラフチェンコ提督は、ロシアには、地中海において常時作戦行動を行なう部隊を設立するだけの能力は無いとメディアに表明した。
充分な戦闘艦と信頼できる物資・技術供給所を欠いているが故に。
彼は、北方艦隊、バルト艦隊、黒海艦隊は、今や、地中海において1-2年の常時展開を提供できる程度の戦闘艦しか持っていないと評した。

「地中海ゾーンにおける海軍作戦部隊管理部を創設する決定は採択されており、海軍戦力は常時駐留します」
軍当局のトップは話した。

「僕が思いますに、我々は、このような部隊を創設し、維持する為、あらゆる可能性を有しております。
これは、明らかに海軍が力強く発展した事を示すものと確信します」

国防相は強調した。

彼は指摘した。
「ロシアには、世界の大洋の様々な海域において効果的に活動できる海軍が必要であります。
今年1月に黒海及び地中海エリアで実施された演習は、遠海ゾーンにおいて統一艦隊間グループが指示された任務を遂行できる事を示しました」


同時に、セルゲイ・ショイグは表明した。
「総合的な海軍の業務遂行状態は、良好であるとは言えません」
「まず第一に」国防相は説明した。
「これは、海軍は長期間に渡って新たな艦船を受領しておらず、機器整備の実施が遵守されていない事に関連しております」

「その結果、ほとんどの艦船は、修理期間を越えて運航する事を余儀なくされており、多くの艦船は、兵器や軍用機器の使用が制限されています」
ショイグは明言した。

会議には、国防省指導部、ロシア連邦政府軍事産業委員会、産業貿易省、統合造船業営団の代表が出席した。
特に、海軍の艦船の実際の状態、彼ら(海軍)が指示された任務を解決する能力について討議された。

以前、ロシア連邦軍参謀本部の高位の代理人は、地中海ロシア連邦海軍作戦部隊には合計で10隻の艦船が加わるかもしれず、それは黒海艦隊司令官に従わなければならないとロシア通信社ノーボスチに伝えた。
情報提供者は、物資補充及び乗組員の休養の為の外国の港への寄港に関する課題を検討する必要が有ると指摘した。

それよりも前に国防相セルゲイ・ショイグは、国防省役員会の会議において、地中海におけるロシアの利益を保護する為、ロシア連邦海軍作戦部隊の独立管理部の創設が必要であると表明した。

ソヴィエト社会主義共和国連邦時代の1967年から1992年まで、海軍第5地中海戦隊の艦船が地中海で活動していた。
同戦隊には、様々な時期に30~50隻の艦船が居た。
それ(第5地中海戦隊)は「冷戦」期間中、地中海の軍事行動舞台で戦闘任務を遂行し、特に、アメリカ合衆国海軍第6艦隊に対抗する為に設立された。
(2013年3月11日10時45分配信)


2013年1月下旬、地中海東部及び黒海において、ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習が実施されました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]

その後、ロシア海軍地中海作戦部隊を創設する話が出てきました。
ショイグ国防相も、この話を認めました。
[ロシア海軍の地中海常設作戦部隊が2015年に創設される]
[ロシア海軍地中海作戦部隊司令部が創設される]
[ロシア海軍地中海作戦部隊は10隻の艦船から成る]
[ロシア海軍のミストラル級は地中海作戦部隊の旗艦になるかもしれない ]

これに対し、元ロシア海軍総参謀長ヴィクトル・クラフチェンコ氏は、『インタファクス』の取材に応え、これらの動きに疑念を表明しました。
[元ロシア海軍総参謀長はロシアに地中海作戦部隊を運用する能力が無いと言った]


今回のショイグ国防相の発言は、これらの批判や疑念に対する「解答」という事になるようです。
ロシア地中海作戦部隊を運用する事は可能であると。

しかしながら、ショイグ国防相も、ロシア海軍の苦しい台所事情については認めております。

現在のロシア海軍の水上艦の大半はソ連邦時代、つまり1990年より以前に建造されたものであり、その運用と維持には大変な苦労を伴う事を。


今のロシア海軍で、1991年以降に就役した大型水上艦は、これだけです。

重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」(1991年就役、北方艦隊)
大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(1991年就役、太平洋艦隊)
駆逐艦「ベスパコーイヌイ」(1991年就役、バルト艦隊、予備役)
駆逐艦「ナストーイチヴイ」(1992年就役、バルト艦隊)
警備艦「ネウストラシムイ」(1993年就役、バルト艦隊)
駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」(1993年就役、北方艦隊)
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1998年就役、北方艦隊)
大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」(1999年就役、北方艦隊)
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(2009年就役、バルト艦隊)


この他、北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は元々1981年就役ですが、2000年代に近代化改装を実施し、2010年に再就役しているので、他の1980年代建造艦よりは良好な状態に在ります。

今後はプロジェクト22350フリゲート、11356R/Mフリゲートなどといった水上戦闘艦が就役しますが、その数が揃うまでは、「前世紀」に建造された艦が地中海作戦部隊の中核となります。
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