ロシア海軍と中国海軍はアラビア海西部で合同演習『平和の海-2022』を実施した
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2022年1月25日9時53分配信
【アラビア海でロシア-中国合同海軍演習『平和の海-2022』が行なわれた】
アラビア海西部で、ロシア-中国合同海軍演習『平和の海-2022』が行なわれた。
ロシア側からは、それにそれにナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」で構成される太平洋艦隊艦船支隊が参加した。
中華人民共和国海軍を代表したのは、ロケット駆逐艦「烏魯木齊」(ウルムチ)と複合補給艦「太湖」(タイフー)である。
演習中にロシアと中国の艦は、戦術操艦、組織的臨検へ取り組み、乗っ取られたという想定の船として使用された給油船「ボリス・ブトマ」を解放する作戦を実施した。
これに加え、軍事船員は仮想負傷者をヘリコプター方式で大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」から駆逐艦「烏魯木齊」への移送を行なった。
この目的の為、太平洋艦隊海上航空隊の艦上ヘリコプターKa-27PSが使用された。
演習完了後、太平洋艦隊艦船支隊は、遠距離航海計画下で任務の遂行を続ける。
太平洋艦隊艦船支隊は、2021年12月にウラジオストクから遠距離航海へ出発した。
艦は、ロシア-インド海軍演習『PASSEX』とロシア-中国-イラン海軍演習『CHIRU-2022』へ参加した。
ロシア太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(1990年1月7日就役)は、2021年11月下旬からウラジオストクの艦船修理工場『ダーリザヴォード』でオーバーホールを開始し、12月中旬までに完了しました。
[ウラジオストクでロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグのオーバーホールが始まった]
大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」(1986年2月15日就役/2016年7月再就役)は、2021年4月末から6月下旬まで東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは東南アジアへの遠距離航海からウラジオストクへ帰投した]
大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」(1978年10月30日就役)は、2021年6月に太平洋中央部で実施された太平洋艦隊の大規模演習へ参加しました。
[太平洋中央部(ハワイ諸島海域)の演習へ参加したロシア海軍太平洋艦隊の支援船はウラジオストクへ帰投した]

2021年12月末(26日前後)、この3隻はセーシェル諸島への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはセーシェル諸島へ向かった]
艦船支隊の指揮官は、以前に黒海艦隊所属のフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」(2016年3月11日就役)の2代目艦長(2016年2月~2018年8月)を務め、今は太平洋艦隊の第36水上艦師団参謀長アナトーリー・ヴェリチコ1等海佐です。

艦船支隊は12月29日に対馬海峡を通過して東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年1月4日公表
【ロシア海軍艦艇の動向について】
2022年1月11日にマラッカ海峡を通過してインド洋へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはマラッカ海峡を通過してインド洋へ入った]
1月13日にインド南西部のコーチ港へ寄港しました。


[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはインドのコーチ港を訪れた]
1月14日にインド海軍とのPASSEX(Passing Exercise、編隊航行訓練)を行ないました。



その後にコーチ港を去り、1月18日にイランのチャーバハール港へ寄港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはイランのチャーバハール港を訪れた]


太平洋艦隊艦船支隊は、オマーン湾で1月18日から22日まで実施されるロシア・中国・イランの3ヶ国合同海軍演習『CHIRU-2022』へ参加しました。
[オマーン湾でロシア・中国・イランの3ヶ国合同海軍演習が始まった]
[オマーン湾でロシア・中国・イランの3ヶ国合同海軍演習『CHIRU-2022』が実施された]
その後にイランを去り、1月25日にアラビア海西部で中国海軍との合同演習『平和の海-2022』へ参加しました。
中国海軍からは、052D型駆逐艦「烏魯木齊」(ウルムチ)と903A型補給艦「太湖」(タイフー)の2隻が参加しました。
今後、太平洋艦隊艦船支隊は地中海へ向かいます。
現在、北方艦隊の大型揚陸艦「オレネゴルスキー・ゴルニャク」、「ゲオルギー・ポベドノーセツ」、「ピョートル・モルグノフ」、そしてバルト艦隊の大型揚陸艦「ミンスク」、「カリーニングラード」、「コロリョーフ」が地中海へ向かっており、太平洋艦隊艦船支隊は、この6隻と合同演習を行ないます。
[ロシア海軍のバルト艦隊と北方艦隊の6隻の大型揚陸艦が大ベルト海峡を通過して北海へ入った]
更に、同時期には北海や大西洋北東部、そしてオホーツク海や太平洋でも海軍の演習が行なわれます。
[ロシア海軍は2022年1月末~2月に地中海、北海、オホーツク海、大西洋北東部、太平洋で演習を行なう]
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